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神様は忙しい

ジーンハックマン演じるポセイドンアドベンチャーの戦う牧師は説教で言います。

神様は忙しい、私達にかまけている時間はない。だから私達は私達自身で道を探すのだ。

そしてそれを最後まで実践し、文字通り命を捧げて自分についてきた人達を救います。最後は自己犠牲です。

それはモーゼがユダヤの民を率いた出エジプトのようであり、キリストがゴルゴダの丘で磔刑になったその姿のようであり、ユダヤ教とキリスト教の信仰を象徴する物語です。それに気づいた時には、まだ小さい頃に家族でこの映画を見てから長い年月が経っていました。

そのような背景や象徴が分からなくともこの映画は傑作中の傑作です。小さな子どもから年配者まで心を掴んで離さない物語があるからでしょう。

自ら考え行動し決して諦めない。他者を思いやり生き抜こうとする。誰かに頼らず自分自身で道を見出し進んでいく。そして究極の自己犠牲。

このように生きられる人はそうはいないと思います。でも、そうありたいと思うからこそ、公開から40年近く経っても世紀の傑作として愛されるのだと思います。

神に頼らず自分の力で生きようとする人を神は愛すのだ。そう訴えるスコット牧師ほど神を愛した人はいない。何かに見返りを求めない生き方こそが自分の人生を生きることだ。

そんな生き方が出来るようになるのだろうか。そう考える度、まだまだ道のりは遠いと痛感します。ただ、この映画を見てからこれだけは忘れたことはありません。

神様は忙しい。自分の道は自分で歩こう。

End

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