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歌謡曲と日本語について
歌謡曲と言っても1990年以降のものはまるで知らないです。フランスに来てしまって日本の流行音楽に触れることがなくなったので、数年後に帰った時でさえチンプンカンプンでした。文字通り「浦島太郎」シンドロームにかかりました。
以前にもお話ししましたが、長い時は8年間日本に帰りませんでした。「変化変遷」という一言で済ませてしまえるようなものじゃなかったです。
「ここはどこ?わたしはだれ?」
こんな状態で、故郷に帰ったと言うより以前行った外国にまた来たと言う感じでした。日本語は忘れてなかったですよ…
歌謡曲ですが、一つの曲の寿命ってどのくらいなんでしょうね?長く歌われる曲と言ってすぐに頭に浮かぶのはむしろ洋楽で、個人的にはビートルズとかクイーンとかになるんです。ビートルズを生で聴くにはまだ小さすぎました。中学生くらいになってみんなにつられてロックなんかも聞くようになりました。
ピアノをやっていたのでクラシック音楽は自然と聞いていました。歳の割に耳は肥えていた思います。
ロックは新鮮でした。いいなと思うものもありました。ボストンとかTOTOのLPを友達から借りて聴きました。ボストンなんかアルバムが2枚しか出ていないのに大阪公演があって、コンサートに行ったことはよく覚えています。
高校になって合唱をやるようになってまたクラシックに戻って、オペラも聞くようになりました。LPレコードを自分で買うようになったのもこの頃からですね。
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話がどんどん逸れます。日本の歌謡曲の話でした。
自分にとっては最新の歌謡曲が80年代のもの。もう40年ほど前なんですよね…
何があったんでしょう?松田聖子さん?中森明菜さん?現役でらっしゃるんですよね?驚きです。
大学生時代に聞いたのがこのあたりだったかな?大瀧詠一さんはカセットに入れてすり減るくらいに聞いた覚えがあります。
この頃のものではむしろ純歌謡曲を軽ーく聞いていたように思います。
本当に好きだったのは70年代のフォークソング。自分がこの手の音楽に目覚めるちょっと前の時代の歌ですが、クラシック音楽で育った自分には一番しっくりきました。
グレープ時代も含めてさだまさしさんの歌は今でも大好きです。どれを聴いても涙が出て、「秋桜」なんかよくあれを泣かずに歌えるもんだといつも感心します。
今ではYoutubeで色々拾って聴いています。
「いちご白書」をもう一度、22才の別れ、なごり雪、神田川、わかれうた、わかって下さい、、、あげ始めるとキリがありません。
さだまさしさんは「雨やどり」で衝撃を受けて、フレディもしくは三教街、無縁坂、精霊流し、ソロになってからのタイトルは皆さんもご存知だと思います。アルバム「夢供養」は何度聞いたことか。
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フォークソンングが好きなのは、メロディーラインがくっきりしていて、早過ぎず遅すぎず、日本語という言葉にピッタリなところですね。まず物語があり、ストーリーに仕立て、音楽がある。
そういう意味ではその後の歌謡曲でもいくつかお気に入りがあります。
さっき出た松田聖子さんの「Sweet Memories」は大好きです。サントリーのペンギンのコマーシャルと同時にまさしく懐かしい思い出ですね。
他にも、木綿のハンカチーフ、シクラメンのかほり、異邦人、あなた、待つわ、聖母たちのララバイ、大都会、、、最近亡くなったもんたよしのりさんのダンシング・オールナイトなんかも聴きました。
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J-Popっていうんですか?最近の歌謡曲は?日本に帰ってテレビから流れてくる歌謡曲は大体そのようです。
今の歌手のボイストレーニングはどうやっているんだろうといつも疑問に思います。なんでって、何を聞いても何を言っているのかわからないから。みょうな英語発音で日本語の歌詞を歌うので、聞こえているのに意味がわからない。あれ皆さん本当にわかるんですか?抑揚もアクセントも英語に似せているのか、日本語に聞こえない。ひょっとすると歌詞に混ざっている英単語の方がちゃんと聞こえたりする。日本語というのは起伏に乏しく音節がしっかり分かれているので、早すぎたり強弱をつけすぎると日本語に聞こえません。いわゆる「ドスの効いた声」というのがよく理解できるのは一音節一音節を丁寧にお腹の底から発音するからだと思います(笑)。英語のように強弱のアクセントをつけてシンコペーション調で喋るとまるで伝わらないです。こういうと罵倒されそうですが、日本語への冒涜ですよ、あれは。
その上音楽の方も画一的に聞こえて、それこそ「コピペ」と感じてしまうのは自分だけでしょうか?オーケストラの音が声を掻き消すくらいに大きくて、声がリズムとしてしか聞こえてこない。「歌」ですよね?歌詞があってストーリーがあるんですよね?ないならないでも構わないですけど…
もちろん歌詞と音楽を大切にする歌い手さんもたくさんいると思います。自分が知らないだけで勝手なことを言っているという自覚はあります。シンガーソングライターの方々とは別次元の話。
グジャグジャ言ってきたのは流行の歌謡曲に限ってのこと。70年代80年代のアイドル歌謡曲と現在のものとを並べて聴いてみたら一目(一聴)瞭然でしょう。
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フランスの « Variétés »歌謡曲はほとんど知らないです。昔のシャンソンならまだ少しはわかりますけど…
歌詞に英語が混ざって曲がロック調のアクセントになっているのは全世界共通みたいです。J-Popのように団体とかグループでやっているのかも知りません。テレビを見ないので全然流行について行ってないです。まあそもそも音楽脳のせいか、日本語の歌詞でさえ頭に入りづらいのにフランス語の歌詞なんかまるで何を言っているのか分からないですね。フランスの歌謡曲についてはそういう訳でノーコメントにします。
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「昔の」フォークソングは日本語の歌謡曲の一つの到達点、完成形だと思っています(あくまで個人の見解です)。それだから半世紀以上経った今でも色褪せることなく愛されているんだと思います。
「色褪せる」と言いましたが、時代を感じさせるあの雰囲気もあってこその歌。セピア色に変わったと言うか…
元気〜でいるか
街には慣れたか
友達、できたか
さみし〜かないか
お金は、あるか
今度いつ、帰る?
さだまさしさんの「案山子」です。
あっ、涙が出てきた…
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