見出し画像

親の幸せVS子供の幸せ

僕には病気で今入院している母親がいます。

日本人の死因1位の病気

「ガン」です。

闘病して約十数年、

今はコロナのため面会はできませんが

ラインでやり取りしたり。


そんなやり取りの中で、

最近、強烈なボディーブローを打たれた。


「一度でも良いから彼女が見たいわ」

と、、、


極力、自分は両親とはそういう話をしないように避けてきたけど、

画面に文字として

その言葉を見たとき


すごくしんどくなった。


母親の病気については重々承知であるが、

この願いに関しては叶えることは無理。


だからこそ、なるべく親孝行しようと心がけてはいたが


改めて、

どんなに自分なりに親孝行しようとしても、


子供が恋人を連れてきたり、結婚したり、孫を見せたり


これに叶う親孝行はないのだ

そう痛烈に感じさせられた。


親にとっての幸せ


そんなのは誰かに説明されなくてもわかっているつもりだけど


いざ自分が叶えてあげられないとなると

何故か罪悪感を覚えてしまう。


もしこのタイミングで自分のセクシャリティーをカミングアウトしたとしたら

一体どんな道を辿ることになるのか

受け入れられるのか?

もしくは、親から謝られるのか?

否定されるのか?

なかったことのように流されるのか?

いろいろな考えが映画のシーンのように描かれる


母親はきっとモテない子供とでも思っているのかはわからないけど

裏では、ホントは7年近く付き合ってる恋人がいてる存在すら知らない


彼女は?

今までに何度か聞いて来たときも

「煩わしいし、自由に行きたいから」と返答してきたけれど

その裏では自分のプライベートはそれなりに充実してた。


けど結局、裏側なんですね。

表になるとやっぱし独り身という存在。


両親には想像できないでしょう。

自分の子がLGBT当事者ということを

頭の中にすらLGBTという言葉を思い描いた事すらない人たちだから

生まれて数十年で人生に失望していたなんて


子供のときに親になんでわかってくれなかったんだ、感じ取ってくれなかったんだ、子供のときは思ったこともありましたが、

この年齢になって、
子供の時みたいに親に理解して欲しい
なんて思ってもいない。

だって、宇宙人を信じない人に宇宙人を見たんだ

そう言っても信じてもらえないように

信じてもらえない存在なのだから。



この世界には

親の事を想って、また世間体を気にして

ゲイだけど女性と結婚する人もいてる。


結婚して、その女性一人を愛せるのならそれは問題ないとは思うけど


実際はそんなの無理だと思っている。

既婚者ゲイのほとんどは裏ではゲイなんだから。


僕も若いときは考えました。

女性と結婚して、なんとか子供とかできたら親孝行できると


だけど、頭の中ではそう描いても実際に行動に移すなんて無理だった。

性的対象が女性ではない

もちろん、これが一番ではあるが

生まれて数十年で嘘をつきながら生きていく人生を送ってきて、

なおも自分が嘘偽りを背負って生きなければならない

そう考えるだけで怖くなった。


愛してるフリをする嘘

女性とセックスするのが苦悩でないよう演技をする嘘

自分の子供ができたときに、夫婦円満を演じる嘘

両親に幸せな家庭を過ごしていると見せかける嘘

結婚した女性に自分の本心と違う事を言いながら

死ぬまで嘘をついて生きていく。

その女性の人生を台無しにしてしまうかもしれない


そんな嘘だけが重荷のようにのしかかってくる人生

僕はそんな人生を生きれるほど強くはないし、そんな嘘を演じれるほどの役者でもない


両親には申し訳ない気持もあるが

僕には僕の人生がある。

この世に生をうけた時点で、

自分という存在は自分だけで

親の幸せのためだけに、

自分が生きているのではない。


両親はきっと人並みの幸せを過ごせたと思う。

世に言うような
子供ができてその中の子供が結婚して孫も抱けて

幸せな家庭を作れたのだから


だから、僕にこれ以上の重荷をのせないで欲しい。

結局、カミングアウトしてないからこの気持ちは伝わることはない


だけど、僕が楽しそうに生きている

それだけで満足してほしい。

仕事も人の命を救う仕事

生活も問題なく一人でできている

友人もそれなりにいてて、

充実してる

その姿をみて満足してほしい、

それ以上を期待しないでほしい。


その期待が重圧になってあなたの子供を苦しめるのだから


ふと思う

今の僕なら

自分を知らない人に

「僕はゲイです」

そう素直に言えると思います。

だけど、

今まで関わってきて嘘を付き続けた人に

「今までの僕は嘘をついていた」

そう本心を言うのは怖い

そして、それ以上に騙し続けたという罪悪感に押し殺される。



母さん、

僕は今人並みに幸せに過ごしてるから


































この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?