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ひとつの業務を複数のメンバーが担当していたり、一つの業務を工程に分けて担当していた場合、意外と起こるのが業務量の不平等の話と上手くいっていないことを他責にするような話

今回は、この点について、自分の経験とあわせて書いてみたいと思います。

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1.業務量の不平等の話

「〇〇さんは、席を外してばかりいる」
「〇〇さんは、いつも誰かと話をしている」
そのあとに続くのは、「私は頑張っているのに…」「他の人が代わりにやっている…」のような話。

実際に、指摘のとおり席を外していたりして仕事に集中していないケースもあります。

一方で、実際は、言われている〇〇さんの方が仕事を効率的にやっているから、同じ量でも余裕が出てくるようなケースもあります。

この状況では、それぞれの話を聞いて、あーだこーだ言うのではなく、別の方法をとると効果です。

それは、対象となる業務にかかっている時間と処理している件数を明らかにする(数値化)ことです。

数値は事実を映し出していますので、それぞれの担当者の仕事ぶりが見えてきます。勿論、たまたまその日は別の業務で忙しかったとか特殊要因も発生する日がありますので、少なくとも2週間程度のデータがあると良いと思います。

そのうえでリーダーは、課題が見つかれば、その点を修正していけば良いのです。私の経験でも、概ね上手くいきました。

2.他責にするような話

一連の業務を工程ごとに分担して行なう業務の場合、上流工程の作業が進まないと下流の工程は作業が出来ません。
特に完了時間を気にするような業務の場合、下流の担当者は、今か今かと待っているにも関わらず、上流の担当者の処理が遅くなると自分たちにしわ寄せがきてしまうので、とても大変になります。

そこで、上流の担当者に手続きを早く進めるように言うと、「自分はやろうとしているが、他の業務が入ってくるから出来ない」と別のところに原因があるように主張(他責)します。

実際に私もそのような状況に直面しました。
その際に取った対応も、業務の可視化でした。

その業務は、オンライン上で手続きを進めていくものでしたので、それぞれの担当者がどの時間帯に何件処理をしたのかデータをとりました。(データ抽出して簡単に集計できるものではなかったので、手作業で大変でした。)

そうすると、明らかに上流の担当者の対応開始時間が遅いことが明らかになりました。実際に状況を見ていると、他の業務が入っているわけではなく、優先順位の低いことや雑用を優先してやっていました。

ここで、「なぜ、早く手続きを開始しないのか」と言うことは簡単なのですが、あえて担当者ごとの手続き状況を全員に客観データとして渡すだけにしました。

そうすると、どうなったか?

ご想像のとおり、上流工程の担当者の手続きが早くなりました。

私自身がそうですが、人は、自分が出来ていないところや不得意の部分について指摘されるのは嫌だと思います。心の中では、良くないなと思っていても、人から指摘されるとついつい反抗してしまうような感情も出てきます。

でも、自分の行動結果の事実を目の当たりにすると、人に言われなくても自然と行動を変えていくことが出来るものです。

事実に焦点を当てる「業務の可視化・数値化」が、役に立った話でした。
リーダーがメンバーにメッセージを伝える方法は、色々あるのだなと改めて感じました。





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