自分を怖がらせる嘘

最近ずっと、心臓の動きが早い。それは、嘘をついているからだ。ずっと頭と胸がざわざわして、緊張でなんとなく落ち着かない。

「みんなやってる」「仕方ないし、当然だよ」と多くの人が言ってくれる。仲のいい友達も、尊敬する先輩も。
頭ではわかっているし、納得もしているし、自分で選んだことなのに、口を開いて嘘をつくたび、ずきり、と傷ついてしまう。もっと自分は神経図太いと思っていた。同じことを友達に相談されていたら、「嘘ついても仕方ないよ、それは」なんて言うのに。

こういうとき、自分が何に対して罪悪感を持っていて、何を怖がっているのかを、よく分解してみる。
まずは、お世話になっている人たちに対して、失礼になること。
がっかりされてしまうかもしれないこと。
「せっかく色々してあげたのに」と思われるかもしれないこと。
それから、自分の約束が守られないこと。責任が取れないこと。
大切な友人を傷つけるかもしれないこと。
何よりも、それらを挽回するチャンスがないこと。

信頼されなくなるかもしれないことって、どうしてこんなに怖いんだろうか。嘘をつき続ける間、ずっとその恐怖と戦わなければならない。

でも、実はわたしの考えすぎかもしれない。嘘が嘘だと伝わったとき、あっさりと「へー」「あ、そう」なんていう反応が来る可能性もある。その場合は、そもそもわたしがあまり信頼されていなかったということだろう。そっちの方が怖いだろうか。どうだろう。わがままなことに寂しく感じるかもしれないけれど、その寂しさは自分の中でそっと解決できるから、今はそっちの方が気持ちが楽な気もしている。この空想ごと傲慢で嫌になる。

そんなに言うなら嘘をつかなければいいんじゃないか、と1日に何度も思う。でも、何度考え直しても、自分のために生きなければいけないなと思うから、多くの人を裏切って、わたしは生活する。

こんなふわふわとした言葉を並べていいのかわからないけれど、自分のふわふわした不安がそのまま出た。誰の役にも立たない日記。真空パックに保存する。

読んでくださってありがとうございます!あまくておいしいものか、すてきな本を探しにゆきます。