マガジンのカバー画像

超短編 読みモノ

4
頭に流れてきた文字たちを、気ままに綴っています。 気楽に、自由に、味わってみてください。
運営しているクリエイター

2024年6月の記事一覧

煤けたウロコ

煤けたウロコ

ぽろぽろと

ぽろぽろと

取れていく
煤けた鱗

そこに宿るは
古の記憶

焼かれたと思ってきたが
その瞳に写るは
もうひとりのあなた

因果の環という舞踏の中で
いつ終わるとも分からぬ享楽にふける

そう

これまでは

その鱗を
その環を
脱ぎ捨てて
飛び立っていく時

白光が
つよくなってきた

宙から
呼びかけてくる声

あなたの内にある静けさと
つながると

見えなかったモノが
見えて

もっとみる
誘われて、碧

誘われて、碧

トントン

ふと見ると

「来てくださいね
 待っていますよ」

そうやって
突然のお誘いがやってきた

まだ1回しか
会ったことはない

でも

その優雅さと
心地良さと
静けさに

惹き込まれていく

車を降りると
目の前にいる君

びゅう

どこからともなく
風の踊り子がやってきて

びゅう

周りのみんなを
盛り上げていく

びゅう

その調子に合わせて
みんなが手を振っている

その風の

もっとみる
静んでなお、蒼

静んでなお、蒼

魅入られてしまった

沈んでもしずんでも
追いかけてくる
この蒼に

それほどに
ここの世界は美しかった

ここにいると切り離される
世界の座標から

どっちが上で
どっちが下か
わからなくなる

そうやって
流れに流され漂って

すると

遠く向こうのほうから
やってくる微かな揺らぎ

その心地よい揺さぶりに
身を任せていると

静かに
おおらかに
語りかけてくる声を感じる

染み込んでくるその

もっとみる
S(top) & S(tart)

S(top) & S(tart)

「それ」は
もののすべての時を止めるような

それでいて
宇宙の果てまで優しく貫くような

そんな音だった

慌てて
周りを見渡す

あれっ、
聞こえたのは、、、俺だけ・・・?

そこには
これまでと変わらぬ
人々の日常

カフェで
珈琲を片手に談笑にふける男女

横断歩道で
スマホ片手に器用にすれ違いながら歩く学生たち

ふと
感じる視線

その先にいるのは


黒と白

微動だにせず
じっと

もっとみる