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異業種から出版業界に迷い込んだ、わたしの黒歴史②

「出版プロデューサーって、どんなお仕事なんですか?」
と、FaceBookでいただくのですが、
全てにお答えするのが大変なので
こちらにざっくりと。

出版プロデューサー
※以下、出版P
というお仕事は、簡単に言うと
「著者さんと版元をつなぐコーディネーター」
です。

もっとわかりやすく言うと
お見合い相談所の仲介さんみたいなイメージ。

どんな人が出版Pになってるのかというと
元々版元編集者だったり、
フリー編集者だったり、
漫画家から転身した人もいましたし、
プロのマーケッターや、
はたまた、わたしみたいな著者経験者だったりと
実に多種多様。

ちなみに
以前所属していた出版P団体には
「嘱託の銀行員」という人もいました。

いずれにしても共通しているのは
『本が好き』
という、単にその1点でしょうか。


という流れで
前回の続きです。

※前回の記事はこちら

今から約19年ほど前
フリーの教習指導員を卒業したわたしは
某出版P団体に所属していました。

当時、出版プロデューサー団体はまだ少なく、
知っている限りでは2つしかなかった時代。
そのうちの一つです。

その団体では
ネットで著者を志す人たちから
広く企画を募集し、
「これはいけるかも?!」という企画があれば
出版Pが挙手します。

そして、毎朝9時に
メルマガ登録している版元編集者へ
企画をご紹介するという
画期的なシステムです。

ちなみにわたしは出版P活動のほか、
事務局にも関わり、
年末年始を除く、ほぼ365日
毎朝9時に企画書を一斉配信する担当でもありました。

つまり、所属していた約9年間のうち4年ほど、
毎日毎日、送られてくる
人の企画を見ていたわけです。

しかし。

エントリーされる企画書のストック数は
常時約300件ほど!

ですが、そのすべてが配信されるわけではありません。

むしろ、約3分の2ほどは担当者もつかず、
お蔵入り。

半年後には削除される運命です。

それも残念な話ではありますが、
幸運にも担当者の出版Pがついた場合も
まだまだ厳しいハードルがあります。

無事に朝9時に配信されても
オファーがなければ、そこでジ・エンド。

こうして、年間無事にオファーがあり
晴れて出版できる人の数は
全体の約1割にも満たないんではないでしょうか。

しかも、年々採用率は厳しくなっていました。

なぜそんなことが起きるのかというと
「そもそも、商業出版業界は右肩下がり」
と言われる業界だからです。


ちょっと話を戻します。

そのような状況で、
毎日毎日、送られてくる企画書を見ていたのですが
そのおかげで
「採用される企画」「お蔵入りになる企画」の
区別が瞬時に判断できるようになりました。


ですが、
送られてくる企画にはアドバイスはするものの、
合意なしで手を入れることはしません。

なぜなら
「企画を変えられたせいで不採用になった」
というクレームを避けたいからです。

出版Pとしては精いっぱい尽力しているつもりでも
事実、そういう人はいるんですよね。

しかもわたしの場合
企画には手を入れなかったものの、
進捗を毎日聞いてくるという
ちょー厄介な著者さんに当たってしまったこともある。

その方は地方在住のご年配男性。
某デパートのトップ営業マンという経歴を持ち、
数冊のビジネス書を商業出版している方でしたが
私が担当についたとご挨拶した翌日から
毎日電話が来るようになりました。

さすがに毎日はどうなのか…?
と思い、居留守を使って電話に出なかったら
今度は事務局にFAXで連絡してくる。

「大事なご用件があったらメールでお願いします」
とお伝えしたら、
「ビジネスの連絡手段の基本は
まず⓵が電話・②がFAX、最後にメールだ!」
と、ご自身の持論を長々と展開するわけです。
まるで説教。


あの、わたし、あなたの部下じゃないんすけど…

で、その後。

さすがにお相手をするのも限界とばかりに根を上げ、
男性の事務局先輩に担当を変わってもらい、
その人とは縁が切れました。

数年経って
「あの時は悪いことをした。
だいたばしさんに謝ってほしい」と
聞きましたが、
その後、無事出版されたかどうかについては
最早、知る由もなくという
何とも後味の悪い結末になりました…


ちなみに
このようなケースは他にもいっぱいあります(苦)

折に触れてまたお話ししますが、
いずれにしてもこの一件で得た
もうひとつ大事なことは
「著者の人間力を見極める」ということ。

結局、その方もですが
過去に数冊の商業出版をしていたのにもかかわらず、
先が続かなくて
エントリーしてきたわけですよね。

ということが、一体どういうことか
わかりますか?

・・・・
次回はそのあたりにも触れつつ
さらに混沌とする黒歴史をご紹介しますね。

では、今回はここまで。

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