#59 かつての私に伝えたいこと
仕事を「こなす」から「マネジメント」するへ
自分だけ忙しいから脱却しよう
かつて、私は「なぜ自分だけ、こんなに仕事が忙しいのだろう」と思っていました。
先輩や上司から、
・あなたに、この仕事をしてもらいたい
・あなたにしか、頼めない仕事だから
・あなたは、クオリティが高いから
こんな風にお願いされるとどんなに忙しくても、断れずに仕事してしまっていたんです。
仕事に対して、誠実に、真面目に、一生懸命に、取り組みたい一心でした。
周りから見ても、頑張ってるなと思われていたと思います。
ただ、会社員を10年以上経験し、後輩をマネジメントする立場になってから、仕事に対する考え方が変わりました。
「現場で仕事をする人の視点」と「マネジメントする人の視点」に違いがあることを知ったからです。
仕事で認められるためには、「影響力」が大事だと実感したのです。
今回は、「かつての私」に「今の私」から伝えたいことを書くことにしましたので、よければ読んでみてください。
1.勘違いしていた「仕事ができる人」像
以前、私は「仕事ができる人と思われたい」と強く思っていました。
みんなの期待に応えられる自分でありたいと思っていました。
そんなかつての私は、「早く」「たくさんの仕事を」「精度高く」こなすことが大事だと思っていました。
もう少し具体的に言うと、
✓ 仕事がたくさんある人(忙しい人)
✓ 部門に必要不可欠な人(替えがきかない人)
✓ 全員の期待に応えられる人
この3点が仕事ができる人のイメージでした。
でも、今は少し勘違いしていたなと思います。
(1) 忙しい人=できる人と思ってガムシャラに仕事をした時
最初は「みんなに認められたい」という思いだったのに、いつの間にかイライラしてしまっていました。
当時は、「どんどん仕事を引き受ける→多くの仕事を抱える→時間がかかり残業が増える→イライラする→なぜ、自分だけ忙しい思いをしなければいけないのか疑問に思う」
こんな感じでした。
勝手に「やらされている感」を持ってしまっていたなと反省しています。
今は他人に認めてもらうための仕事でなく「自分がすると決めた仕事」と捉えて、仕事をするように心がけています。
(2) 替えのきかない人=できる人と思っていた頃
「自分にしかできない仕事」という言葉は、私に優越感を感じさせてくれる言葉でした。
なぜなら会社に、「必要不可欠な存在だ」と思われていたいからです。
自分が価値ある人間であると思いたくて、持ってる仕事を自分で何とかしてきましたし、自分ができる事は全力でやっていました。
でも、本当は逆なんですよね。
できる人は、「いついなくなっても困らないように、仕事を仕組み化させて誰がやってもできる状態を作れる」人だと気づきました。
だから、「自分にしかできない方法で」「ブラックボックス化させて」「自分でなんとかする」のは真逆のことなんです。
(3) 全員の期待に応えられる人=できる人と思っていた頃
全員の期待に応えられたら「みんなが、私のことを認めてくれる。」と思っていた時期が私にもありました。
でも実際は…。みなさんのご想像のとおりです。
全員の期待に応えようとすると、どうしたってパンクします。
若い時は体力があるから残業でカバーできなくもないかもしれませんが、これは本末転倒です。
時間外が増えることにより、自分の集中力が低下したり、余裕がなくなったりと良いことは何もありません。
もしかしたら「都合のよい人」として重宝されるかもしれませんが、仕事を「こなす」だけではその次のキャリアはありません。
もし、「かつての私」が退社しても「いてくれてありがたかったけど仕方ないね」程度で終わってしまっていたかもしれません。
2.今の私が思う「できる人」像
マネジメントをするようになってわかったことは、仕事で評価されるのは「別の人」だということです。
今の私が思う「できる人」は「影響力のある人」です。
ここで言う影響力のある人は、
✓ 「考える」時間をつくる人
✓ 「誰でも簡単にできる仕事」をつくる人
✓ 「自分がするべき仕事」を見極められる人
こんな「自分の仕事力を上げるだけでなく、みんなの仕事力を上げてくれる人」をイメージしています。
(1)「考える」時間をつくる人
「考える」時間をつくる人は、実はすぐに手をつけない人です。
木こりの話をご存知でしょうか?
”ひとりの木こりが、汗水たらして一生懸命に、木を切っています。
通りがかった人がその様子を眺めていましたが、斧を振るう勢いのわりに、なかなか木が切れていない様子。
見ると、斧が刃こぼれしているよう。通りがかりの人は言いました。
「斧を研いだほうがいいのではないでしょうか?」
すると、木こりは言いました。
「わかってるんだけど…木を切るのが忙しくて、それどころじゃないんだよ。忙しすぎるのは、見てればわかるでしょ?」”
この「斧を研ぐ」 は「改善・効率化・情報収集」を指します。
早く仕事を終わらせようと焦らずに、
・疑問点やゴールを、先に確認する
・人に頼む方が早いところは、先に頼む
・仕組みを作ることに、時間をかける
・流用できるものないかを考える
このようなことを先に考える必要があります。
ですので、今まで「手を動かしつづけた人」にとっては、「仕事をしない時間をつくる」ぐらいの気持ちが必要なのかもしれません。
(2) 「誰でも簡単にできる仕事」をつくる人
これは先程もお伝えした通りです。
できる人は、
・「誰でもできる仕組み」を作る
・出し惜しみはせずに、すべてオープンにする
・みんなの知恵を借りて、より使いやすくする
・誰でも簡単に、精度の高い仕事ができる仕組みを作る
ことが大事であることを知っています。
あなたから、「仕事を引き継いだ人」も、その「次に引き継いだ人」も、
簡単に、ミスなく、精度の高い仕事ができることが評価に繋がります。
(3) 「自分がするべき仕事」を見極められる人
木こりの話で例えると、斧を研ぐために、「木を切らない」時間をつくる。つまり、「やらない仕事」をつくることが大切です。
自分で仕事を選別して、自分で決断した仕事をしましょう。
例えば、あまり体調がよくない時は
するべき仕事 = 体調を整えること
です。
逆にやらない事は「残業で遅くまで仕事をしないこと」かもしれません。
十分な睡眠がとれないと体調を崩しやすく、イライラの原因にもなります。
体調を整えるために質の良い睡眠を取るのは一番の薬になりますね。
3.「こなす」のでなく「マネジメント」しましょう
コツコツと地道な努力をしている姿は、上司も同僚もちゃんと見ています。
仕事が集まるのは、実際に「安心して任せられる」と評価されているからだと思っています。
信頼されているあなたが、
・もっと気持ちよく働くために。
・さらにもう1つ上のステージに進むために
仕事を「こなす」から「マネジメント」するに意識をかえる。
手を動かし続けるのではなく、すこし手を止めて、目線を上げる。
こうすることで、これまでの経験と信頼を糧に、キャリアアップすることができます。
ありがたいことに、私は今の上司から
「あなたは何でもやれると思うけど『なんでも屋』になってしまうのはもったいないから、これだけは誰にも負けないという軸を持ちなさい」
と言われてハッと気づくことができました。
おかげで、今の職場に来てから色んなことにチャレンジできています。
あなたにとって、この記事が何かの役に立てば嬉しいです。
今回はこれで終わりにします。
ではまた。
👉次に読むなら
過去のオススメ記事を紹介
・#48 なぜか自分だけ残業しているという人の特徴
・#45 仕事ができる人はここが違う!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?