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#195 カタカナ言葉の良し悪し

仕事や打ち合わせの場で、

✓ やたらとカタカナ出てくるな…
✓ 何を言っているのかぼんやりとしか分からない…

と困惑した経験をお持ちの方、
意外と多いのではないでしょうか。

聞き手や読み手が困惑することが多い、
カタカナ言葉。

わざわざカタカナにせず、
「日本語で言えばいいのに」と思われる方もいるかもしれません。

こんな方も多くいる中で、
なぜカタカナ言葉が溢れているのか。

そして、
なぜ使わない方がいいといわれているのか

今回はこんな話をしていきます。

1.国で議論されたカタカナ言葉の対応

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実は、2019年に国語分科会で
「外国語・外来語など片仮名語への対応」
について取り上げられていました。

※国語分科会とは
文化審議会の中に設置された分科会の1つで、国語の改善
及びその普及に関する事項を調査審議することを目的としています。

この国語分科会で話されていた内容を簡単にお伝えすると、

✓ なじみのないカタカナは、言い換えるなどして、使わない
✓ 言い換えることが難しい言葉は、意味を説明して使う

要は、時と場合に応じて使い方に工夫をしてください。
(ただし、耳なじみのない言葉はあまり使わないでください。)

という内容でした。

国が作る文書も十分分かりづらいとは思いますが、
確かに耳なじみのない言葉だと正しく情報が伝わらないので、
言い換える、使い方に工夫をする必要はありそうですよね。

2.カタカナ言葉を多用しない方がいい理由

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✓ 相手が理解できない
✓ 相手が解釈を間違える可能性がある
✓ 相手を辟易させてしまう

言葉は相手とコミュニケーションをとる手段です。

ですので、相手との意思疎通が何よりも大切です。

例えば、

「このライターはコンバーションにコミットする」

と言われて、全員同じ解釈ができると思いますか。

…ちょっと難しい気がします。

コンバーション?
コミット?

何となく、感覚として伝わったとしても、
捉え方に個人差が生まれそうです。

なのになぜ、このようにカタカナで伝える人たちが
後をたたないのかというと、

✓ カッコイイ
✓ 専門的に聞こえてできる人にみえそう
✓ あの人が使ってる(自分はよく意味が分かっていない)

こんな場合が多いのが現状です。

最近は、セミナーやイベントでも様々なカタカナ言葉を
聞いている印象があります。

中には、特定の業界で当たり前になっている
業界用語などもありますので一概には言えません。

しかし、様々な業種、背景の人が集まる場所で
当たり前のように使われることには違和感を覚えています。

この言葉使えたらカッコいいよね!

と思った方がいたら、ちょっと待ってください。

その言葉、

あなたは意味を自分の言葉で説明できますか。
相手に齟齬なく伝わりますか。

何となく、で使うとあなた自身が敬遠される
ことになりかねません。

相手を見て、時と場合を考えて、
話し方も話す言葉も変える必要があります。

相手を困惑させてしまっては
仕事で成果を出すのは夢のまた夢です。

3.カタカナ言葉が活用できる場面

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とはいえ、カタカナ言葉を全て否定する気は
全くありません。

極論、相手に齟齬なく伝わるのであれば、
何語でも構わないと思っています。

ですので、例えば、

「同じ業界内の人と業界用語で話す時」

などは同じ認識が持てる時はカタカナ言葉のほうが
便利だと感じることがあります。

私も社内では共通認識を持てるので、
カタカナや略語などを使っています。

例えば、銀行であれば、融資の審査に
必ず数字の根拠となるデータ、
「エビデンス」をつける必要があります。

審査をする側も、これが欲しいときに、
毎回「根拠はどこにありますか?」「元となるデータはどこですか?」
と聞かなくても、「エビデンスは?」で通用します。

とはいえ、相手を見て使ってくださいね。

私は新卒時代、SEさんから「リスケ」と
言われた時に「ビスケット?」と思い
ポカンとしたことがありました。

これは私の勉強不足だったのでしょうが、この経験から、
社会人になりたてのような人や違う業種の人の前では、
誰が聞いても分かる言葉を使おうと決めています。

他には

ビジネスフレームワークの名称

などは企業戦略としてよく使われるので
そのまま使ってもいいのではと考えています。

正直、線引きは難しいですが、

✓ PEST分析
✓ SWOT分析
✓ ヒラミッドストラクチャー  など

ビジネス書によく出てきそうな名称のものなら
利用していいかなと思っています。

4.まとめ

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いかがですか。
今回は、仕事でカタカナ言葉が敬遠される理由
についてお伝えしました。

コミュニケーションの目的は伝えることです。

「今の時代、これくらいの英語であれば、知っていて当たり前」

と感じている人もいるかもしれませんし、
確かに知っていたほうがいい言葉はたくさんあります。

でも、あなたは
相手の立場になって考えられているでしょうか。

伝えようという意識が欠けてしまうと、
相手に伝わるものも伝わりません。

使う場所、相手に伝わることを第一に考えることで、
意思の疎通ができないカタカナ言葉を聞く機会は
随分減るのではないかと思います。

今回は、これで終わりにします。
ではまた。

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