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エッセイ『4世帯家族』

4世帯家族と聞くと、どういう印象を持つでしょうか。

先日、両親と一緒に出かけた時のこと。外出先で長い間会っていなかった両親の知り合い家族に出会いました。

両親は数十年ぶり?くらいでしょうか。
それくらい長らく会ってなかった人だった様で、「久しぶり!」の挨拶に始まり、それぞれ家族の紹介をして、最近の近況などを話したり・・・それまでの経過やそれぞれの家族の現在の様子など、話はしばし尽きずに花が咲いていました。

そんな会話の中で、知り合いから
「私たち最近4世帯家族になったんだよ。」と話があったのです。

!!!

私たち家族は一瞬驚きで皆無言になりました。
私たち家族の一瞬の心境は皆同じだと思う。今の時代に4世帯で生活してるなんてスゴイ!✨と。

私の家族は祖母、両親と共に3世帯家族で生活をしています。私の幼少期ですら3世帯家族はそう多くはなく、友達と話をしていても「おじいちゃん、おばあちゃんとは別に住んでる過ごしている」と話す友達も多くいました。

3世帯で生活していた私ですら、それぞれの立場での考え方、価値観の違いによるジェネレーションギャップを束ねあげ、家族としてどうするかと方向性を決める時は度々揉めた様に感じていました。実際、色んな年齢層が集まって一つの答えを出したり決め事を作ろうとしてもなかなか話はまとまらない事が多いと思うのです。それは家族に限らず。

でも、今振り返れば色んな世代の家族と生活する事で多くの事を学んだと感じ感謝しています。様々な価値観が入り交ざる中で一つにまとめる事はとても大変で、意見の食い違いから衝突があったり、なかなか解決できない様な不平不満が生まれたり・・・大変に感じる事も多いです。
ですが、人と考え方や価値観は本当に多様であり、その「違い」を受け入れる事の大切さを身近な親、祖父母から学べた様に思います。それは今となっては祖父母と同居する環境で生まれ育った事は有難い事でした。

違いを受け入れるという事は、共感できなくても良いと思うのです。
自分の考えが違っても、あの人はこう考えているんだという事を否定せずに受け入れて、自分の考え方を並べてどう折り合いをつければ全員にとってベストなのか、と話し合ったり考えてゆく。

いつも意識しているわけではないですが、何気ない「家族」という最も身近な環境の中で自分の意識や視点を少し持つだけで学ぶものもあるなぁ、と思うのです。

家庭は一番身近なの学びの場。
家族は一番身近な人生の師。
家庭ごとに様々な家族の雰囲気、それぞれのカラーがあると思いますが、家族はとても有難い存在であり、家庭は大切な居場所だと思います。
どんなに遠く離れても、どんなに長く帰らなくても「実家」として居場所を作り続けてくれる場所。
良い事ばかりではないし、納得できる事ばかりではないけれど・・・教師、反面教師を使い分け、両親や先祖家族から多くを学び、吸収して自分の成長につなげたいものです。そのためには、意気投合する時も、意見が食い違う時もぶつかりながら日々の日常会話を大切にしなくてはいけないのかもしれません。特別な教えの言葉より、何気ない日常の会話で言われた一言が心に残っていたりするように思います。

それを受けての4世帯家族。
祖父母、両親、孫、ひ孫の4世帯だそう。
そのジェネレーションギャップや価値観の相違は大変大きなものがあるとは思うけれど、心から「良いな☆彡」と思ったのでした。素敵な家族だなぁ、と。
自由度は制限されることも多いと思うけれど、色んな世代の人が協力し合って生活することは大切な事だと感じます。

時代の流れに合わせ「進化」することはとても大切ですが、同時に古き時代の良いものを「継承」することも大切な事だと思うのです。


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