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姉弟関係〜ライバル意識


私の家族について

ありきたりの4人家族で、2歳年下の弟が一人いる。

親は医師で、キャリアや教育のことになるとうるさいけど、他の事はどうでもいいと思っているような仕事重視の家だった。例えば、結婚しようがしまいが、大学へ行って良い仕事さえできれば、人生目標完了。

贔屓は特に示すことはなかったと思うけど、母は流産を3回連続した後にようやく私が元気に生まれてきたから、私が弟より大事にされたような気がする。ただの憶測に過ぎないし、これといった根拠もない。

子供の頃

小学生から中学生の時まで、仲がすごく良かった。ポケモンやプレステーションをよく一緒にやっていたり、なんとかごっこのようなゲームをしていたりして、どっちかというと弟と親しかったかな。それに、喧嘩をしてもすぐに忘れてお仲直り。子供って大人より純粋だね!

中高生の頃

中学生の頃に私たちの間に「溝」ができてしまい、時が経てば経つほど、この「溝」はだんだん大きくなっていた。別に喧嘩した訳ではないけど、趣味や友達の影響など、色々なことでお互いに違ってきたからなんじゃないかなと、私は思う。

私は割と内向的でゲームやアニメ、漫画などオタクの趣味が多かった。人の話すのが苦手だったから、友達は一人二人ぐらいしかいなかったかな。ポケモンを大人になるまでずっとやっていたし、漫画もよく読んでいたし、これじゃモテる訳がない。学校では、勉強が得意な優等生だったから、先生たちに結構気に入られていた様子だったけど、同級生には無視されていた。変わった子だったせいか、クラスの変人だとよく言われていた覚えがある。

その反面、弟がすごく活発で外交的、かっこいいやつになりたい気分パンパンで人生を送っていた。12歳から親の目を盗んでお酒を飲んだり、友達とパーティーしていたり、ヤンキー不良爆発って感じだった。こういう人って周りに好かれやすいかどうかは分からないけど、彼の交友関係が広かったし、クラスの人気者でもあった。でも「勉強って何それ」と言うように成績が海の底で、先生たちによく叱られいた。母は教育相談へ何度も行っていたけど、どうにもならなかった。

クラスのお馬鹿モテモテくんvsクラスのガリ勉オタクちゃん。

この白と黒のような相違が、私たちの間にできた「溝」の始まりだったと思う。

大学生の頃

成人してから、ライバル意識が確実に生じたと思う。というか、完全に私の一方的な感情だけだったけどね。弟はライバル意識の欠片もなく呑気に過ごせていたようだった。

私は医学部に入って、勉強や部活に励み、高難易度の試験をなんとか乗り越えて卒業を成功した。

弟は。。。大学に何度も退学させられた。最初は科学部に入学したけど、一年後に退学。その後、父は金の力を使って東ヨーロッパのどっかの私立医学部に押し込んだけど、また一年後に弟は自分の意思で退学してこっそりと家に戻り、父の怒りが爆発。最後に、経済学部に入学してようやく卒業までたどり着けた。

こんな退学連続のやつなんかに、いったいどこからライバル意識が出てきたんだろう?と思っている方はいるかもしれない。

アニメには似ているようなシナリオが多いかな。熱血で元気な主人公、ちょっとバカだけど全ての試合に勝つ。そして、プライドの高い負けまくりのライバルキャラ。ポケモンで例えるなら、サトシとシゲルかな。遊戯王の遊戯と海馬の関係も似ているかも。

社会人

確かに弟は私より頭がいいとは言えないけど、社会的にはかなり優秀。コミュ力が高くて友達は大勢いる。それに、彼女のいない期間もいつも短かった。健康の方からは身体が丈夫で持病などはない。今は金髪美人の彼女と一緒にドバイ住んでいるんで、アメリカ企業で働いている。その上、毎日パーティーライフ。

ドバイへ行く前にダブリン(アイルランドの首都)で働いていたけど、ドバイへ引っ越してから、私たちの間にある「溝」が更に大きくなったような気がする。

その反面、私はキャリアと勉強に人生を注いた結果、今までの恋愛関係が上手く行かず、友達も一手で数えるぐらい少ない。独身アラサーのところまでやってきてしまったのだ、どうしよう。。。このままだと、ただの仕事人間になってしまいそう。もうなっているかもしれないけど。

そして、私は身体が弱くて体調を崩すことが多いから、できることは限られている。高校生の時から成人するまで拒食症とずっと戦ってきたから、弟のように丈夫ではない。

現在に至り

家庭医専門研修を終えてイギリスで医師として働いているんだけど、人間関係や社交的なことになると、弟の方が優れていて凄く羨ましい。。。いや、嫉妬、劣等感、妬み。。。負の感情ばかりで情けないな〜

弟のインスタグラムライフと私のオタク爆発ライフ、まるで光と闇のように

弟は私に対してなんとも思っていないようだ。ライバル意識どころか、自分が最高にかっこいいやつだと思い込んでいるに違いない。昔から自信満々で劣等感も知らない。気さくでポジティブな性格だから、彼は誰を恨んだり妬んだりはしないだろう。

客観的に見れば、なんてバカっぽいライバル意識だなと自分でも分かっている。自分より優れている人はこの世の中に大勢いるし、誰にでも得手不得手のところもある。でも年の近い親戚のせいか、この気持ちを決したくても消せない。

親が建前ばかりで本音を読むのが中々難しいから、相談しようとしても良いアドバイスを中々もらえない。母は本当の気持ちをあまり言わずにすごく遠回しな感じで物事を伝えたりする反面、父は寡黙な人間で親としては厳しいほう。怒らせることがない限り、あまり喋らない。世間話もほぼ皆無。

だから、相談相手としては親がちょっと苦手かな。

残念ながら、私たちの間にできた「溝」が深く残されているまま。素直になるのが難しいから、現時点に解決できると思えない。でも、いつかきっと飛び越える日が来るかもしれない。

仲のいい兄弟を見る度に、羨ましく思ってしまう。

いつか弟みたいに劣等感や嫉妬を抱かずに、心の闇を乗り越えて気楽に生きていきたいと思っている。

そして、人生って学歴やキャリアだけはないと、今になって気づいたのだ。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

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