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I have a book hangover: “Conversations With Friends”

おはよう。こんにちは。

来輝です。絶賛、心のリハビリ&仕事探し中。

最近、本が読めてなくて。時間はあるはずなのに、なんでだろう。本を読まない日が続くと、落ち込みやすくなるので、気をつけよっと。

さてさて。

またSally Rooneyのお話。
だって。私の好きな作家ですから。
今日も熱く語りますわ。

Conversations With Friends」はアイルランドの作家、サリールーニーのデビュー作。「Normal People」同様、ドラマ化もされています。

私はなぜか時系列に逆らって読んでしまった。(Beautiful World, Where Are YouNormal PeopleConversations With Friends) 2023年、一番最初に読んだ本がこれだったはず。

Beautiful World, Where Are You」は扱っている内容だけでなく、
改行がされていなかったり、注意して読んでいないと誰の台詞なのか見失ってしまったりと、難解で読みにくい印象。
それに比べると「Normal People」は読みやすく、「Conversations With Friends」はもっと読みやすかった。逆から読んでしまった分、分かることもあるのです。

個人的に「Normal People」はあまり登場人物に共感できなかった印象。ちと辛かった。ラストシーンは好きだけど。

Conversations With Friends」の主人公は21歳のFrances。他の2冊と同じく、舞台はアイルランド。作家に憧れる彼女。昼間は学生、夜は親友&元カノであるBobbiと一緒に詩のパフォーマンスを行う。そんな中、彼女たちは有名ジャーナリストのMelissaにインタビューされ、知り合いになる。2人の才能に目を付けたMelissaの家に招かれたFrancesは、そこでMelissaの夫、俳優のNickに出会うことに…

この本を一言で表せと言うのなら、
不倫のお話です。
Taylor SwiftのIllicit Affairsがぴったりの内容。

でも。
恋だの愛だの、嫉妬だの、三角関係だの、そういうドロドロした話ではありませぬ。FrancesNickの関係だけではなく、夫婦であるNickMelissa, 今は友人のFrancesBobbi、そして新しく出会ったBobbiMelissa。複雑に微妙に絡み合ってくる関係性。

友達になりたいとか、付き合いたいとか、そういう言葉では表せないレベルで、「人に惹かれる」ことってあると思う。もうなんか粒子とかそういうレベルの問題。不倫やモラルに反することを正当化するわけではないけどさ。

Normal People」と「Beautiful World, Where Are You」が、三人称で描かれていたのに対して、この作品はFrancesの視点から物語が進んでいく。
他のSally Rooneyの作品の登場人物たちと同じように、自虐的でどこか矛盾してて、感情がないようであって、あるようでない。知的ではあるけど、内面が幼い。Sally Rooneyは「ミレニアル世代の代弁者」と評されていて、私はミレニアル世代…ではなく、Z世代なんだけど、いや普通に共感できる。

でもやはり、そんなFrancesの行動や物語の題材を不愉快に感じる方も多く、意見が割れる作品なのは確か。

文章はシンプルだけど、今までの作家さんたちが描いてこなかったような「あ、分かる」っていう感覚が繊細に鮮やかに描かれてるところが
好きだ。私は。なんか色々とみんなひん曲がってるのに、
言葉が魅力的だから気づかない。

私が上手く表せなかった感情たち。
それらが文字になり、本と化したのでは。
Sally Rooneyの作品はいつもそんな気持ちにさせてくれる。

最後に。
私の好きな言葉が溢れすぎてて選ぶのは難しいし、心に大切にしまっておきたいので、ふたつほどピックアップ。

I enjoyed playing this kind of character, the smiling girl who remembered things. Bobbi told me she thought I didn't have a 'real personality', but she said she meant it as a compliment. 

"Conversations With Friends" Sally Rooney

人の誕生日を覚えすぎて、怖がられる私。


It seemed as though what he was really saying was: there's something beautiful about the way you think and feel, or the way that you experience the world is beautiful in some way. 

"Conversations With Friends" Sally Rooney

人と人の関係の美しさってこういうこと。

邦訳も読んでみたい。
カバーのイラストがかわいいし。


次回は何の話をしようかな。

お昼ごはん食べてきます。

Have a lovely day :)
Laica

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