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美術も科学も文学も!北イタリアで欲張り妄想旅行!

ついにゴールデンウィークも終わってしまいますね・・・。
この時期はどうしてこうも時間が経つのが速いのでしょうか。
また一つ世界の不思議を知ってしまいました。

そして今年のゴールデンウィークもいくつかの地域で緊急事態宣言が出されており、とても旅行に行けるような状況ではありませんでした。

さすがにこの状況が丸一年も続いてしまうと、定期的に妄想旅行をしなければ心が落ち着かない・・・!!

そう思った私が今回お届けするのは、「妄想旅行で学ぶ歴史」シリーズ第二弾、北イタリア編

今回も第一弾の南イタリア編同様に、私が以前イタリアを訪れた際に行けなかった場所をご紹介していきます。
長く魅力的なイタリアの歴史を、妄想旅行をしながら楽しく学んでいきましょう!

第一弾の南イタリア編はこちらから▼

1.大規模で美しい建築の残る街:ミラノ

まず最初にご紹介するのは、芸術やファッション、工業など、様々な分野の中心としていつの時代も最先端を行くミラノ

ミラノは古代から栄えた都市で、もともとはヨーロッパに古来から住んでいるケルト人の街でした。
後にローマ帝国に支配されるようになりますが、その後も変わらずに繁栄を続けたようです。

14世紀頃にはこの地域はミラノ公国という国になり、この頃に建てられた美しい建築物が今でも残っています。

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見てください、この堂々たる大聖堂の姿。

いや、かっこいい~~~!!
でかい!!

こちらはミラノの中心地にあるドゥオモ(ミラノ大聖堂)
この大聖堂は1386年のミラノ公国時代に建てられたもので、ゴシック建築特有の高い尖塔(屋根についている先の尖った塔)が特徴的です。

実は途中で宗教改革というキリスト教内での改革運動が起こった時に建設作業が中断されているようなのですが、最終的にはこの地を19世紀に支配したナポレオンが完成させました。
最初に建設が始まってから、最終的に完成するまでにかかった期間はなんと527年

ん~~~、長い!!!
最初に工事に関わった人なんかはもう生まれ変わって完成を見届けてる可能性すらあります。

それにしてもこの大聖堂、尖塔の数がやたら多いですよね・・・。
それもそのはず、なんとこの尖塔は全部で135本もあるんです!
この数を初めて見たときは想像以上の数に、私は思わず二度見しました(笑)。

さらに高さは驚異の108メートル
実際にどれくらい大きく見えるのか、ちょっと想像がつかない・・・。

この規模の大聖堂なら、中断されていた工事を再開させたかった気持ちもわかりますし、中断していた時期を差し引いても膨大な時間がかかることに納得です。

ミラノに行った際には、この大きさを体感するためにも絶対に行きたい場所ですね!

そしてこの大聖堂のすぐそばにはもう一つミラノ観光で外せない場所があるんです。

それがこちら・・・

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ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリア!

広い・・・そして美しい!
壁の上部に絵画が描かれているのも、私たちの想像する「イタリアっぽさ」が出ていてテンションが上がります。

「ガレリア(galleria)」とは、イタリア語で屋根のある商店街や歩行者用の通路のこと。

このヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリアは19世紀に建てられたショッピングアーケードで、「ヴィットリオ・エマヌエーレ2世」とは当時この地を統治していたイタリア王国の初代国王の名前。

ここで、「イタリア王国?」とその名前にちょっとピンと来ない方もいるかもしれませんね。
そう、現在イタリアは共和国になっていますが、19世紀当時は王国だったんです!

王国時代の雰囲気を今に残す貴重な建物・・・。
まさに「ロマンの塊」という感じで胸が高鳴りますね・・・!

現在、このアーケードは様々な高級店が立ち並び、ちょっと贅沢なお買い物を楽しむことができます。
レストランやカフェなどもあるようなので、歴史を感じながらしっかり観光も楽しめそうですね!

2.ロミオとジュリエットの聖地:ヴェローナ

お次はこちら、まるごと世界遺産の都市、ヴェローナ

特徴的なオレンジ色の建物がどこまでも広がる美しい街並み。
教会の鐘楼でしょうか、所々飛び出た塔も印象的。

今でこそ中世の雰囲気が残る美しい都市ですが、古代からこの地域の支配権を巡る熾烈な争いが絶えなかったという、なんとも壮絶な苦労を経験してきた都市なんです。

さらに中世には大地震による被害を受けました。
この地震によって、それ以前の貴重な聖堂や教会などもダメージを受けてしまったそう・・・。

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そんな苦労の多いヴェローナですが、実はあの名作の聖地なんです。
おや?
どこからか声が・・・

「ああ、ロミオ、ロミオ、あなたはどうしてロミオなの?」

そう、ここはイギリスの劇作家ウィリアム・シェイクスピアの戯曲、『ロミオとジュリエット』の舞台となった都市。

市街地には、この作品ゆかりの名所がたくさんあるんです!
ここではその中でも私が見てみたいものをピックアップしてご紹介します!

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それがこちら、「ジュリエット像」!
シンプルな衣装が清楚で素敵ですね・・・。

ジュリエッタの家」という13世紀に建てられたお屋敷に、この像は立っています。
このお屋敷に、作中に出てくるバルコニーもあるんです!

さらにお屋敷の部屋には、まるで本当のジュリエットの家のように調度品などが置かれているようで、ロミオとジュリエットの世界観を味わうことができます。
「中世の裕福な家のお屋敷ってどんな感じだったんだろう?」という視点でも楽しめるので、“一粒で二度おいしい”とはまさにこのこと。

そしてこのジュリエット像は、恋のパワースポットでもあるんです。

敵同士の家という壁を超えて、激しい恋に落ちていくロミオとジュリエット・・・。
彼らの燃えるような恋模様にあやかって、このジュリエット像の右胸に触れると恋愛が成就するというジンクスも。

中世の雰囲気を楽しみつつ、ロミオとジュリエットの世界にも浸れるという、魅力で溢れかえった街、ヴェローナ。

いつかこの魅力に溺れてみたいですね・・・!

3.科学の発展にも貢献した?:ピサ

最後にご紹介するのは、ピサの斜塔でも有名な都市、ピサ

ピサ」というワードを聞くと、ピサの斜塔を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?

実はこのピサという都市、ピサの斜塔のイメージからは想像がつかないかもしれませんが、古代から軍港として機能していた場所。
そのため、中世には「ピサ共和国」としてイタリア屈指の海洋国家として名を馳せていたようです。

また、ピサは他の地域との交易も積極的に行っており、かなり栄えていました。

最初に紹介したミラノと同様に、繫栄した都市は宗教的にも重要な場所になるので、やはり大きな聖堂が多く建てられています。

ピサもそのような都市の一つ。
そしてこの場所に建てられた大聖堂がこちらです!

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ちょっと斜めになった大きな塔、均整の取れた大きな聖堂・・・。
ピサの斜塔」という通称で呼ばれている塔が印象的なこの建物は、正式にはピサ大聖堂という名前なんです。

1063年から1118年と、1261年から1272年の2回に分けて建設作業が行われたといい、ミラノ大聖堂と同じく膨大な時間と労力をかけて作られました。

ピサ大聖堂はロマネスク様式の代表的な建物。
「ロマネスク」とは、「ローマ風の」という意味で、ロマネスク様式は1000年頃~1200年頃に台頭した建築様式です。
このピサ大聖堂は真上から見ると十字架の形をしており、それもまた美しい・・・!

そしてこの大聖堂、実は科学の発展に貢献したかもしれない・・・という逸話も残っています。

この逸話に関わっているのは、かの有名なガリレオ・ガリレイ

彼にはこの大聖堂で揺れているシャンデリアもしくは香炉を見て振り子の等時性(振り子の長さが同じであれば、大きく揺れていても小さく揺れていても、往復するのにかかる時間は同じである、という法則)を見つけたという逸話があります。

また、中学校の理科で習う「落体の法則」の実験は、このピサの斜塔から球を落として行われたという話も。

これらはあくまで「逸話」であり、創作であるとも言われていますが、ピサ大聖堂が文化の面で非常に大きな役割を果たしていたということがしっかり伝わってきます!

大聖堂自体の芸術性を楽しむもよし、ガリレオ・ガリレイの時代に思いを馳せるもよし・・・。
色々な角度から楽しめる場所をまた一つ見つけてしまいましたね!


ということで今回は、北イタリアの3つの都市の歴史を、妄想旅行でお伝えしました。

このシリーズの記事を書くのは2回目なのですが、調べれば調べるほどその地域の知らない魅力が出てきて、ワクワクが止まらなくなりますね!
そして「早く本当に旅行したい!」という気持ちが募ります・・・。

少しでも早くその日が訪れるように、今は我慢の時。
たくさんリサーチをして、「あの時調べたところだ!本当にある!」という感動を味わえるようにしましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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