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Design&Art|Colors in Finland 〈01.ブルー〉

日本でも世代を超えて長く愛されている、フィンランドのデザイン。アアルト大学でデザインを学び、現在は日本とフィンランドを繋ぐデザイン活動を行っている、lumikka(ルミッカ)のおふたりが、フィンランドデザインをつくる様々な要素を探り、その魅力を紐解きます。

世界は光に、そして色にあふれています。

色は時に人の感情を大きく揺さぶり、また過去の記憶を、遠い風景を思い起こさせてくれるものです。ゆえに、芸術において「色」はつねに重要な役割を担いつづけ、それは絵画でも、映画でも、舞台でも、そしてデザインでも同じことでしょう。

新たに始まるコラムシリーズ「Colors in Finland」では、フィンランドの「色」に焦点を当てて、色が織りなす風景・物語をご紹介していこうと思います。

今回は、フィンランドの夏の風物詩「ブルーベリー」の色を出発点に、フィンランドのブルーな風景をお届けします。


青くて丸い、地球のすがた。
北の地に生るブルーベリーを連想させます。

地と宙の狭間をなめらかに進む飛行機。
青のグラデーションを眺めながら。

空と空気、かすむ青。
雲の大地が一面を覆っています。


飛行機は高度を下げて、地表へ。
空の青から、海の青、湖の青へと視界の景色はうつり変わります。

ヘルシンキ空港にて。
フィンランドに来たのだな、と思わずにはいられません。


青を探しに街へ、湖へ。


青を身につける人、青に引き寄せられる人たち。


青に乗って市内へ、世界へ。

港に停泊中の砕氷船ポラリス。
ヘルシンキの凍った海を開拓し、道をつくります。


ブルーの空に咲く人工の花、光。

青を切り裂く白い月明かりと、たゆたう白鳥の親子。

静かな水面、虚像の世界。
美しい青は徐々に光を失って、闇夜に包まれてゆきます。


ブルーベリーブルーやスカイブルー、マリンブルーやインディゴブルーなど、青を定義する言葉は尽きません。いま、見ているその「青」は、いったいなんと名付けることができるでしょうか。

次回は青のお隣、みどり色。
フィンランドの「グリーン」を探します。

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