見出し画像

1954年のL・ロン・ハバードゥ『明日への帰還』

1933年10月、アメリカ連合国で、54歳のアルフレッドゥ・コージブスキ(Alfred Korzybski、1879年7月3日~1950年3月1日)著『科学と健常さ非アリストテレス体系と一般意味論入門』Science and Sanity: An Introduction to Non-aristotelian Systems and General Semantics(Science Press Printing Co.)が刊行された。

ニュー・ヨークの通俗小説雑誌『驚異の空想科学小説(Astounding Science Fiction)』1945年8月号、9月号に、33歳のA・E・ヴァン・ヴォウトゥ(A. E. van Vogt、1912年4月26日~2000年1月26日)の空想科学小説『非Aの世界』World of Null-Aが掲載された。
コージブスキ一般意味論の影響を受けている。

1948年5月、ニュー・ヨークで、36歳のA・E・ヴァン・ヴォウトゥの空想科学小説『非Aの世界』The World of Ā(Simon and Schuster)の改訂版が刊行された。

1949年、ニュー・ヨークで、コージブスキ一般意味論の解説書、S・I・ハヤカワ(S. I. Hayakawa、1906年7月18日~1992年2月27日)著『思考と行動における言語』Language in Thought and Action(Harcourt Brace & Company)が刊行された。

1950年5月9日、ニュー・ヨークのHermitage Houseが、新興宗教「理知理論(Scientology)」の正典とされる、39歳のL・ロン・ハバードゥ(L. Ron Hubbard、1911年3月13日~1986年1月24日)著『心霊動学心の健康に関する現代科学』Dianetics: The Modern Science of Mental Healthを刊行した。

驚異の空想科学小説』1950年2月号、3月号に、39歳のL・ロン・ハバードゥの空想科学小説『恒星群へ』To The Starsが掲載された。

1951年12月20日、「岩波現代叢書」、S.I.ハヤカワ著、42歳の大久保忠利(おおくぼ ・ただとし、1909年8月28日~1990年6月1日)訳『思考と行動における言語』(岩波書店、270円)が刊行された。

1953年2月、パリで、「驚異の光線(Le Rayon fantastique)」14、A・E・ヴァン・ヴォウトゥ著、32歳のボリス・ヴィアン(Boris Vian、1920年3月10日~1959年6月23日)訳『非Aの世界』Le Monde des Ã(Gallimard)が刊行された。

1953年12月、キャルフォーニアで、42歳のL・ロン・ハバードゥが新興宗教団体「理知理論教会(Church of Scientology)」を結成した。

1954年2月1日、東京・神田の元々社が、民族学術教会監修「民族教養新書」4、51歳の齋藤忠(1902年12月29日~1994年1月12日)著『原子力以後の國防』(100円)を発売した。

1954年、ニュー・ヨークのAce Booksが、L・ロン・ハバードゥ著の空想科学小説『明日への帰還』Return to Tomorrowを刊行した。
恒星群へ』To The Starsを改稿したものだ。
表紙画は、エドゥ・ヴァリガースキ(Ed Valigursky、1926年10月16日~2009年9月7日)だ。

1956年4月25日、元々社が、「最新科学小説全集」(全12巻)1(第1回配本)、エル・ロン・ハバード著、53歳の尾浜惣一(齋藤忠)訳『宇宙航路』(230円)を発売した。
明日への帰還』Return to Tomorrowの翻訳だ。
口絵・挿絵は71歳の水島爾保布(みずしま・におう、1884年12月8日~1958年12月30日)だ。

1961年9月30日、横山親平著『コトバは凡(すべ)てではない言葉と表現とイメージ』(中央経済社、350円)が刊行された。

1962年9月、朝日新聞社サイエントロジーの指導的学者ジョン・D・オッカート(John D. Ockert)を招聘し、定員620人の朝日講堂で講演会、サイエントロジー「頭の回転を早くする」を催した。

1963年1月10日、31歳の片桐ユズル(1931年1月1日~2023年10月6日)著『詩のことばと日常のことば : アメリカ詩論』(思潮社、680円)が刊行された。

1963年3月1日、脇田武光著『勉強術秀才になれる8原則』(明治書院、180円)が刊行された。

同書の第一原則「まず自信を」「精神的障害を除け」より引用する(8頁)。

 ではなぜ人間は、このように持って生まれた能力を十分に活用していないのか。
 これについては、欧米でサイエントロジー(Scientology)と呼ばれる「人間自身についての科学的な研究」をする新しい学問で明らかにされた。
 それによると、人間の精神的な悪条件がいろいろとあって、これらの悪条件が人間の能力にマイナスの作用をして、その人の持っている大部分の能力を押えつけているからである。

1965年7月1日、34歳の片桐ユズル著『意味論入門』(思潮社、680円)が刊行された。

1966年12月16日、「創元推理文庫」、ヴァン・ヴォークト著、34歳の中村保男(なかむら・やすお、1931年12月21日~2008年12月9日)訳『非(ナル)Aの世界』(東京創元新社、160円)が刊行された。

1985年、東京・東五反田にサイエントロジー教会が設立された。

1989年、東京・大塚にサイエントロジー東京が設立された。

1990年6月、L.ロン・ハバード著、バベル訳『ダイアネティックス心の健康のための現代科学』(ニュー・エラー・パブリケーションズ・ジャパン、本体4,660円)が刊行された。

2013年1月7日、連合王国で、54歳のジョン・スウィーニー(John Sweeny、1958年6月7日~)著『恐怖の教会理知理論の奇妙な世界の内情』The Church of Fear: Inside The Weird World of Scientology(‎Silvertail Books)が刊行された。

2013年1月12日、65歳のロレンス・ライト(Lawrence Wright、1947年8月2日~)著『心霊浄化理知理論、ハリウッドゥ、信念の牢獄』Going Clear: Scirntology, Hollywood, & the Prison of Belief(Alfred A. Knopf)が刊行された。

2014年11月22日、ジョン・スウィーニー著、栗原泉(1969年~)訳『ハリウッド・スターはなぜこの宗教にはまるのか』(亜紀書房、本体2,200円)が刊行された。

2015年1月25日、アメリカ連合国のサンダンス映画祭で、ロレンス・ライトアレックス・ギブニー(Alex Gibney、1953年10月23日~)脚本、ギブニー監督の記録映画『心霊浄化理知理論、ハリウッドゥ、信念の牢獄』Going Clear: Scientology and the Prison of Belief(120分)が先行公開された。

2015年8月8日、東京・新宿に、サイエントロジー東京の8階建ての新しい理想の教会が開業した。
開業式に、サイエントロジー教会の教会員と役員たちに加えて、60歳の宮城県議会議員のさいとう正美(1954年12月19日~)が出席した。

2016年11月29日~2019年8月26日、アメリカ連合国のA&Eで、リア・レミニ(Leah Remini、1970年6月15日~)制作の連続報道番組『リア・レミニ理知理論とその余波』Leah Remini: Scientology and the Aftermath(日本語版は『リア・レミニ私は元サイエントロジー信者』)各話43分、善37話が放映された。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?