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ラグビーは、多種生命体バトルロイヤル戦

ラグビーW杯のトーナメントが始まります。
サッカーW杯同様に、日本とは違い、他国は国の威信をかけた異常なテンションになって盛り上がります。
日本選手はいつでも見られます。各国の特色を感じながら強豪国を観るのが楽しいんですよね。
ハイ、趣味の話です。

まず試合前の国歌でボルテージを上げます。
欧州諸国はハイドンぽい長調の牧歌的な、国歌らしい国歌ですね。
南米諸国は抑揚がある情熱的な曲で、絶叫するスタイルで、戦いのアドレナリンが出まくりです。
ラグビーもサッカーも、イギリス代表UKではなく、イングランド、スコットランド、ウェールズとunitedしないで出ます。しかもアイルランド代表にはUKの北アイルランド選手も入り、united Irelandになるのが民族的にテンションが上がっているのでしょう。
イングランド国歌以外は、妖精が出てきそうなブリテン諸島の香りする国歌です。

当然選手も原産国を感じます。
あらゆるスポーツの中で、人間を超えた野生生物のような、選手に怪物感があるのがラグビーです。
日本の選手はニホンジカだとしたら、外国選手は、ヘラジカのスピードとパワーの兼ね備えた選手、インパラの加速力とステップ跳躍を兼ね備えた選手、シカ科ウシ科でも全然身体つきが変わり動きが変わります。
ニホンジカは比較的おとなしいですね。ここが課題です。
しかし奈良公園の鹿も、人慣れした鹿が多い中、野生の目つきを残したワイルドな鹿もいます。真面目で礼儀正しいのも大事ですが、人として野性味を出すのでなく、人の理性を兼ね備えた哺乳類生物くらいの日本選手が出てくると面白そうです。


各代表の今までの試合での私の印象は、

南アフリカは、アフリカン黒人との融合がうまくいって抜群のスピードを兼ね備えているのが他国との違いです。サッカーは黒人が席巻する予想に反しましたが、ラグビーでは黒人の選手がこれから席巻してくるかもしれません。それぐらい南アフリカのラグビーは洗練された面白さがあります。

ニュージーランドは何大会前からの選手がいまだに残ってて、新しいスターがありませんね。Bバレットの走りは相変わらずカッコいいのですが、センターやフランカーが小粒になりました。
ボールを動かして展開する素晴らしさは変わらずです。

アイルランドは、かっこいいクロスなど洗練技術はどうでもよく、中世のバイキングとの戦いやイングランドとの戦いのままガツンガツンぶつかっていく、無骨な古き良きラグビーです。

一方、オーストラリアやイングランドはスマートな選手が増えてサッカー選手のようです。迫力が弱まりました。

フランスは開催国だけに力が入ってます。フランス国歌の歌詞「喉を掻き切って殺す敵の汚れた血で潤せ!」、現代にこれを体現できてるのはラグビー代表しかないですね。健全な現代世界において、スポーツ中だけが唯一残された革命の血が騒ぐ時かもしれませんよ。


ポジションは、センターやフランカーがスピードとパワーを兼ねた選手がいる代表は、ラックの連続からゲインしていくカッコよさがあります。
ウィングがスペースを駆け抜けていくのは派手なんですが、トライ決まるより相手チームのフォワードが間に合って吹っ飛ばすのも見どころです。

ポジションごとに多種多様の動物を揃えるのがラグビーの特徴です。サイとゴリラとチーターなどのバトルロイヤル感が燃えます。
体重別競技等はヒグマ同士の戦いなど同種対決ですが、ラグビーは体重無制限のカバとハイエナのミスマッチぶつかりや、ロックのキリンとハーフの猿の連携プレーなど、無差別級格闘技戦のワクワク感があるんですよね。
物質世界の中で、数少ない物質肉体だからこその面白さです。

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