屈折が故 _ 詩
私は、ずっと待っていたのかもしれない
この心臓を、その矢で射抜いてくれる人を
この私の息の根を、止めてくれる光を
もう思い出したい記憶もない
もう書き置きたい言葉もない
ましてやまだ此処に残りたいとゆう希望もない
ゆえにいつか此処に戻りたいとゆう打算もない
白い鳥が二羽黒い昼に線を引いて
ビルの隙間が遠くの空を微分して
伸びた前髪を雨と涙が照らし出し
ようやく、空っぽなんだと気付いたら
それでもう、十分だよな
私は、ずっと待っていたんだろうな
この頭を、その弾丸で撃ち抜いてくれる人を
この私のあらゆる思考を、止めてくれる光を
了
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