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生きるか死ぬか、ボヘミアンラプソディ

マザー 人を殺してしまった
人生これからなのに
どうしよう
明日にはいなくなるかもしれない
僕がいなくなっても平穏に過ごして
どうかマザー
Ohh〜

なんと寂しい唄か。

生々しい声を聴かされると人は全身が耳になる。
自分の芯を掴むことの辛さ。
手を伸ばせば掴めるかもしれない。
でも死ぬかもしれない。
ハイリスクノーリターン?
それでも死ぬほどビビりながら手を伸ばす。支えてくれる人がいれば伸ばせるのかもしれない。それはもしかすると死ぬほど憎い敵かもしれない。心が許す味方が真の敵かもしれない。誰もわからない。
自分を誤魔化す人間は挙動不審に見える。一緒にいて落ち着かない。その落ち着かなさをたっぷり見せてくれる。「ウジ虫」は「ウジ虫」だと自覚すると孵化が始まる。自覚するには鏡を向けてくれる人が必要だ。超人とは孤軍奮闘でも勝利する剛の者ではない。土下座して鼻水垂らしてでも助けを求められる人間だ、と主観的に観た作品。
「ウジ虫」を経験した者だけが超人になれる。
映画だからこそできる、脚色もあるからこそできる、ある人間の話。


#ボヘミアンラプソディ #映画 #コンテンツ会議 #クイーン #映画レビュー

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