見出し画像

受注率40%超えのサービスになって気付いたこと(サービス開発編)

dejamという改善案を入手できるLPOツールを運営している、LeanGoの平井です。

※LPOツールとはサイトやランディングページを改善するために使うツールです

タイトルの通りにはなりますが、お打ち合わせをさせていただいた企業様で、dejamの有償プランを申し込んでいただける割合が40%を超えました。
いずれ新規事業を作る際の再現性を生むために、「なぜできたのか」を言語化しておきます。

スタートアップや大企業の新規事業担当者の方に読んでいただけるといいかなと思います。

このブログのサマリ

  • AIでは書かれていません

  • dejamは改善案を入手できるLPOツールで初心者でもサイト改善をできるようになります

  • 「改善案の自動提案」「ヒートマップ」「Web接客(ポップアップ)」「ABテスト」を滑らかに行えるSaaSですが今回は「ヒートマップ開発の事例」を取り上げています

  • 「サービス開発」と「顧客セグメントの選定」が大事です

  • 一緒に働く人を募集しています

自己紹介と会社紹介

「社会の居心地をよくする」をビジョンに株式会社LeanGoを経営しているCEOの平井です。
弊社のメンバーは過半数がリクルートやサイバーエージェントで経験を積んだマーケティング領域のドメインマスターです。
デザイン性にもかなりこだわっており、且つ毎週アップデートするという迅速な開発体制で自社サービスのdejamを運営しております。
ぜひアカウントを作ってみてください。


サービス開発も結局は守・破・離だった

大事なのでもう一度言いますが「サービス開発も守・破・離」です。

守・破・離とは
剣道や茶道などで、修業における段階を示したもの。「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。

goo辞書 守破離(しゅはり) とは?

スタートアップは気付かぬうちにいきなり「離」を目指してしまっていることが、PMFしない要因なんじゃないかと思います。(弊社もそうでしたが)
というのも突拍子のないアイディアをなぜか上手くいきそうな気がしてしまい、作ってしまう。
気合いで受注は取れてしまうが、ほぼコンサルになってしまっている。
あると思います。

勿論、それで上手くいくならいいんですけど、あまり上手くいった事例聞かないです。(知り合いがいないだけかもしれない)

そんな弊社がなぜ「サービス開発の守・破・離」に気付いたかをお話しできたらなと思います。

「XXが欲しいんですよ」は一旦鵜呑みにするべき

dejamは今でこそ「ヒートマップ機能」や「Web接客(ポップアップ)機能」や「ABテスト機能」があるのですが、サービス提供開始時は意図的に作ってきませんでした。
商談の時にも「ヒートマップないんですか?」、導入後のサポート時に「ヒートマップ作ってくれないんですか?」と何度も聞かれてきました。
そのたびに「他社サービスがあるのでそっち使うといいですよ」、と返答していました。

なぜなら「既にあるサービスと似たようなサービスなら自分たちで作る必要ある?そんなことより誰も思いつかない斬新なサービスの方が社会のためになるやん?」というよくない思考が邪魔をしていたからです。
これがよくなかった。
既存サービスがあるということは顕在化した課題があるということであり、明確なニーズがあります。
しかし既存サービスがあるからといって、その課題を確実に解決できているわけではありません
「ヒートマップないんですか?」という声の奥には「◯◯という課題を感じているからそれを解決できるヒートマップを作ってよ」が隠れていたのです。
そこを解決できると、既存サービスという比較対象があるので「何が今までのサービスと違うのか」を、お客さんに判断してもらいやすくなります。

ヒートマップで「守・破・離」してみた

世の中にはたくさんのヒートマップがあります。

まずは色んなヒートマップを触ったり、ユーザーインタビューを行います。

サマってみる

ヒートマップのいい点
1.ユーザーの行動を直感的に可視化
・タグをいれるだけ
・GAをしっかり見なくてもいい分析にはちょうどいい(ex.遷移導線があまりない、掛け合わせの深堀分析をするほどでもない)
・GAをしっかり見れない分析にはちょうどいい(ex.GAが使われていない、ログが埋められてない)
・すごそうなレポートを作れる
2.低単価
導入しやすい(ex.自社導入、クライアント予算で導入)

ヒートマップの悪い点
1.何をしたらいいかわからない
他の分析ツール同様で「どう解釈するべき?」を理解するにはリテラシーが求められる
2.分析したあとに企画を作成するには別のワークスペースに移動が必要
3.結局は深堀りたくなるが設計上そこまで深堀れない
4.使っててテンションがあがるデザインじゃない

「なるほど、じゃこれ一気に解決するぞ!」
ではダメなんです。

まずは「守」

簡単にいうと同質化なんじゃないかと思います。
ただし、将来を見越した上での同質化なので、データ基盤の考慮やUIの改善余地を残します。
ちなみにdejamの将来は「LP改善業務の完全自動化」で「そこを目指すための1機能としてヒートマップがある」という立て付けです。

同質化は一見すると面白くはありませんが、既存ツールに対して慣れ親しんだユーザーの行動をガラッと変えるのは難しいので、実はかなり大事です。
この段階でもユーザーにヒアリングして、ユーザビリティに違和感や不足がないかを確認していきます。
問題ないね、ってなると既存ツールと少なくとも戦える状態になりますが、横並びでしかないので価格勝負だったりが始まります。

弊社もといプロダクトディベロップ部はdejamのデザイン性にめちゃくちゃこだわっており、リリース当初でも「おしゃれ!イケてる!」という情緒的な理由でコンペの勝率が高かったです。

よくあるヒートマップを
気分があがるUIで表現

そして「破」

ユーザーインタビューを増やし「痒いけど手が届いていない部分」や「もし予算があれば使いたいツールとその具体的な機能」を特定していきます。
この観点に立つと、同質化しがちなヒートマップ機能の中でも各社の差別化努力が見えてきます。
脇道にそれますが、無料〜低価格のサービスほど昨今でいうPLG戦略に習ってサービスの品質を向上するべきな一方で、あまりアップデートがないという声がありました。
技術負債が多かったり、他事業の優先度が高そうだったので、単純にチャンスだなと思いました。(小並感)

さて、話は「どのように機能をアップデートしていくか」に戻ります。
ここも単純に「競合の機能を取ってつければいい」というわけではありません。
各社ごとにプロダクトの設計が異なるので、手当たり次第に実装していくとユーザビリティの毀損や、技術・デザイン負債が溜まっていきます。
これがあるので、「守」のタイミングで将来を見越しておく必要があります。

いかに「出来ることは増やすが、学習コストはあげないか」が大事で、具体的にはグルーピングです。
1.目的が類似する機能を異なるUIにしない
2.目的が類似する機能を別の場所に設置しない
この2点に注意するだけでかなりよくなります。

ヒートマップだけでなく
設定なしでクリック数を自動集計するviewや
棒グラフに切り替えview

ついに「離」

ここにきてやっと「まだここにないサービス」の開発に本腰を入れられます。「破」で相当サービスが仕上がっているのですが、もっとよくできます。
ここからは独創性という観点でも若干アートの世界に近いですが、ここでも大事なのがユーザーインタビューです。
実践してみてよかったのが、ツール単体での使い方だけでなく他ツールと組み合わせた使い方、他の業務との関係性、目的を知ることです。
そうすることでもう一回り大きな枠で業務改善に進むことができ、今まで以上の価値を創出することができます。
具体的には以下です。

「守」「破」
分析をしたい:ヒートマップで分析ができるとOK

「離」
レポート化したいから分析をしたい:ダウンロードできる?スクショでも映えるほどのUIになっている?
改善案を検討したいから分析をしたい:分析結果に応じた改善案の提案?そもそも改善観点の提供?
分析をそもそもしたくない:自動解析?

など様々なケースが見つかります。
ここをどんどん作っていくことで、圧倒的な差別化ポイントが生まれていきます。

GoogleAnalyticsとの連携や2
種類のヒートマップ差分を自動解析
解析内容から実施すべき改善案を提案
※現在実装中の機能も含みます

自社サービスを作るのは大変

新規事業を作るのは冷静に考えるとめちゃくちゃ大変です。
やらないといけないことも多ければ、予算も限られますし、そう何度も失敗できる余裕もない、開始と同時に修羅の世界に突入する難易度SSSゲームです。
プロトタイプで作ればいいじゃんとかそういう話でもないし、ユーザーインタビュー1つとってもそもそも実施に工数がかかるし、ちゃんと課題をあぶり出せるかも難しい。
そして最終的に「ちゃんと売れるのか?」がすべてです。
次回のブログでは「顧客セグメントの選定」について書こうと思います。

人材募集中

弊社の組織は「ビジネスプロデュース本部」「システムディベロップ部」という構成になっています。
冒頭申し上げた通りは過半数がリクルートやサイバーエージェント出身だったり、EYストラテジーアンドコンサルティングやデロイトトーマツなど外資コンサルティング出身のメンバーもいるので、業務上の小さなストレスは少ないかと思います。
あと亀や蛇や犬や兎など非常に多様性に溢れております。オフィスは一軒家ですので、まずはお気軽に遊びに来てください。

連絡はTwitterでもHPに問い合わせいただいてもOKです
https://twitter.com/mrshoritv

https://leango.co.jp/contact/

ビジネスプロデュース本部募集要項

ビジネスプロデュース本部の業務
・dejamの活用方法の提案
・オフィシャルパートナーへの支援
※売上向上や運用定着にコミットするコンサルティングという弊社独自の業務です

必須
・自己研磨できる
・建設的な議論ができる
・コミュニケーションにストレスを感じない
あればなお良し
・Webマーケティング業務に従事した経験
・大規模案件のコンサルティング実績
・定量的な実績
・自分が主体としてやり切った自慢できる実績
・figmaを使える
合わない人材
・動物が苦手
・確動性がない
・変化できない
・自己評価と他者評価にズレがある
給与:現給与と相談

システムディベロップ部募集要項

システムディベロップ部の業務
・dejamのシステムを改善
・dejamの新機能を実装

職種名:フロントエンドエンジニア
契約形態:正社員/業務委託
給与:現給与と相談
概要:dejamの実装業務
勤務地:東京都(フルリモート可)
開発言語:vue.js(Nuxt.js) ,TypeScript
プラットフォーム:GCP
データベース:Firestore

職種名:UI/UXデザイナー
契約形態:正社員/業務委託
給与:現給与と相談
概要:dejamのデザイン
勤務地:東京都(フルリモート可)
ツール:Figma

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?