HRTechについて
各業界と、テクノロジーが組み合わさった xTechが話題となっていますので、代表的なものを紹介し、今後どうなっていくのかを考えたいと思います。
HRTechとは
HRTech(エイチアールテック)とは、人事(Human Resource)と技術(Technology)を組み合わせた造語です。人事とテクノロジーを融合し、新たな価値を創造する様々な領域があります。
2018年度のHRTechカオスマップによると、7種類の領域があります。
①採用 ②タレントマネジメント
③勤怠管理 ④経費管理
⑤労務管理 ⑥マイナンバー
⑦給与計算
多様な働き方と人材不足
HR Techが普及する背景には、少子高齢化による人手不足や、働き方の多様化が挙げられます。日本における労働人口の減少の影響は大きく、人材の確保と、業務の効率化が企業に求められています。
また、働き方改革、リモートワーク等で、日本人の働き方・生き方も変化しています。最近では、副業も認められるようになってきました。
この状況では、従来のように会社に就職した人を、人事部門が管理することは困難です。
人事管理から、タレント管理へ
これまでの人事管理は、問題が起こると厳しい人事部が現れて、温かい上司に守られるというKKD「勘・経験・度胸」という人間味のあるものでした。
これからは、芸能人とマネージャの関係のように、その人の能力をもとに、組織のパフォーマンスが最大化されるような、データを起点としたタレント管理システムに変わっていきます。
人事管理とは、人材の採用、異動、評価、教育、勤怠の管理などです。
タレント管理とは、タレント(従業員)が持つ能力やスキルといった情報を重要な経営資源として捉え、採用や配置、育成に活用することで、従業員と組織のパフォーマンスの最大化を目指す人材マネジメントのことです。
人事部門が中心となって採用、評価制度などを考えていた時代から、従業員を中心となり、組織のパフォーマンスを最大化する戦略的な人事の時代に変わります。
人材獲得、育成もAI
HRTechでは、AIが活躍します。優秀な人材の獲得競争は熾烈で、2015年ごろには、買収(acquisition)と雇用(hire)という造語「アクイ・ハイヤー」(acqui-hire)と言って、買収により大企業が、優秀なエンジニアや開発チームを獲得するために、ベンチャー企業をまるごと買収するということが行われていました。近年では、採用面接をAIで行うということが起こっています。良い人材を効率的に獲得することが重要です。
また、人材育成に関しては、Nudge 「ナッジ」すると言って、小さなきっかけを与えて、人々の行動を変えるようなことが行われます。
ナッジエンジンでは、会議の最初に「黙っている人たちに意見を聞くようにしましょう」などのメッセージを送ってくれ、ネクストアクションを適切なタイミングで提案してくれます。
礼儀正しく順番に発言する会議に出たら、実は、AIに「ナッジ」され、順番に発言しているかもしれません。
転職を申し込んだり、優秀な人材の獲得、育成することは、人も企業もコストがかかります。結果として、AIによるリサーチ、採用、育成が行われる時代になっていきます。良い仕事をするには経験が大事です。AIに見つけてもらえるスキル、キャリアを作っていきましょう!!
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