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イルミネーション。

千遥を乗せた車は、綺麗なイルミネーションの街を走っていた。
これから行く所について詳しく調べて来たんだろうなと、彼の性格から推測する。得意気に話す横顔は、愉しそうに笑っている。

心が離れていったのはもう随分前だから落ち着いてきたなと、千遥は思う。
暖房が温かい車でいつもドライブしていても、好きな色のコートを自分で選ぶのは当然だから。

男が車を運転する間、車窓は流れている。大体は、そういうものだ。
ラジオからは、昔の歌がまだ流れていた。

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