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本屋さんと話が通じる人の話。

昨日からなんかむにゃむにゃして、
涙が出てきたりする精神状態に陥っていたので、
本屋さんに行って来ました。

本屋さんに行けば大体なんでも解決する。
そんな持論に従って。


私の出没率が高い本屋さんは、「丸善 丸の内本店」。
ほぼ第二の故郷です。
紀伊国屋書店さんも好きやけど、私はやっぱり丸善さん。

1階の入り口も、雑誌やエッセイのフロアも、
和書や児童書のフロアも、そして洋書のフロアも、
どこも好き。
丸善さんの匂いを封じ込めた香水が欲しい。
ロウソクでもいいかもな。


今日は全フロアを行ったり来たり。
本棚の間にいる時って、なんとも言えない安心感がある。
文字に、言葉に、本を愛する人たちに守られてるのかね。

30分ほど本の情報と匂いを吸収してから、洋書から1冊、和書から1冊購入。Lily Kingの「Writers & Lovers」と宇佐見りんの「推し、燃ゆ」。

Writers & Lovers」はずっと前から気になってて、
以前、記事にも書いた作品。楽しみや。


推し、燃ゆ」はちょっと前、友人におすすめしてもらったもの。
読みたい本があり過ぎて、後回しになってたんだけど、
なんだか今日はピンと来たので手に取ってみた。
私にも、アイドルじゃないけど、「野球選手」という推しが出来たので、
共感しながら読めるかな。

英訳も出てるって買ってから知った。



本屋さんの後は、陽の光を浴びたくなったので、
ちょっと外へ。
ベンチで昨日読み始めた川上未映子の「夏物語」を読みながら、
ランチに急ぐ人たちを見ながら、ボーっとした。

夏物語」は多分、昨年くらいに読み始めたんだけど、
あまり世界観に馴染めなくて、一度諦めた作品。
でもまた読んでみたら、面白い。今のところ。
私にはこういうことがよくある。
合ってないなって思ったら、一回やめてみるってことを学んだ。
いつか合うかもしれへんし。
結局、合わへんかもしれんけどな。


なんだか迷子になってしまったような気持ちや、
「この言葉に出来ない感情、どないしたらええねん」ってなる時は、
私の心が川上未映子の本を求める。
無性に、無性に、読みたくなる。

そして、そんな私にいつもいつも応えてくれるのです。
昨日と今日の私に「夏物語」の前半部分はぴったりだった。
さっき電車で読んでる時も、言葉の力強さに心がプルプル振動。

たとえば、言葉って通じますよね。でも、話が通じることってじつはなかなかないんです。言葉は通じても、話が通じない。だいたいの問題はこれだと思います。わたしたち、言葉は通じても話が通じない世界に生きてるんです、みんな。

「夏物語」 川上未映子

確かに。確かに。確かに。
私の気持ちを型にして焼き上がった、焼き菓子みたいな正確さよ。


私はママとおばあちゃまと仲が良くて、
それはとってもありがたいことなんだけどさ、
逆に仲が良すぎて、お互いの考え方を知りすぎちゃって、
家族以外に気が合う(話が通じる)人を見つけるのが難しい。
それ故に、知り合いは多くても、友達が極端に少ない。
夜な夜な語り合うとか小さい時から憧れやで。


なんで私には話が通じる人がおらんのや。
ってお風呂入ってる時とか、
寝る前とか、散歩中とか、フラフープ回してる時とか、
急に呟きたくなる。

いや多分、どこかには存在しているだろうけど。
まず、家族が良き理解者である時点で恵まれてるんだけど。
本好きも英語好きも沢山いるんだろうけど。
まだギリ10代だし、何言ってるんだって感じなんだけど。


それでも、なんか。たまに落ち込む。



夏物語」を読みながら、こんなことを考えてた私。

川上未映子の文章は私の頭と心の深いところにグサッと刺さって、
色んな感情を掘り出してくる。
読んでいると、身体の中がすっきりしてくるから不思議。
たまに生々しくて、重苦しいけど、やっぱ好き。
私のおすすめは「すべて真夜中の恋人たち」と「あこがれ」です。

ちょうど半分くらい読んだので、残りも楽しみだ。


話が通じる人が周りにたくさんいる世界を引き寄せよーっと。

Have a lovely day :)
Laica


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