「下田にズブズブ(しもズブ)な人を増やしたい」LAC伊豆下田で #しもズブ を立ち上げた2人が語る「余白」の価値
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「下田にズブズブ(しもズブ)な人を増やしたい」LAC伊豆下田で #しもズブ を立ち上げた2人が語る「余白」の価値

LivingAnywhere Commons

幕末開国の歴史が始まった地である、静岡県下田市。

当時の面影を残すレトロな街並みや、下田港からふんわりと漂ってくる潮の香りが、異国情緒を醸し出しています。

昔から東西を移動する船の風待ちの寄港地として栄えた下田は、各地の文化が交錯するコミュニティの役割を担っていました。

そして現在の下田には、コミュニティスペース「LivingAnywhere Commons伊豆下田(以下、LAC伊豆下田)」があります。

LAC伊豆下田は、住居と交流の場を兼ねた「レジデンススペース」と、ワークエリアやレストランを兼ねた「NanZ VILLAGE」の2つのスペースに分かれており、「自分らしくを、もっと自由に」をテーマに、「可能性に満ちた余白」を共創していくための役割を担っているのです。

画像1▲元は造船会社の社員寮だったレジデンススペースの前には下田の港町の景色が広がる

今回私がLAC伊豆下田を訪れたのは、下田で株式会社しもズブを立ち上げた藤井瑛里奈(フジイ エリナ)さんと角田尭史(スミダ タカシ)さんにお話を伺うためです。

下田にズブズブとハマる人(=しもズブ)が続出しているというLAC伊豆下田。社名にしてしまうほどの中毒性がある下田の魅力を紐解いていきます。

新卒フリーランスで未経験からクリエイターに。人との繋がりに助けられた1年目

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ーー藤井さんは新卒フリーランスでデザイナー・カメラマンをされていますよね。大学卒業後の進路にフリーランスを選んだ理由は何だったのでしょうか?

藤井さん:色んな可能性を試してみたかったからです。元々スポーツトレーナーを目指していたんですけど、大学ではあまり経験を積むことができなくて、「まだ自分が気付いていない可能性はたくさんあるだろうな」と思ったんです。だったら就職するよりも、フリーターみたいなフリーランスでも良いから、色々経験してみようかなと。

ーーではデザインや写真の仕事は未経験で始めたんですか?

藤井さん:そうですね。両方とも、独学で学びつつ仕事を通してスキルを付けていきました。独立当初にやっていたのは、ブライダル関係の仕事です。今はコロナの影響でなくなってしまいましたが。

ーーもともとデザインと写真をやっていたわけじゃなかったんですね。凄い行動力...!それ以外の仕事はどうやって得たんですか?

藤井さん:実は自分から営業したことはほとんどないんです。出会った人たちと話していくうちに「こういうことってできる?」「できますよ!」と話が進んでいくこともありますし、紹介されて仕事に繋がる場合も多かったですね。

去年はフリーランス1年目でしたが、人との繋がりに助けられました。今のところ埼玉や東京のクライアントの仕事が多いので、下田でもクリエイティブ関連の仕事を増やしていきたいと思ってます。

いつも背中を押してくれたのは下田の人たち。知り合いでも友達でもないLAC伊豆下田のコミュニティの居心地の良さ

画像8▲LivingAnywhere中(不在)だった角田さんはオンラインで参加

ーー藤井さんも角田さんも下田のご出身ではないですよね。最初にLAC下田に来たきっかけは何だったのでしょうか?

藤井さん:私は埼玉出身なのですが、初めて来たのは知り合いからの紹介です。その後、空き倉庫の改装プロジェクト「with a tree」でイベントを主催し、お試し滞在として2週間過ごしたこときっかけとなり、LAC伊豆下田を利用し始めました。その過程で、人との繋がりができて、居心地の良さが生まれてきたんですね。プロジェクトもずっとやりたかったことと一致していましたから。

角田さん:僕は愛媛出身で、昨年秋までずっと東京で働いてきました。下田に来たのは知り合い経由です。今は複業家として活動していて、しもズブの他に個人でも事業を展開しています。イベントの企画運営や広報、コンサルティングなど、あえてやることを絞らずに幅広く仕事の幅を持つようにしているですが、のびのびやれる下田の環境は有り難いですね。

ーー知り合いが広がっていく感じだったんですね。

藤井さん:うーん。知り合いというほど遠い存在でもないし、友達ともちょっと違うし、でも居心地の良い不思議な関係性ですね。正直、日本は知らない人に話しかけない文化だと思うんです。でも、下田には誰にでも話しかけられるようなコミュニティの温かさがあると思うし、気に入ってる部分でもありますね。

地元出身の方も含めて、今まで下田で会った方はウェルカムな方が多いです。一度会っただけでも、帰ってきたときに「おかえり」「元気?」と迎えてくれます。県外出身者でも温かく接してくれるんですよね。

画像4▲地理的に夕焼けが見えにくいらしいが、充分すぎる綺麗さだった

ーー下田は暮らしやすい街というのが伝わってきます。ちなみに他の多拠点サービスやコワーキングスペースと比べてLACの良さは感じますか?

角田さん:まず、生活費が格段に下がるので、日々の暮らしに余白が生まれるところですね。宿と働く場所が一緒で月額2.5万円は安いですよね。生活費が下がると「生活のために働く」という発想がなくなり、生まれた余白でやりたいことに挑戦しやすくなります。

藤井さん:LAC伊豆下田では人との距離が近いので、コミュ二ティが形成されやすいところですね。共有のキッチンや交流のスペースがあるので、自然と共同作業がしやすいんです。一緒にご飯を作っていると距離感も近くなるし、仲良くなれる。LAC伊豆下田はホーム感が強い拠点だと思います。

しもズブを立ち上げたのは周りのおかげ。下田のことをみんなズブズブ好きになっていく

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ーー株式会社しもズブって、ユニークな名前ですよね。もともと下田で会社を立ち上げる予定だったんですか?

角田さん:いえ、全く考えていませんでした。ただ、2019年秋からLAC伊豆下田に滞在し、コロナの影響もあってしばらく1人で滞在していた時、いくつか仕事のお話をいただけたんですね。「下田でも充分に仕事は作れるんだ」と思えたのは、原体験にあるかもしれません。

そして、しもズブ設立の大きな要因は、「LAC伊豆下田はリピーターが多い」ことです。みんな不思議と下田の居心地の良さにハマっていく。それを見て「下田にズブズブだなー」と思ったのが、”しもズブ”という言葉の語源です。しもズブ民が下田で活動していく姿を見ると、拠点としての可能性を凄く感じて。ちょうど企業の課題解決プログラムに参加して、周りの方と下田で会社を立ち上げた方がいいという話になったこともあり、藤井さんと話して会社を立ち上げました。

藤井さん:「角田さん、会社創ろう!」と言ったら、「いいよ!」と即答でしたね(笑)。

画像6▲「とりあえず、作っちゃえ!」って感じです

ーーそれで会社名も「しもズブ」になったと。しもズブって、つい言いたくなる言葉ですね!しもズブはどのような会社なんでしょうか?

藤井さん:「しもズブ民を増やす」がミッションの会社です。下田の相談役というか、下田でやりたいことがある人と、外部人材に頼みたいことがある地元企業を上手く繋げていきたいですね。ただのマッチングではなくて、紹介する人が下田に魅力を感じてもらうような人材コーディネートをしていきます。

ーー会社のメンバーは現状お二人だそうですが、それぞれの役割はどうされてますか?

藤井さん:2人とも得意分野がはっきり分かれているので、役割は全然違いますね。私は人との関係づくりや対外的なコミュニケーションを担当しています。例えば、人と話していて出てきた相談ごとを持ち帰るまでが私の範囲ですね。

角田さん:僕は、会社の内側で戦略を立てる役割です。同じ例えでいくと、藤井さんが持ち帰った話を具体的な形に落とし込んで、誰と繋げてどんなプロセスを取るのかを決める感じですね。

あとは会社として仲間探しはしていきたいですね。社員というかパートナーを募集中です。

ーーお二人のできることが違うおかげで、上手く噛み合っているんですね。会社として、下田の魅力を伝える活動などはされていくんでしょうか?

角田さん:僕は藤井さんをスターにしたいんですよね(笑)。彼女のように、県外出身で外から来て会社を立ち上げることをしている人は、なかなかいないんです。都会でくすぶっている人も少なくないですし、下田にはそういうチャレンジができる環境があることを発信していきたい。だから、藤井さんにはその看板的な存在になってもらいたいなと思います。

藤井さん:しもズブのInstagram(@shimozuboo)を使って発信していく予定です。下田は積極的に発信している人は少ない印象ですが、そもそも下田の情報を求める人の母数が少ないと思うので、やり方は考えなきゃなと思ってますね。

人を受け入れてくれる土台が下田にはある。お悩み解決役として、下田にズブズブな人を増やす

画像7▲「Give and Take Board」には、「Give(してあげられること)」と「Take(したいこと)」が並ぶ。つい人に話し掛けたくなる仕組みだ

ーーしもズブで今後取り組んでいきたいことはありますか?

藤井さん:やっぱり下田を盛り上げていきたいですね。そのための「しもズブ民を増やす」なので。「下田にズブった」という人たちを増やせば、下田も盛り上がってくると思います。下田の人の繋がりの濃さを、多くの人に知ってほしいです。

角田さん:僕は、下田に来た人がここで活躍していくようなモデルを作りたい。ある程度下田で活躍する人が増えたら、他の地域でも同じようなことができると思うんです。その最初の事例が下田になるといいですね。下田という環境で、のびのびとやりたいことをやれる文化を作っていきたいです。

ーーしもズブ民が増えていきそうな予感しますね。下田の魅力を聞かせていただき、ありがとうございました!

画像8▲撮影は藤井さん、しもズブ感ある写真!

お二人の話を聞いていると、「周りの人のおかげ」「みんなが助けてくれた」という言葉を何度も耳にしました。

私は、LAC伊豆下田がコミュニティとして既に成熟しているように感じます。身内感を出しすぎずウェルカムな環境があるために、既に利用している人と新しい人たちが上手に溶け合っていく。だからこそ、下田にズブっていく人が増えているのでしょう。

角田さんの話の中にあった、「生活費が少なくなれば暮らしに余白が生まれる」というのは本当にその通りだなと思います。自分一人では持て余すかもしれない余白を、誰かと一緒なら何かできるかもしれない。やりたいことが見つかって実行できるかもしれない。

藤井さんと角田さんのように、余白を上手に活用しているモデルが既にいるのも、新規利用者にとっては有り難く、勇気のもらえることであるはずです。

私も余白を意識して、色んな沼にズブズブとハマっていって、その溶け合いを楽しんでいきたいと思いました。すっかり、しもズブ民です。

《ライター・蓮池ヒロ

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