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レジリエンス

危機的な状況やストレスフルな環境で、たと

えば、戦争や震災、虐待などで、いわゆる

PTSDになる人とならない人がいます。

果たしてその違いはどこにあるのでしょう

か。

レジリエンスという言葉があります。

元々、物理学の用語で「跳ね返す、復元、弾

力性、元に戻る」といった現象や特性を示し

ていましたが現在では心理学でも

「困難で脅威的な状況にもかかわらず,う

まく適応する過程・能力・結果」

という風な使われ方をするようになっています。

心理学のレジリエンス研究には今まで3つの

側面があり、

一つは現象記述的な研究で、たとえば、過酷

な環境、虐待の中などで育った子供がどのよ

うに社会に適応してゆけたのか

などの探索的なもので

もともとこのような子供の研究から始まったそうです。

2つ目は、逆境を跳ね返すことができた要因

は、環境のような外的な要因なのか、反対に

内的な個人的なものなのかの研究

3つ目はそれをどう応用するかの研究だそうです。

いくつかの研究論文を読んでいると

いわゆる日常的に

メンタルが強いとか弱いとかと近いニュアン

スになりますが、同じストレスを受けたとし

ても傷つきやすい人とそうじゃない人がいる

ことについての研究や、受け止め方の問題で

はなく、生理的にストレスを感じやすい

Highly sensitive  person(HSP)、敏感さんの

存在とレジリエンスとの関連研究など

非常に興味深く、心の弱さと強さを単純に2

元的に捉えず、たとえばある研究ではトラウ

マサバイバーが、傷つきやすさもレジリエン

スも両方もっている事を示して、生まれつき

の脆弱性や

過酷な環境のもつリスクを減らす、可能性と

してのレジリエンス概念を述べていたりしま

す。

レジリエンスをkeyタームに

もともとの「弱さ」をどう補うかという論。

ふと、東洋思想や、老子や水のイメージが湧

きますが、柔らかさや弱さをうまく利用し

て、逆境を乗り切るというのはそれこそ、

硬く強張っている割に弱さのある身体を

鍼や灸の刺激で

強く柔らかな身体へ回復させていくプロセス

となんだか重なる気がします。








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