双極性障害と診断された話

心療内科にかかって9ヶ月、休職して約半年。先日、自立支援制度を知り、申請のために診断書をもらった。

そこに「双極性障害」の文字があった。

ビックリすると同時に、胸のつかえがなくなった。これまで私自身が、自律神経失調症、抑うつ状態、もしくは非定型うつだと勝手に思っていたからだ。(図書館で読んだ本で紹介されている症状に似ていた)

元気で動き回りたい日もあれば、体が重くて起き上がれない日もある。元気な時は、こうして休んでいるのは甘えなのでは?とも思ってきた。

そこに双極性障害と診断がついたことで、自分がどういう車に乗っているのか分かった気がして少し気分が楽になった。

とはいえ、心療内科で診断名をもらうのは人生で初めてのことである。風邪ですねーとは重みが違う。診断書をお願いした際、先生が「一番悪い時期を考慮して診断書を書いておきますね」と言っていたことを思い出し、次の診察時に聞いてみた。

わたし「先生、今の私は双極性障害なんでしょうか?それとも、たまに抑うつ状態になるだけ?」

先生「両方ですね。女性の場合は特に生理周期、PMSもありますから、その影響も受けないことはないでしょう。いわゆる気分変調症のように、感情アップダウン、右左をしながらうつ状態の中を走り続けていると思ってください」

わたし「今日は動けるなという日もあるのですが、それは躁状態ということですか?」

先生「単純にそうではありません。あなたの場合、動けるな、動くぞという状態は脳の興奮によってもたらされている可能性があるでしょう。その気持ちは人工的に作られた興奮で、心からの思いじゃないと思ってください。だから、無理に何かしようとしなくていいんだよ」

わたし「夫と話していたら、双極性障害の特徴、例えば激昂するとか、お金の使い方が荒いとか、当てはまる部分があるねという話になりました」

先生「双極性障害の人は、『あなたはこの中にいて頑張れ!』と制限されて言われ続ける環境が苦手なんです。息ができなくて捌け口を求めてしまう。でも、『自由にやっていいですよ。あなたのペースでね』という環境だと大丈夫なんです。波に流されて生きる。あなたは今は休んでいる状態だから、感情の波の変動も少ないでしょう。今は緩やかな双極性障害。でも、仕事の興奮状態に戻ると、すぐに一番悪い時期に引き戻されると思うよ。その懸念があるから、まだ仕事復帰は考えないでねと言ってるんです」

わたし「でも、まだ甘えなのかなーとか。動けるのになー。仕事しないとなーっていう頭からは抜け出せられなくて」

先生「今は焦らなくていいんじゃない。ゆっくりでね。動物を可愛がったり、植物に水をあげたり、本当はあなたの場合は子供ができてっていうのが環境が変わっていいのかもしれないね。でも今は服薬してるから、妊娠は待ってくださいね。もしかしたら、今の仕事への熱意というものが、子供ができて人生観も変わるかもしれない。それでいいじゃない。仕事だって、いろんな役回りをすればいいんだし」

わたし「ふむふむ(もっといろんなこと教えてくれたけど忘れた)」

先生の話を聞くと、メンタルブレイクダウン直前の私は、25mプールを息継ぎなしでひたすらターンして泳ぎ続けていたんだなあと思う。たまに息継ぎして(買い物、アルコール)も、すぐ水の中に顔をつけて押さえられているような。不眠だったから、本当にずっと泳いでたんだなあ。

それが、休職して約半年。ここ2、3ヶ月は優しい気持ちが心の中にずっとあるというか。これが心の余裕というものなのかなー。何かを愛おしいと思ったり、誰かのためにこれをしてあげたいと思ったり。少しずつ、怒りや悲しみの感情に戻される感覚、振り回される感覚がなくなってきたように思う。

自分を認めてあげようと思い出したのはここ数日のこと。Twitterで褒め療法をしてる人を見て、そんなことを褒めていいんだ!と思ったから。

ゆっくりでいいとは分かっていても、心の中には競るような気持ちがまだまだある。仕事自体は好き。でも、前の自分みたいに働けるかと言われれば無理。能力も落ちている。それを認めるのも怖い。男の人と接することも怖い。嫌なことを言われた人に会うのではと思うだけでドキドキする。

だからまだまだ猫を愛でるだけの生活をさせてください!と思うけど、「みんな忙しそうだから仕事復帰しないと」「早く戻らないと能力が落ちてしまう」「周りからどう思われるだろう」という思いはこびりついたまま。

次は、「誰に何を言われようと自分が一番」「周りを気にしない」「私のペースがあるので」と思えるようになる一歩が必要なのだろう。

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