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「なぜ今の会社を辞めないの?」 私の場合の答えが見つかった。

よく聞かれること。 「そんなに残業したり四六時中仕事ばっかりなのに、(しかもその割に評価されてないのに←うるさいわ) どうして転職しないの?」 社内外問わず、話をしているといつも不思議がられる。 自分でも不思議だし、ずっと「24時間働きます」みたいな状態が続くことに体力よりも心がしんどくなることも定期的にあって、今年の春先には転職エージェントに面談まで申し込んだ。 「年収もポジションも確実にあがるし、求める企業も多いと思いますよ。上場企業のマーケティング部門

    • 誠品生活に行って考えた、タイミングのこと。

      いきなりどうでもいいけど、「せいひん」と打って清貧と出てくると、なんだか嬉しい。アッシジのサンフランチェスコを思い出します。 さて、コレド室町テラスの2階にできた待望の誠品生活の日本一号店に行ってきました。 11月中旬、平日月曜の16時頃。けっこう落ち着いています。お客様は2~3割。仕事途中のサラリーマンと、数名で視察に来ている人たちと、日本橋散歩で連れ立つおばさま方。 2階ワンフロアまるっと誠品生活。書店エリアと、物販区画にゆるやかに区切られてる。台湾のキッチュな雑貨

      • 旅について2019 その①

        北欧旅から帰ってきて、早1週間。「すごく充実していた」。そういってしまうとたった9文字で終わるけど、濃くて濃くて濃厚な9日間だった。 前半は、念願かなってのワークショップツアー。 ひとりでも旅できる人たちと、あえてみんなで行く旅。 ひとりではできない旅を、みんなでしに行く旅。 みんなで旅しながらも、いつでもひとり旅の空気を帯びることができる旅。 なんだろう。あのツアーを上手に形容するコトバが、まだ見つけられずにいる。 とにかく、ツアー旅行っていうカテゴリには収まりきらな

        • ホンネとタテマエの話

          違和感はどこからやってきたのだろうか。 社内のとあるプロジェクトにて。 食べ物の選び方について女性メンバーに話をきいていた。小腹満たしの間食に何を食べるかという議論。商品開発のフェーズなのでこれ以上はNGなのだけど、カロリー○イトとか、○本満足バーとか。そういうたぐいの話。そうしたら彼女たちが口々に言ったのが、 絶対裏を見て、何が入っているかを吟味して、余計なものが入っていないものしか買わない。 とか 小麦は罪悪感があるから極力食べない。 とか。 いやいや、嘘ですやん。

        「なぜ今の会社を辞めないの?」 私の場合の答えが見つかった。

          幸せな音

          たとえば、人生の最期にどんな音を聴きたいか。 ふと考えた。もしかしたら、病室で苦しんでるかもしれないし、事故とか事件でどっかーんと最後を迎えるかもしれないから、悠長に音とか言ってられないかもしれない。 ちょっとテーマ設定が悪かったかな。と思うと同時に「明日死んじゃうとしたら」っていう設定の仕方は妙だな、と思う。今までそれに気づかなかったのは滑稽だし、想像力が足りなかったんだなと気付く。は一番幸せな音を聴きたいな。テツヤさんの幸福なアルペジオを聴きたい。 ”幸せ”をそのまま音に

          幸せな音

          あたらしい住まいとカルティオのグラス

          引っ越しをした。東京アドレスに未練を残したまま、神奈川の工業市へ移った。駅からは積極的にタクシーを使いたいくらい遠い(私の足だと30分近くかかってしまう)し、職場へも1時間くらいかかるようになった。 けれど、唯一良いと思った真南向きでリビングから視界を遮るもののない解放感あふれる部屋は、私の心を少しおだやかに、おおらかにしてくれている気がする。マンションという気密構造にまだ慣れることが出来ず、しっかり寝付けない日が続いてるけど。 住まいを変えて、変わったことがほかにもある

          あたらしい住まいとカルティオのグラス

          憧れの人のこと

          石田ゆり子さんが、とても好きです。 新しい本を一気に読んだのだけど、共感ポイントがたくさんあった。そして、自分が最近失ってしまったものがたくさんあることに気が付いた。自分よりちょっと年上の石田ゆり子さんは、とっても若くてきらきらした純粋さを持っていて、憧れるのと同時に、少し焦った。自分こんな枯れていていいのか、って。 ことばにすること、ことばを大事にすること。流されないこと。自分の落ち着く場所を作ること。そして、凛と生きていくこと。 石田ゆり子さんって思慮深くて文章もユ

          憧れの人のこと

          音の重なりと隙間

          無意識に、いいなと思うピアニストには左利きが多い。 というほど、クラシックやピアニストに明るいかといわれると全然違うのだけど、それとなく聞いていて「いいな」と感じるのは左利きが多いのだ。たぶん。統計を取ったことはないけれど。 理由。まず、フォルテを叩く鍵盤の音。 曲の高まりにあわせて感情が入ってくると、利き手に無意識に力が入り、音がどうしても強くなっていく。それは特に薬指が叩く音に顕著に表れる。と個人的には思っている。だって、薬指って指の中で一番不器用でしょ。薬指だけ曲げ

          音の重なりと隙間

          美しさに気付くとき

          今年に入ってから、レースが好きになってきた。いままではレースやフリルや刺繍の類なんて女々しくって華美すぎるものだと思って敬遠していたのに。 恐らくきっかけは、工芸青花で見た、岐阜の丸直製陶所の銅板転写。これまでは単なるデコラティブなものとして捉えていた細かな模様が、はじめて手間ひまと熟練の技術として目に入った途端、その美しさに魅了されてしまったのです。 年を重ねたということも少なからずあるかもしれないけれど。 好きなのもが増える瞬間はいい。 本物を見るのはいい。やはり。

          美しさに気付くとき

          誰かの感性のひだをふるわす仕事

          芸術や文学など、これまで思いもよらなかったものとの出会いは、誰かによってもたらされることが多い。と思っている。そしてそれらは意外と、自分で選択したものなんかよりももっと強い力をもって、自分のその後の人生に作用してくるんじゃないかとも思っている。 その思いの発端をたどってみると、行きつくのは高校3年生の予備校。現代文の先生。講義内容にふれながら、時折自身の考えを織り交ぜて語ってくれる講義が特別に好きだった。あるとき、先生は美術に関する先生の持論を話されていた。『絵画は現実を越

          誰かの感性のひだをふるわす仕事

          非現実空間としての建造物

          教会が好きだ。特にロマネスク様式。ゴシックも良いんだけれど、ロマネスクのあの静けさというか少し距離を感じる佇まいには、なんともいえない恋心にも似た感情を持っている。ヨーロッパに行ったときはもちろん教会を探してしまうし、日本にいても時折ネットで画像を眺めては想いを馳せてしまうくらいに好きだ。 そんな教会好きが高じて、大学では教会美術・教会建築の講義を受けていたりもしたのだけれど、どうしてか情熱的とは程遠い受講生だった。教会を眺めるときにみぞおちあたりに沸いてくる、あの恋心にも

          非現実空間としての建造物

          雪の日の音

          ​ 国境の長いトンネルを抜けると雪国だった。 夜の底が白くなった。 川端康成がノーベル文学賞を取ったのはこの二文と英訳があったからだ、と 信じてやまない。 the bit of the night turned white この静かな文体と日本語的な英語表現がとても好きで、雪が降るといつも反芻してしまう。そして、私にはまだまだ静けさが足りないな、と思う。 今回もそんなことを考える、2月1日の薄雪。 蓮沼執太も、雪の後は音が落ち着いていて、環境音を録音すると普段とは

          雪の日の音

          習慣について

          始めようとしても、余計な誘惑が多くてやるべきことが一向に進まないことが多い。書き留めたいことがあって手帖を開き、まわりのページをぺらぺらとめくっているうちに「あ、これも書きたかったんだ」ということがふつと沸いてきて、それを書き綴っているうちに肝心の「書き留めたいこと」を忘れている。なにか調べたいことがあってスマホを取り出し、気が付くとinstagramなんか見ていて少なくない時間がすぎていたりする。 自分が注意力散漫になっているのか、機器類がマルチになりすぎて注意力散漫にさ

          習慣について

          「Stretch your Horizon」のつぎ。

          noteの操作性が良いというのをどこかで読んだので、影響されやすいタイプとして始めてみます。 ことばについて敏感にいたいな、と思いながらも、いつもいろんなところに書き散らかして、そのまま分からなくなっていることが多々。どうにかしたい性分のひとつ。 年が明けて、いよいよ外部案件にも携わることになり、また働くペースが変わってきた。1年~1年半ごとにくる、仕事のスタイルの変化。 一体私は何者なんだろうか、どこに向かっているんだろうかと、そのたびにいつもわからなくなって、少し立

          「Stretch your Horizon」のつぎ。