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誰もが陥る罠。ニューデリーでの死闘。洗礼(インド2)


バックパッカー殺しのデリー駅



2016年12月25日(1日目)

18時20分、インディラガンディー空港(インドの首都ニューデリーの空港)到着。

到着が夜のため、事前にゲストハウスを予約していた。

空港からこのゲストハウスに行くためには、デリー駅近辺の線路を越える必要がある。
しかし、この駅は超巨大でホームが無数にあり、踏切なんてない。

そのため、デリー駅の上にかかる大きな陸橋を越える必要があった。

実は、この駅と陸橋は非常に面白い。

まず駅と陸橋の構造が複雑。まるで迷路のように、インド初心者には全く理解できない。

そして地理的観点。

大半のゲストハウスは、”空港から直通のニューデリー駅”から見て駅の反対側にある。

空路から来てデリーを訪れる旅行者の大半はこの陸橋を越える必要がある。

大抵のインド初心者は、まず自分の国から飛行機で首都ニューデリーに来る。

「とりあえず首都行こうぜ!」って感じで。

そんな彼らはいわば、インドの洗礼を受けていない、純真無垢な"カモ"だ(俺ら3人も)。

インド人はそれを知っている。

旅行者から金を巻き上げようとインド全土から詐欺師がこの地にやって来る。

嘘をつき、自分とグルのタクシーを使わせ、グルのホテルに泊まらせ、ぼったくる。

ひどければ身ぐるみ剥がされるか殺される。

そして、1番カモりやすい、この第1関門「ニューデリー駅及び陸橋」にインド人が集結。 

恐ろしい状況。

話を戻す。

何も知らない俺ら3人(カモ)はさっそくこの陸橋を越えようとする。

まずは、陸橋に登る入口を探さなくては。

デリー駅を歩き回る。

カオスなデリー駅1F

なんじゃこりゃー!

駅がカオス。

足の踏み場がない。

ホームレスか何なのか全くわからない

面食らっていると、さっそくインド人に絡まれた。

インド人:「昨日駅の向こう側で旅行者が殺された。危険だから行かない方がいい。俺がリキシャー(3輪タクシー)とホテルを紹介してやる」

俺ら:「マジかー!!こわっ」

いきなりの殺人ニュース。度肝をぬかれた。

しかし嘘の可能性も…

彼をふりきり、不安になりながらも陸橋の入口を探す。

ここかな?というルートに進もうとすると、今度は別の男がからんできました。

インド人:「駅の向こう側へは行っちゃダメだ。警報がでている。俺が代わりのホテルを紹介してやる」
と、国家の役人であるとの証明書を出しながら言ってきました。

俺ら:「ガチか…」

友人2人と相談した結果、嘘の証明書かもしれないから強行突破しようとなった。

俺:「嘘つくんじゃねー!どけ!」

インド人は突如怒りだし俺に殴りかかる。

おそるべし。

ひるんだ俺らは、仕方なく別ルートを探すことに。

その後も数多のインド人に絡まれ、阻まれ…

ダンジョン(デリー駅)を彷徨う

そして3時間後、

奇跡的に陸橋へ登るルートを発見&強行突破。

デリー駅へ到着してから陸橋へのルートを探すのに膨大な時間がかかった。

カオスの街、メインバザール



陸橋を渡り終え、「メインバザール」と呼ばれる地域に入る。

メインバザールは狭い路地が入り組んでいた。

地面はごみだったり糞尿が沢山。
野良犬も沢山。

耳をつんざくようなクラクションを鳴らし、バイクが恐ろしいスピードで走り抜ける。

何事もないようにみんなサッと避ける。

ちらりと横を見ると局部をかっぴろげた幼い女の子が「メリークリスマス!」と叫び、勢いよく放尿。(事実)

そうだった。今日はクリスマスだった。

予約していた「エバーグリーンゲストハウス」に到着すると、優しそうなおばさんが出迎えてくれた。

料金は3人部屋1人200ルピー(400円くらい)。

シャワーは水(お湯は出ない)で、トイレはインド式。

インド式トイレ

トイレットペーパーは存在せず、用を足した後尻を素手で拭き、その手を水で洗うのがインド流。

トイレに絶望した後は、部屋に荷物を置き外へ出て、初のインド料理を食べる。

うまし!

激辛カレーを食べる3人

インド料理(カレー)を堪能し、ホテルへ戻る。

水シャワーを浴び、ベッドへ横になって日記を書く。

気づけば泥のように眠っていた。

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