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【これからのキャリアアップ③】事務職でもプログラミングを学ぼう!

 これからのキャリアアップを考えるシリーズ、3回目の今回は具体的にどんなスキルをわたしたちは身につけたらいいのかを見ていきます。

 結論はずばり、プログラミングのスキルです!コンピュータのプログラムと言えば、理系の学校で専門的な勉強をしてきた限られた人たちの行う、非常に専門的な仕事というイメージでした。コンピュータと言えば0と1の組み合わせで動いているということは広く知られていますが、それが、どうして絵が動いたり音楽が鳴ったり言葉を話したりするところにつながるのかとなると、まったく分からずブラックボックス状態になっているのが、多くの専門家ではない人たちの現状です。

 しかし、今やプログラミング教育は小学校では2020年から必修化されています。読み・書きと同じように、プログラミングがリテラシーとして定着しつつあるのです。子どもたちは学校でプログラミングを習う時代になっているので、将来プログラムアレルギーになる心配はないでしょう。問題は大人たちです!
 あと10年もしないうちに、こんな会話が職場で聞かれるようになるかもしれません・・

「課長、うちの新製品のPOSデータをいただけますか。わたしが今後のエリア別の売り上げ予測を出してみます。」
「あれ、まだ勤務シフト表を手で書いてるんですか?みんなの希望を聞いて自動的にシフトを組むプログラムをわたしが書いてあげましょうか。Pythonを使えば簡単ですから!」

 プログラミングを学ぶことの意味は、何も大ヒット飛ばすゲームアプリを開発することだけではありませんし、わたしたちの生活を一変させる新製品を作り売り出すことだけでもありません。わたしたちがオフィスで毎日取り組んでいる単調なルーティンワークや、めんどうで時間がかかる割にはさしたる成果がえられない雑務、一昔前ならアルバイトを雇ってやってもらっていた単純作業、このような非効率的な業務を一掃し、事務職の生産性を高めるためにも役立つのです。あるいは、製品Aと製品BのPOSデータをクロス集計して、そこからあらたな購買層を見つけ出したり、過去のクレームデータをテキスト分析して顧客のあらたなニーズを発見したりなど、新しいマーケティング活動を生み出すところにあるのです。そして重要なことは、これらのことをIT企業に発注してお金を払ってやってもらうのではなく、地方にある中小の会社であっても自社の社員がプログラミングのスキルを使って当たり前に行えるようになる、そういう社会が目の前に迫っているということです。

 あらためて、問題は大人たちです。こういったプログラミングを使った仕事を、子どものころからプログラミングを習って育ってきた若者だけにやってもらうのでしょうか? 実際のプログラミングは若い社員に任せるにしても、その恩恵や効果を正しく評価しジャッジするためにも、最低限のプログラミングの知識はマネージャ層にも必要になります。いや、プログラミングの知識がなく、適切にプログラミングを使った業務改善ができない人には、マネージャになる資格がなくなるのかもしれません。

 「これからのキャリアアップ」①「これからのキャリアアップ」②では、学びと学び直しが大事なこと、ホワイトカラーの事務職でも成果を残せる働き方が求められていることを見てきました。それらは、このプログラミングのスキルがこの先絶対的に必要不可欠であることの状況証拠をあげたにすぎません。ホワイトカラーの生産性向上のための学びは、プログラミングだけとは限りません。経営学や法律の知識、金融の知識、教育や学習効果の知識など、さまざまな専門的な知識や技能が考えられます。しかし、その中でも世界的にみて、圧倒的に不足しているのがプログラミングのエンジニアだそうです。その意味でも、年齢や職種に関係なくプログラミングの知識を学ぶことの意義は大きいと言えます。

 次回は、プログラミングと言っても具体的になにを学べばいいのか、文系の人でも可能なのか、学ぶための方法はあるのか、そのあたりについて詳しくみていきたいと思います。

・・・04/08/17・・・