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万雷の蕾 _ 詩

予定通りにカバンに詰め込んで
予定を過ぎて車に乗り込んで
馴染みの店で一式買い込んで
知らない道を手探りで走る
ナビに文句を投げつける横で
窓の外の緑に見惚れたり
渋滞にはまる高速の上で
会話が弾んではしゃぎすぎたり
ハンドルを握る君は綺麗で
たまには助手席も悪くないかと
夕焼けが落ちる頃に喧嘩して
ビールの炭酸に笑顔がはじけて
帰り道を派手に間違えて
また予定を大幅に超えて
お腹を空かせて家に着く頃は
きっと声も枯れていて

どんな時もその蕾はそこにあって
いつでも素敵な花が咲く
水をあげてもいいし
雨が降ってもいいし
赤でもいいし
紫でもいいし
どんな花でも咲いてほしい
どんな花でも咲かせたい

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