10月21日の週:米国企業決算11社への心構え(+2)
10月21日の週および同週以降に決算を迎える注目企業について、IBD(Investor's Business Daily)のYoutubeビデオから、チャートやファンダメンタルズを参考にした決算の事前準備のためのIBDのアレクシス・ガルシア(Alexis Garcia)氏とエド・カーソン(Ed Carson)氏の2名による会話を紹介します。 なにか投資アイデアの気づきが得られるかもしれませんのでご参考下さい。
01. Tesla(TSLA)
[アレクシス・ガルシア]
まずはテスラに注目です。EVメーカーのテスラは、10月23日(水)の取引終了後に第3四半期の決算発表を予定しています。予想では、EPSが15.5%減少し60セント、売上高は9%増加して254億ドルに達すると見られています。我々がテスラに注目している理由として、まずコアなEVのマージンが安定してきているかどうかを確認したいところです。また、年間の納車目標に関するデータや次期の手頃な価格のEVモデルに関する情報も気になります。テスラは10月初旬に大規模なロボタクシー・イベントを開催しましたが、これはテスラの成長の次章における重要な転換点とも言われていました。しかし、株価の反応を見る限り、投資家たちはそれほど感銘を受けていないように思われます。
[エド・カーソン]
株価の動きを見ると、あまり印象的ではなかったようで、見方を変えれば、確かに売られた場面もあります。今回の決算報告では、ロボタクシーや自動運転、オプティマスのような長期プロジェクトに関する新たな情報は、あまり得られないのではないかと思います。もちろんこれらのことに触れる可能性もありますが、今回は目先の話が中心になるでしょう。
では、何が得られるのでしょうか。おそらく、利益率は安定していないでしょう。売上が上がっている一方で利益が下がっているという事実からも、利益率が下がっていることが推測できます。投資家は、利益率が安定化に向かっているのか、もしくは、回復の兆しを見せているかを確認したいと考えているはずです。それがどうなるかが注目です。
また投資家は、過去最高水準であった第4四半期の配送数を達成できるかどうかを知りたいのです。この点については期待されていましたが、現在は大幅なインセンティブが提供され、利益率にはマイナスとなるものの、納車台数は押し上げられているかもしれません。但し、昨年よりも販売数と出荷数は減少する可能性が高いと思われます。
そして、手頃な価格のEVの存在も気になります。これは来年の二大成長要因の一つで、もう一つはモデルYのリフレッシュです。この手頃なEVは、おそらくモデルYやモデル3のバリエーションで、2025年の前半に発表され、生産が開始される予定です。これが短期的なテスラの成長ドライバーと見られています。
つまり、現状の結果と将来への期待の両方が重要となる決算です。テスラは将来のことを約束していますが、今回の報告は近い将来の内容に重点が置かれるでしょう。
[アレクシス・ガルシア]
イーロン・マスク氏は手頃な価格のEVモデルよりもロボタクシーに注力しているようで、それに対して一部の投資家たちが不満を抱いているのも事実です。近いうちにその詳細が明らかになるといいですね。さて、チャートを見てみましょう。
もしかすると新たな視点が得られるかもしれないと言っていましたね。ここでは「カップ・ウィズ・ハンドル」の形成が見られ、264.86ドルの買いポイントが浮かび上がっていますが、あなたはここで何を見ていますか?
[エド・カーソン]
10月に株価が大きく売られました。納車台数はコンセンサス次第でしたが、概ね予想通りでした。ただ、中国市場に依存していたため、利益率は良くなかったです。ロボタクシーの発表も期待外れで、全体としてはマイナス材料が多かったですね。それでも、4月を振り返ってみると、今回ほどではありませんが、やはり大きな下落がありました。4月には次世代モデルがキャンセルされたという噂があり、イーロン・マスクは「嘘だ」と否定しましたが、結局のところそれが事実であったかのような発言をしました。同時に、ロボタクシーの構想を初めて紹介したのもこの時期です。
その時点からの株価の動きには多くの変動がありました。確かに、今は下がっていますが、当時の140ドル付近から考えると、株価はかなり上がっています。現状がどれほどネガティブかは、はっきりとは言えません。依然としてテスラに賭けている人は多くいます。弱気派は1株20ドルの価値だと言い、強気派は300ドル、500ドル、さらには1万ドルまで上がると予測しています。この議論はまだ決着がつかず、今回の決算発表でも解決しないでしょう。
おそらく、より注目されるのは手頃な価格のEVでしょう。どのような結果になるのか注目されますが、まだ多くの情報が出てきていません。市場によっては成功する可能性もありますが、今のところその車の画像すら公開されていません。テスラの次の大プロジェクトは謎のままであり、それがどのようなものなのか、一目見てみたいという期待が高まっています。
[アレクシス・ガルシア]
週足チャートを見てみると、あなたが言ったように、株価は10月11日週に10週移動平均線付近まで下落しましたね。この時期はちょうどロボタクシーの発表があった頃です。今は株価が少しずつ持ち直そうとしているように見えますが、テスラに強い信念を持つ投資家なら、特に決算発表に向けて、どんなエントリーポイントを見るべきでしょうか?
[エド・カーソン]
下落トレンドを本当に抜け出すには、しっかりとした進展が必要だと思います。今のハンドルはかなり急で深いので、その部分をしっかりと改善する動きが求められます。決算発表はどう転ぶか分からないことも多く、発表後に株価が急騰してすぐに反落することもあれば、夜間に売られた後に上昇に転じることもあります。これは「あなたが信じていることが起こる」(what you believe will happen)という見方次第であり、大きな変動が起こりやすいです。理想的には、株価が21日線をしっかりと上抜けすることを期待したいですが、今のハンドルはかなり深く、上値抵抗も多いので、それは簡単ではありません。264ドルに到達するまで待つのは時間がかかりすぎるので、あまり現実的ではないでしょう。
正直なところ、ハンドルの上限に近づいて一旦ポーズするのが良いかもしれませんが、それには数週間かかる可能性があります。現状では、チャートの形はあまり良くないです。来年に利益が回復するという期待はありますが、それはモデルYのリフレッシュや手頃な価格のモデルにかかっています。また、価格引き下げやインセンティブが停止する可能性がありますが、それらがどうなるかはまだ不透明です。投資家は、長期的なプロジェクトの話よりも、利益や売上が改善に向かっている兆しを早く見たいと考えています。
02. ServiceNow(NOW)
[アレクシス・ガルシア]
次の銘柄はServiceNowです。クラウドコンピューティング会社のServiceNowも、10月23日(水)に第3四半期の決算発表を予定しています。予想EPSは、18%増加して3.45ドル、売上高は20%増加して27億5000万ドルになる見込みです。ServiceNowに注目している理由としては、AI分野での進展に関する最新情報を期待しているからです。また、投資家たちは、Carahsoft社に関連する連邦政府との契約リスクについて明確な説明を求めています。このCarahsoft社という会社はServiceNowのパートナーで、現在司法省による調査を受けているようです。エド、ServiceNowが注目されている理由を教えていただけますか?
[エド・カーソン]
今回報告するソフトウェアメーカーの中でも、ServiceNowは注目の一社です。数日前にドイツのSAPの決算報告が予定されており、SAPも価格操作の調査と関係していることから注目ポイントになります。
とはいえ、特に注目されているのは、ServiceNowが実際に生成AIをエンドユーザーに提供する面で勢いを増していることです。このことは簡単なことではなく、チップを持っていたり、AIのネットワークや基盤ソフトウェアを扱うこととは違って、実際にAIを使って利益を出すことが求められます。ServiceNowはその点で成果を見せているため、他のソフトウェアメーカーも同様に注目されることになるでしょう。
最終的には誰かがAI分野で利益を上げなければならず、そうでなければバブルとして消えるか、企業支出の勢いが減少してしまう可能性があります。
さらに、司法省の価格操作調査については、何ら影響を与えない可能性もありますが、契約遅延が発生する可能性も考えられます。特に、調査が終わるまでの間、ServiceNowが連邦政府との契約を失わなくても、契約が一時的に保留される可能性があり、この点も考慮すべき要素です。
ServiceNowは安定したパフォーマンスを見せている企業で、大きなサプライズがあるとは予想されていませんが、万が一、予想外の悪材料があれば、ServiceNowはこうしたAI分野の最前線に立つ安定企業であるため、市場に対して非常にネガティブな影響を与える可能性があります。
[アレクシス・ガルシア]
おっしゃる通り、AIについては投資家たちが「Show me the money」と言っています。ServiceNowは、今後5年間で約15億ドルをイギリスに投資し、データセンターを構築してAI成長をさらに加速させる計画を発表しています。
では、チャートを見てみましょう。直近で21日線にタッチした後、現在は買いゾーンの上に位置していますが、このServiceNowのチャートはどうでしょうか?
[エド・カーソン]
今のところ、この株価はかなり上昇しています。仮に決算が好調で、21日線あたりで反発すれば、すでに持っている人にとっては買い増しのタイミングになるかもしれませんが、今はその状況にはありません。また、週足チャートで10週線との距離を見ても、4%ほど離れています。つまり、株価が下がってから反発する可能性はあるものの、決算発表までの時間が限られているため、その動きが魅力的に映るかどうかは疑問です。買い増しのポイントとして考えることはできますが、全体的にやや過熱している感じがしますね。
ここはおそらく、もう少し待つべきタイミングかもしれません。数カ月前に株価が動き出し、数週間前には10週線付近に近づいたものの、今は新しいベースやもう少し大きな調整を待つ方が良いかもしれません。
[アレクシス・ガルシア]
おっしゃるように、ServiceNowは今後数年間でかなり印象的な成長を見せる可能性があります。決算の伸びは少し減速するかもしれませんが、それでもServiceNowは一貫して堅実な数字を出し続けていますね。
[エド・カーソン]
そうですね、多くのテック銘柄はRSライン(Relative Strength Line)があまり良くない中、この銘柄はしっかりと上昇していて、RSラインも高値圏にあります。S&P 500が上昇している間、他のテック銘柄が出遅れる中で、この銘柄は非常に好調です。今まさにリーダー格と言える存在ですね。投資家にとっては注目すべき銘柄であることは間違いありませんが、簡単に参入できるタイミングがないという点は悩ましいところです。
03. Lockheed Martin(LMT)
[アレクシス・ガルシア]
次の銘柄はロッキード・マーティンです。この会社は10月22日(火)に決算を発表予定で、EPSは4%減少して6.50ドル、売上高は3%増加して173億7000万ドルに達すると予想されています。ロッキード・マーティンに注目している理由として、世界的な防衛費の増加が見られるか、そしてボーイングのストライキの影響があったかどうかを確認したいところです。ロッキードについて、中東の緊張が高まっていますが、それが彼らのキャッシュフローにどのような影響を与えているのでしょうか?
[エド・カーソン]
戦争への懸念や攻撃が増える中で、中東や東欧、特にウクライナでの防衛費が増加するだろうと言われています。しかし、ロッキード・マーティンの売上や利益の成長は、これまであまり芳しくなく、かなり鈍化している状況です。他にも多くの防衛関連企業が今週決算発表を控えており、その多くが同じように成長が鈍いと言われています。小規模な企業の中には、より良いパフォーマンスを見せるところもあるかもしれませんが、ロッキードはその決算の先陣を切る重要な企業です。
もしロッキードが防衛費に対してポジティブな発言をすれば、他の防衛企業にとっては良い兆候になる可能性があります。また、ボーイングのストライキも懸念材料です。ロッキードはボーイングと緊密に連携しているわけではありませんが、いくつかの共同プロジェクトがあるため、ストライキが進展を妨げるようなことがあれば、ロッキードだけでなくボーイングと提携している他の企業にも悪影響を与える可能性があります。
[アレクシス・ガルシア]
週足チャートを見てみましょう。この銘柄はかなり上昇しているように見えますね。ここで「Four-weeks-tight」の形を作っていますが、ロッキードは今年半ばから非常に強い上昇を続けています。
[エド・カーソン]
印象的な動きです。特にファンダメンタルズが「まあまあ」程度であることを考えると、これが今後も続くのか疑問が沸きます。2022年、ウクライナ戦争が始まった時、ロシアの侵攻によってロッキード・マーティンの株価は急騰しました。その後、結局その利益の大部分は保持されながらも、最初の大きな上昇は比較的早く失われて、その後は横ばいになりました。株価の長期的な上昇には至らなかったわけです。
したがって、ロッキード・マーティンはすでにひとつの上昇局面を終え、これ以上の上昇が難しい可能性があります。たとえ業績が好調であったとしても、収益が劇的に改善しない限り、どこまで株価が上がり続けるのかというリスクは依然としてあります。
04. Freeport-McMoRan(FCX)
[アレクシス・ガルシア]
さて次は、フリーポート・マクモランです。この鉱山会社は来週決算を発表しますが、日足チャートを見てみましょう。現在は55.23ドルの買いポイントで調整中ですが、ここ数週間は少し下落していますね。ここで注目すべきポイントは何でしょうか?21日線でサポートを見つける可能性はあるでしょうか?
[エド・カーソン]
テクニカルな観点から見ると、まずはハンドルをしっかりと突破することが重要です。これは、オフィシャルな買いポイントになる可能性があり、エントリーチャンスとして見られます。しかし、問題はこの上昇と下落の多くが中国に関連していることです。中国の景気刺激策があり、それに伴って鉱山株や中国関連の株価が一時的に大きく上昇しましたが、その後かなりの利益を失っています。米国経済が強いのは良い補完要因ですが、やはり、銅を大量に消費する中国経済の動向が大きな影響を与えます。特に産業やEV向けの銅需要が非常に高いです。
つまり、ある意味では、これはフリーポート自身の力ではどうにもならない部分もあります。結果を見ることにはなるでしょうが、銅価格の動向はすでにある程度予測されています。そのため、中国経済が回復し、改善の兆しが見られるまでは、大きな上昇を期待するのは難しいかもしれません。
05. Southern Copper(SCCO)
[アレクシス・ガルシア]
次にもう1つの鉱山会社、サザン・コッパーを見てみましょう。こちらも似た動きをしていますね。調整中で、買いポイントは129.07ドルですが、少しハンドルの形が見えます。ただし、これも21日線のすぐ下に位置しています。このサザン・コッパーについてどう思いますか?
[エド・カーソン]
同じことが言えますね。この銘柄は多少良い結果を出していて、やや強さは見られますが、まずはハンドルをしっかりと突破する必要があります。ハンドルの上に抜けることが求められていますが、やはり多くは中国経済に依存しています。中国の状況次第で、動向が大きく左右されるのは否めません。
06. GE Aerospace(GE)
[アレクシス・ガルシア]
次はGEを見ていきましょう。この会社も来週決算を発表しますが、最近のブレイクアウト後、調子が良さそうですね。GEエアロスペースでは、投資家たちは何に注目すべきでしょうか?
[エド・カーソン]
この銘柄は非常に安定したパフォーマンスを見せています。大きく上昇し、その利益を保持しながらさらに上昇しており、非常に強い動きです。GEはボーイングの問題から恩恵を受けていて、GEの売上の多くはアフターマーケット、つまり古いジェット機の修理に関わっています。ボーイングは現在、ジェット機をあまり出荷できておらず、その結果、老朽化した機体が増えており、これがGEにとってプラスに働いています。
非常に好調ですが、この銘柄は現在過熱気味で、新たにエントリーできるタイミングは少ないです。少し前に「Three-weeks-tight」のパターンを突破しており、それが買い増しの機会だったかもしれませんが、今はもうすぐ決算も控えているため、しばらくは様子見が良いでしょう。直近でのエントリー機会はあまり期待できないかもしれません。
[アレクシス・ガルシア]
おっしゃる通り、ここ数四半期で素晴らしい利益成長を見せていますし、2024年度の予想は30%の増加となっているので、しっかりとした基礎が整っていますね。RSラインも強い動きを見せています。
[エド・カーソン]
そうですね、テクニカルもファンダメンタルズも強く、とても印象的な銘柄です。これまで安定して力強い動きを見せており、投資家にとっては注目すべき存在です。
07. Caterpillar(CAT)
[アレクシス・ガルシア]
次にいくつかの産業銘柄を見ていきます。まずはキャタピラーですが、この銘柄について教えてください。
[エド・カーソン]
テクニカル的には、初期の買いシグナルが点灯した可能性がありますが、今はベースの上限を超えた位置で、ある程度の調整が進んでいます。これが「高い位置でのハンドル形成」とも見なされるかもしれません。防衛関連銘柄に似たところがあり、業績自体はそれほど強くないものの、将来への期待が高まっている状況です。ただ、今後数四半期は業績がやや鈍化する見通しのため、業績があまり好調でない中で株価が高止まりできるかが注目されます。
この銘柄は非常に割高というわけではありませんが、成長が見られないと、特に株価が高値にある中で不安材料になるでしょう。今後の動向が興味深いところです。
08. United Rentals(URI)
[アレクシス・ガルシア]
次にユナイテッド・レンタルズを見てみましょう。日足チャートに戻って確認すると、この銘柄は最近のブレイクアウト後に少し延びているようですね。投資家たちはここでどんな点に注目すべきでしょうか?
[エド・カーソン]
そうですね、今後のパフォーマンスがどうなるか注目すべきでしょう。この銘柄は今後の業績予想が比較的良好で、好調な動きを見せていますが、すでにかなり上昇しており、新たなエントリーポイントは少ないかもしれません。ただ、これらの銘柄が示すのは、経済全体や土木建設セクターのヘルシー状態に関する手がかりです。それが今後の動向を判断する上で重要になるでしょう。
09. HCA Healthcare(HCA)
[アレクシス・ガルシア]
次にヘルスケア銘柄をいくつか見ていきます。まずはHCAヘルスケアです。こちらも50日移動平均線付近まで下落し、今は400ドルあたりをなんとか保とうとしているように見えます。
[エド・カーソン]
確かに、この銘柄は非常に良い動きをしています。もし強気な投資家であれば、過去に買いのチャンスがあったかもしれませんが、決算発表が近づいている今となっては、時間的な余裕がありませんね。50日線までの調整があれば別ですが、現状ではかなり上昇しており、エントリーポイントとしては少し過熱気味に感じます。
病院関連株は好調で、特にユナイテッドヘルスUnitedHealth(UNH)のような企業が「コストがかかっている」と言っている一方で、病院側は「多くの人が医療にお金を使っている」として、ポジティブな材料になっているようです。これが、病院関連銘柄が好調な理由の一つであって、他の病院関連銘柄も同様に非常に良いパフォーマンスを見せています。
[アレクシス・ガルシア]
そうですね、ここ1か月ほどで相対強弱線がしっかりと勢いをつけています。
10. Universal Health Services(UHS)
[アレクシス・ガルシア]
次にもう1つのヘルスケア銘柄、ユニバーサル・ヘルス・サービスを見てみましょう。こちらも似たようなチャートをしています。50日線を大きく下回った後、ここ1週間で大きく戻してきています。
[エド・カーソン]
何かリーガル関係の問題か、その可能性があったことが売り込まれた理由の一つかもしれません。しかし、株価はその後しっかりと戻ってきていて、戻りの過程でも出来高は悪くないです。下落時にはかなりの出来高がありましたが、市場ではそれほど大きな問題ではないと見ているのかもしれませんね。
この動きを一種のベース形成と捉えることもできるかもしれませんが、上がったり下がったりと非常に不安定な動きが続いているので、チャートとしてはあまり綺麗とは言えません。ただ、今年全体を見れば株価の動き自体はポジティブです。しかし、今は少し荒っぽい動きに感じますね。
[アレクシス・ガルシア]
そうですね、もう少し安定してくれると良いですね。
11. Verra Mobility(VRRM)
[アレクシス・ガルシア]
次は、ベラ・モビリティです。デジタルインフラの機器を手掛ける会社ですが、こちらもブレイクアウト後の動きが非常に良いです。投資家たちはここで何に注目すべきでしょうか?
[エド・カーソン]
この銘柄は興味深いですね。まだ本格的なデータセンター関連の企業の決算は出ていませんが、来週にはMetaやAmazon、Google、Microsoftといった大手が控えています。これらはデータセンターを多く所有している企業です。一方、ベラ・モビリティはそのデータセンターを冷却する技術を提供しているため、最近注目されており、大きなAI関連銘柄の一つとして急上昇しています。売りが入った後に再び上昇し、現在は高値圏にあり、今は新たに手を出せるタイミングではないでしょう。
売上成長が一時的に減速していましたが、前四半期で再び上向き始めました。今回は堅調な結果が期待されています。利益は減速しつつも依然として強いです。ただし、現時点では少しリスキーに見えます。高値圏でのハンドル形成の可能性もありますが、それは決算後にあまり動かず、しばらく停滞する必要があります。今すぐのアクションは難しいですが、データセンターの成長について何を言うかが注目されるでしょう。来週のハイパースケーラーの発言が注目されますが、それに向けたヒントになるかもしれません。さらに、他にもデータセンター冷却関連の銘柄が来週以降に控えており、それらにとっても重要なポイントとなるでしょう。
12. PulteGroup(PHM)
[アレクシス・ガルシア]
次は、ホームビルダーのパルテグループを見てみます。このチャートについて何か気づいた点はありますか?
[エド・カーソン]
そうですね、住宅建設株はかなりしっかりしています。金利が再び上昇したにもかかわらず、金利が下がった際に上昇した利益を保ち続けています。どうなるか予測が難しかったですが、週足チャートを見ると、金利が強く反発した数週間があったにもかかわらず、全体としてはしっかりとした動きが続いています。現在、株価は高値圏にあり、短期間の調整が見られる状況です。もしかしたら、買い増しのチャンスがあるかもしれませんが、新規エントリーとしては少し期間が短いように感じます。特に、決算で株価が急騰した場合にはさらに難しくなるでしょう。
住宅建設株は、よく夜間で一方向に大きく動いた後、翌日には逆方向に反転することがよくあります。ですから、安全そうに見えても、決算の影響で予想外の動きがある可能性があるため、慎重に見守る必要があります。住宅株は時としてかなりボラティリティが高いので、その点にも注意が必要です。
13. Las Vegas Sands(LVS)
[アレクシス・ガルシア]
最後にラスベガス・サンズを見てみます。週足チャートで確認すると、今週は下方向に反転していますね。少々、ハンドルのようにも見えますが、オフィシャルな買いポイントは55.66ドルに設定されています。このラスベガス・サンズの注目点は何でしょうか?
[エド・カーソン]
今週が終わる頃には、週足ベースでも、場合によっては日足でもハンドルが形成されるでしょう。この銘柄は大きく売られた後、初めての反発局面に入っており、これは理想的な形ではありません。通常、大きな下落の後には一度上昇トレンドが確認され、その後にベースが形成されるのが良いとされていますが、ここではまだそうなっていません。
一方で、この銘柄は中国関連の銘柄が軒並み大きな売りに直面している中で、しっかりと上昇を維持しています。特に売上の多くをマカオから得ているため、中国関連の他の鉱山株や直接的な中国株が過去1~2週間で大きく売られたのとは対照的に、この銘柄は非常に強く保たれています。2023年には中国がついにコロナ禍から抜け出し、強力なリバウンドを見せたと言われており、今年と来年にかけてもかなりの成長が予測されています。
このハンドルが形成されて突破すれば、たとえ理想的なベースではないとしても、エントリー可能なタイミングになるかもしれません。もちろん、この銘柄には大きな上昇があったため、リスクを伴うことは理解しつつも、興味深い銘柄となるでしょう。
[アレクシス・ガルシア]
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尚、本投稿の内容は、参考訳です。また、意訳や省略、情報を補足したコンテンツを含んでいます。
IBD
(Original Published Data : 2024/10/18 EST)
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