自主企画演奏会の準備過程をリアルタイムで書いてみたまとめ
こんにちは、リーナと申します。
ヴァイオリンの演奏・指導・編曲をしています。
2022年4月30日に、自分自身が主催となりコンサートを開催しました。
オーケストラの曲を、もとの作品の魅力を残したまま編曲し、ピアノとヴァイオリンだけで演奏するという趣旨のコンサートです。
コンサート当日に向けて、練習だけでなく、運営面の準備も色々ありました。
編曲作業
チラシ・チケット・プログラム制作
広報
チケット管理
会場の下見
当日の掲示物やスタッフ用のタイムテーブル等
あとから見返そうと思い、ハッシュタグをつけてTwitterでその都度呟いていたので、その時のことを思い出しながら並べてみようと思います。
(Twitterの呟きのリンクを貼りすぎるとnoteの表示が遅くなるようなので、一部の呟きはテキストで代用しています)
1月上旬
自主企画の演奏会を決意
この時点の状況
日程を決め、会場の予約だけが済んでいる状況です。
この段階で決めておくと良いなと思ったことも、備忘録も兼ねて書いていました。
チケットプレイガイドについて検討
Twitterでアンケートをしてみた結果、Teketがメジャーで驚きました。
その後、すぐにTeketに登録しました。
1月中旬
チラシを作り始める
チラシは普段からよく作っているため、今回も自作することにしました。
ちなみに、チラシに着手だけしたものの、情報が揃っていないためここから一ヶ月以上停滞します。
チケット情報もそうですが、ある程度まで編曲を進めてから曲目を載せたかったので…
助成の申請
コンサート等の経費の赤字分を補助してくれる助成に申請。
採択率10%以下の狭き門で、実は前の年に落ちた経験があります。
不採択だった理由を自分なりに分析し、再度チャレンジです…(採択結果は3月に発表)
アイデアをメモ
思いついたアイデアはとりあえずTwitterに書くと、なぜか実現することが多いです。
実際、これは実施することになりました。
1月下旬
改めて状況を書いてみる
広報も本格的に始めなければいけないので、とりあえずTwitterに書く。
編曲作業スタート
作業をしている証拠として、画面も公開しました。
見張られている感があり、捗ります。
編曲できたものからピアニストに送り、校訂を依頼
私はピアノにはそこまで詳しくないため、ピアノパートはピアニストさんが弾いてみて直してくれることになっていました。
2月上旬
ピアニストから校訂が返ってくる
このように、楽譜に赤を入れてくれます。
PDFデータをぱぱっと送受信してくれるピアニストさんなので、その点すごく楽でした。(楽譜は紙で見ること自体はまったく問題ないですが、「毎回郵送希望」の方だったらさすがにこの校訂のやりとりはお願いできなかったと思います…)
まだまだ編曲作業
2月中旬
リアルの仕事が忙しく、ほぼ進められませんでした。
2月下旬
電子チケットサービス「Teket(テケト)」に登録
ただ情報を入れるだけならすぐだと思うのですが、思いを伝える文章を考えたり、画像を適正サイズで作り直したりトライアンドエラーを繰り返し、時間がかかりました。
停滞していたチラシ、ようやく完成
情報が揃い、TeketのURLやQRコードも取得できたので、それをチラシデータに掲載しました。
編曲どんどんやる
世界情勢の変化
世界情勢が大きく変わりました。
ロシアによるウクライナ侵攻です。
今回は裏テーマとしてロシアの作曲家の作品に絞っていて、チラシにも「ロシア編」と載せる予定でしたが、この状況を受け、国名は載せないことにしました。
ただ、既に編曲や準備が始まっていることもあり、プログラムは変更しないでいくことにしました。
編曲が佳境
2月中に終わらない気配を察知。
チケット発売
助成に申請する際に、発売日なども書いたため、助成の結果がわかるまではそのとおりのスケジュールで動く必要がありました。
Teketでも発売日を指定することができたので、2月27日(日)朝8時に発売を開始することにしました。
告知動画
告知動画を自作し、発売日の朝にSNSに投稿しました。
この映像は前の年にYouTube用に撮ってあったものを再利用しました。(三脚を使ってのセルフ撮影です)
コロナ禍で時間ができたタイミングで「とりあえずやっておこう」と撮り溜めていた映像が、こういうときに役に立つんだなあ…
公演情報
告知動画CMのリプツリーにぶら下げました。
演奏予定曲をクイズに登場させる
毎朝8時にTwitterで実施している(趣味の)クイズ企画でも演奏予定曲を出題してみました。
リハーサル開始
ピアニストさんと実際に音を出して、合わせてみました。
合わせてみた結果をふまえて、楽譜を直していきます。
紙チケットを制作
裏面にアクセス情報を大きめに掲載すると良いんじゃないかなと思い、そのように作ってみました。
チケット制作も、普段からやっているので慣れています。
リテイク作業
「この和音のほうが掴みやすい」みたいな提案がきます。なるほど。
3月上旬
チラシが届く
挟み込みを依頼するが…
Twitterスペースで公開打ち合わせ
楽譜校訂についての相談をしてみました。
Twitterスペースを使った公開打ち合わせはこの1回15分きりでしたが、うまく使えば連動企画など活用することができるんじゃないかなあと思いました。
紙チケット届く
紙チケットに手書きでナンバリング
遅れ気味の編曲作業
3月中旬
助成、不採択。
応援メッセージ企画がスタート
今回、せっかくの自主企画なので「読みごたえのある楽しいプログラム冊子を作りたい」という思いがあり、その一つとして、僭越ながら応援メッセージ(電報)を募集してみることにしました。
もし集まらなくても、まあ、私が恥をかく以外のマイナスはないのでそこは安心です。
協賛のお申し出が…!
これには、大変励まされました。
この方には公演後、別の素敵なご縁もいただけることになったり…。
本当にありがとうございます…!
編曲が完了!
3月下旬
リハーサルや打ち合わせ
置きチラシ依頼
SNSをやっていない友人から「池袋のスタジオノアでチラシ見たよ!」と連絡があったりしました。ありがたいです。
自主練習の様子
楽譜の一部を公開
プレスリリースの書き方を調べる
友人のアドバイスを受け、プレスリリースを作成してみるも、途中で挫折…
別のコンサートで編曲作品を演奏!
自主企画演奏会で演奏予定のプログラムの半分ほどを、別のコンサートで演奏しました。
やはり本番を経験すると、色々なことに気づきます。
会場の下見
早稲田奉仕園スコットホール。
外観で選んだと言っても過言ではない、素敵な建物です。
(響きも素敵です。防音ではないですがそれはそれで良いです)
下見に伺い、響きや導線を確認させていただくことができました。
下見があったからこそ、イメージができ、練習や準備に繋がったと思います。
告知動画第2弾
今回の自主企画は編曲作品オンリーなので、
どういうものかわからない ⇒ なので行かない
という人にもアプローチすべく、楽譜や動画でどういうものかイメージできるような情報を出せるようにしていました。
告知動画第3弾
協賛社名を入れたチラシに修正
協賛してくださったエピキュラスガーデン様への感謝を示したく、チラシ画像とPDFに社名を追加させていただきました。
4月上旬
Conpasに登録
Conpas運営さんからご連絡をいただき、名前は聞いたことがあったのですがよくわからなかったので、とりあえず登録してみることにしました。
システム的に収入にはあまり結びつかないのですが「自主企画コンサートは頻繁にできるわけではないので、このチャンスに色々試そう」という気持ちで導入しました。
チラシ英語版を作成
最初はGoogle翻訳でなんとなく作っていたのですが、アメリカ在住の音楽仲間さんがアイデアをくださり、形になりました。
K先生、その節はありがとうございました…!
プログラムを作り始める
まずは表紙を3パターン。
各種SNSに公開してみたところ、面白がって「〇案が好き!」と意見をくださる方がちらほら。
最終的にどの表紙になったのかは、当日ご来場してのお楽しみということにしました。
編曲校訂も大詰め
ピアニストさんもSNSに校訂過程を載せてくれたりしました。告知にもなるのでこれはとてもありがたい!
告知動画第4弾
あまり知られてなさそうな曲だったのと、音声しかなかったので、楽譜動画で…。
プログラム用のイラストを作成
コンサートの途中で行う参加型クイズコーナー。
そのルールについて、文章より視覚的に説明したほうが伝わりやすいなあと思ったので、イラストを描きました。
(最終的に、カードの色や文言は変わりました)
これも、事前に雰囲気をお知らせしておきたかったので、SNSでシェア。
プログラムの座談会ページ打ち合わせ
プログラムの座談会ページの打ち合わせでした。
編曲校訂はまだ続く
4月中旬
プログラム制作中
印刷してみて、文字の色、サイズなどを確認します。
クイズコーナーに使用するカードのイラスト制作
イラストは「〇分以内に描けなければ、自作は諦めて色カードのみにする」という自分ルールを決めて取り掛かりました。
なんとか、決めた時間以内に終えることができました。
金管楽器の写真がない…と呟いていたら、お友達のじゅりさんがホルンの写真を素材として提供してくれました!ありがとうございます!
スタジオに置きチラシ依頼
この日はリハーサルではなく別の仕事で来たスタジオでしたが、チラシを置いてもらえそうなところがあったらどんどんアタックします。
座談会の打ち合わせ動画
座談会のときに動画を撮ってあったことを思い出し、即席で字幕を入れました。
全曲通し練習
4月下旬
リハーサルは続く
ちなみにこの自主企画演奏会に向けたリハーサルは6回ほど実施しました。
DMでのチケット受付スタート
Teketとお申込みフォームのほか、DMにも対応してみました。
なんで今までやっていなかったんだろう…もっと早めにやればよかったです。
現在の状況
切羽詰まりだしました。
プログラムを先行公開
プログラム先行公開は、今回の自主企画でやりたかったことのひとつでした。
運営グッズいろいろ準備
頭をフル回転させますが、普段は演奏しかしていないため、なかなか思いつきません。
普段裏方をやってくださっているスタッフさんに改めて感謝…
アナウンス原稿を作成
当日はご来場者への注意事項などをスタッフさんにアナウンスしてもらうため、読み上げ原稿を作りました。
※最終的に、当日の現場判断で色々と訂正されました。
最終リハーサル
通し練習はしたものの、やはり「本番で弾いたことのない曲」は本当に恐怖です。
原曲(オーケストラ曲)が耳に染み込んでいる私はともかく、ピアニストさんは今回「初めて接した」に等しいようで本当によく慣れてくださったなあと…感謝です。
準備も大詰め…!
アクシデント発生
景品画像を載せてしまったことで、クイズの解答がバレバレになってることに気づきました…
これは、クイズの内容を変えるしかない!!!
結局、出題内容をすべて差し替えました。
近隣の駐車場をリストアップ
ついに明日
もう頭もあまり回らず、とにかく練習をするしかないモードでした。
指番号、ボウイングこれで良いのか、音程、フレーズ、うーむ。
演奏会当日
あとはもう演奏に専念するだけ!!!
外観がとっても素敵な会場なので、晴れて本当に良かったです。
お手伝いに集まってくれたスタッフさんに、今日の公演のことを色々と説明。
受付:友人Y
アナウンス等:妹
場内:夫
カメラマン:親戚
(本当に感謝です…!!!)
そして、リハーサルをして会場の響きを確認。
ピアニストさんは会場のピアノに慣れるための指慣らし、私は返ってくる音に慣れておきたい時間です。
衣装を着てリハーサルをしたので、カメラマンさんが色々動いて撮ってくれました。
公演中は撮影する場所にも制限があるため、「リハ中に動き回って撮影」、とてもありがたいです。
スタッフさんたちの主なお仕事
・持ち込んだビデオカメラを設置
・トイレの場所や導線の確認
・掲示、受付準備
・CD物販、景品、アンケートの確認
・予約リストの照合
なんとか無事に終演
クイズコーナーも盛り上がりました!
ありがとうございました!
そして5月(終演後)
アンケート結果を公開(note)
こちらの記事で収支についても少し触れていますが、かなり厳しいものとなりました。反省して次回に活かします。
おわりに
思いついたらなんでも試してみた4か月でした。
百聞は一見に~とよく言いますが、
「考えていること」と「実際に試したこと」の間にも、大きな隔たりがあるんだなあと今回とても思いました。
自主企画をやってみて良かったです。
その瞬間はなにも得られていないようなことも多かったのですが、学びがたくさんありました。
もし「参考になったよ!」とか「おつかれ!珈琲おごるよ」と思っていただける場合、よろしければ、下↓のボタンからサポートをお願いできると大変助かります。
お読みいただきありがとうございました。
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