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「星の人」読書感想。

今日も本の感想です。

夏休みだからでしょう、図書館の特集コーナーが「星座、夜空」となっていて、図鑑や写真集、そして小説とバラエティーに富んでいました。
そのなかから、表紙が目を引いた小説を一冊。

「星の人」 水森サトリ

目次と前半をパラッと見ると、青春小説かなと思いましたが、それだけに留まらない面白さがありました。
はじまりは、女子中学生の主人公が何者かであるはずと悩む思春期と学生生活のなかで、友達との言い合いから「UFOを呼べる」と啖呵を切ってしまう。
誰しもが、何となく子供時代を思い出すような話がスムーズに進行する。
全編通してリズミカルな印象で、辛くなりそうな雰囲気がしてもスッキリ抜けていってよかった。

そこから付随する次からの物語は、なんだかんだ気を使ったり他人をわかった気でいても、やっぱり本人しかわからな事もあるんだなと思わせる。
でも登場人物が陰気くさくなくて、ある意味タフなことが読者としては救われる、そして楽しめる要因だったように思う。

盛り沢山なテーマで飽きずに最後までいける。それでいてサラッと読むには良い小説でした。
気になった方は、読んでみてください。
とても面白かったです。

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