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絵の中で旅行!?美しい風景画に浸る、ランス美術館展

いよいよ8月も下旬。
暑い日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしですか?

私はというと、学生生活最後の夏休みなのに旅行に行くこともできず、家でゴロゴロする毎日。
(もちろん卒論の準備もありますが・・・)

「どこかに出かけて、綺麗な景色でも見たーーーい!!」

なんて、今にも叫び出してしまいそう。
最近、そんな私にうってつけの美術展を見つけてしまいました。

それが今回ご紹介する、「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」。
現在は東京・新宿にあるSOMPO美術館で開催中の、風景画を中心とした美術展です。
この記事では、私が実際にこの美術展を見てきた感想を交えつつ、風景画の魅力についてもお話ししていこうと思います。

「遠くに行きたいけど行けない、でも旅行気分は味わいたい!」と思っている人は、きっと私だけじゃないはず。

この夏は、絵の中を旅してみませんか?

1.そもそもランス美術館ってどんなところ?

ランス美術館

(出典:Wikimedia Commons

まず、今回の美術展の概要について少しご紹介します。

公式サイト▼

冒頭でお伝えした通り、現在東京・新宿のSOMPO美術館で開催中の「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」。

この展覧会では、ランス美術館に所蔵されている風景画をメインテーマとして、その先駆者となった画家や風景画の発展の歴史、印象派への繋がりなどを追っていきます。

では、今回取り上げられている「ランス美術館」とは、一体どんな美術館なのでしょうか。

ランス美術館(Musée des Beaux-arts de Reims)は、フランスのランスにある美術館である。
シャンパン・メーカーであるポメリー社の経営者であったアンリ・ヴァニエは美術収集家として絵画や彫刻、ガラス器、家具などを所有していたが、彼の死後に600点を数えるそのコレクションがランス市に遺贈され、それが現在のランス美術館の中心となっている。1913年に開館。
(引用:Wikipedia

現在、ランス美術館は館内の大規模な修復工事のために閉業中。
その間に、この美術館に所蔵されているいくつかの作品が世界中を巡回しているというわけなんです。

今回の美術展に出展されている作品の中心となっているのは、コローという画家の作品。
次の章では、彼の作品や彼がどのような人物であったかについてお話ししていきましょう。

2.「ありのまま」を描き出す画家:コロー

今回の美術展の鍵となる人物、ジャン=バティスト・カミーユ・コローは19世紀フランスの画家。
柔らかな筆致で描く、ふんわりとした風景が彼の作品の魅力です。

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
19世紀の4分の3を生き、バルビゾン派の七星の一人。次世代の印象派との橋渡しをした画家である。詩情あふれる森や湖の風景画で知られるが、『真珠の女』のような人物画にも傑作がある。1825年から計3度イタリアへ旅行し、イタリア絵画の明るい光と色彩にも影響を受けている。理想化された風景でなく、イタリアやフランス各地のありふれた風景を詩情ゆたかに描き出す手法はのちの印象派の画家たちにも影響を与えた。
(引用:Wikipedia

もともと「絵を描く」という行為はアトリエの中でするものという認識であり、「外に出て絵を描く」ということはあまり一般的ではありませんでした。
そのため、「実際にある風景をそのまま描く」ということも、メジャーな美術ジャンルではなかったのです。

しかし、19世紀になって美術界を取り巻く環境が一変。
今でも使われているチューブ入りの絵の具の発明鉄道の発展などによって、アトリエの中でなくても絵を描くことが可能になりました。

コローはこの時に、いち早く外に出て風景画を描いた画家の一人。
何気なく、飾らないありのままの風景を、ありのままの空気感で、美しく描き出しました。

彼のこのスタイルは他の多くの画家も惹きつけます。
彼に学んだ画家の作品も、今回の美術展に多く出展されていますよ!

3.「旅するように見る」風景画

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最後に、この美術展のテーマである「風景画」の楽しみ方についてご紹介します。
この楽しみ方を知ってから見に行くと、風景画がより一層味わい深いものになるはずです!

ここで重要なのはズバリ、「旅するように見る」ということ。

「もしも、海外旅行の時に滞在しているホテルの窓からこんな風景が見えたら・・・」
「もしも、電車に乗っている時にこんな景色が見えたら・・・」

そう考えながら作品を覗いてみると、額縁が窓枠に見えてくる・・・かもしれませんね。

第2章でコローについてご紹介しましたが、今回の美術展で展示されている彼の作品は、彼が実際にイタリアやフランス各地を旅して描かれたもの。
彼の作品を追っていると、なんだか自分も同じ場所を旅行しているような、そんな気分になれますよ・・・!

おわりに

今回は、私が最近訪れた「ランス美術館コレクション」をもとに、風景画の魅力についてご紹介しました。

どうですか?
「絵の中で旅行」、してみたくなったでしょう?

また、この記事では紙幅が足りず紹介しきれませんでしたが、この美術展には印象派の作品も多く出典されています。
モネルノワールなど、有名どころの作品もありますので、見ごたえ抜群ですよ!

印象派についてはこちらの記事で詳しく触れていますので、ぜひ併せてお楽しみください。

また、LEADでは芸術をテーマにした記事をまとめたマガジンも配信中です。

美術展に実際に訪れる機会がありましたら、感染対策は万全に!
なるべく人の少ない平日などに行かれることをおすすめします。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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