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かかる世に影も変らず澄む月を

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2021年10月の記事一覧

2021年10月28日(木)|郊外の発見

2021年10月28日(木)|郊外の発見

 僕は「郊外」と言われてもピンと来ない。より厳密にいうと、田舎にいた頃は特にピンと来ていなかった。「郊外」と聞いても、具体的なイメージが何も湧いてこなかった。

 大学で大阪に越してきて、都市部に頻繁に行き来するようになって初めて、「郊外」の概念が分かるようになった気がする。

 何が言いたいかというと、「郊外」は「都市部」を前提にした概念であり、そもそも「都市部」の感覚がない人間に「郊外」は分か

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2021年10月26日(火)

2021年10月26日(火)

 自分の弱さを認められる人は強い人間だと思う。その強さたるや並大抵のものではない。自分が否定されること、自分で自分を否定することに耐え得る強さでなくてはならない。しかしこの類の逆説にはいつも抜け穴がある。弱さを認めるポーズを取ることで "強い" ふりをすることもできるからだ。「自分は自分の弱さを認めている。だから強いんだ」と。これは安易な逆説と言わねばならない。現状を肯定したままに弱さを認めるポー

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2021年10月8日(金)

2021年10月8日(金)

 ここ最近、夫婦でアニメにハマっている。

 同時並行で複数作を観ている始末。キングダム、ヒロアカ、ゴールデンカムイ、呪術廻戦、東京リベンジャーズ、ワールドトリガー、かぐや様は告らせたい・・・等々。

 こうして同時並行でいくつか観ていると、声優さんに意識を持ってかれることがたびたびある。

 ときにはストーリーが入ってこないくらい、「この声どっかで聞いたことあるな。どのアニメの誰だっけ・・・」と

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2021年10月6日(水)

2021年10月6日(水)

「〇〇しているね」という表現がある。ここでは〈わたし〉が〈あなた〉に対してかけることば、とする。

 同じ型でも、〇〇に入る動詞によって意味(機能?)が大きく変わる。 

(1)「悩んでるね」(〇〇=悩む)
→〈あなた〉が悩んでいるという〈わたし〉から見た事実を客観的に表現。

(2)「頑張ってるね」(〇〇=頑張る)
→〈あなた〉の頑張りを認めているというニュアンス。