見出し画像

ビジネスチャットの内容を分析したくなったら・・・・・これを読んでください

皆さん、こんにちは。Slackと組織コミュニケーションの専門家、ラボラティック株式会社でCEOを務めている、野口麗奈です。

NEWORGに新プランが追加されました

さて、この度、ラボラティック株式会社は、3月1日にNEWORG(ニューオーグ)データ・施策プランを発表しました。

このデータと施策のプランについて、私からも、よくお客様など聞かれることなどを、少しずつ書いていこうと思います。

まず、この「NEWORG データ・施策プラン」サービスは、ビジネスチャットのコミュニケーション行動データを分析し、施策を提案するサービスです。本データと施策のサービスは、これまでのお客様からの、コミュニケーション行動などのお問合せに、弊社なりに答えていった結果、出来上がったサービスといっても過言ではありません。
今後も進化させていくものですが、これまでの蓄積の賜物でもあります。

ところで、ビジネスチャットデータの分析、というと、よく聞かれることがあります。

「チャット内容の分析で色々分かるか。何がわかるか?」

今日はこの点について、お話しします。

結論から申し上げます。
弊社では、現時点で
「お客様からのご要望がない限り、内容分析の対応は提案していません」

チャット内容の分析結果を導出する場合、いくつかの注意点があるのです。
以下に、記載していきます。

分析目的と腹落ちする結果が連携していないと、従業員からの拒絶を生む

なぜ、内容分析をしたいのか? 意外と、ここが曖昧なまま、「言葉で何かが拾えないか?」というお問合せは多いのです。
しかし、自分のチャットが見られているというのが、従業員の方の心理的障壁を生むという意見も多いのです。
たとえば、言葉を操る営業職の方々であれば、お客様に対するチャット内容や商談内容の「発言」「受け答え」を詳細にレビューすることで、成約率やアポ獲得率が高まる。「言葉や応答を磨く」メリットがあるので、このような場合には、内容分析も威力を発揮します。
一方で、「何か」を探すための内容分析は、立ち止まった方が良いと言うのが私たちの見解です。この点は、必ずお客様にご説明しています。

内容分析から、施策を策定できないと自己満足になってしまう

内容分析から、どんな施策を策定すると良いでしょうか?
前述のような、営業トークにブラッシュアップなどであれば、インプットとアウトプットが明確です。
一方、「何か」を言葉から探る行動は、施策に落としにくいと感じています。「もっと、XXXXと言う」「もっとXXXXと言う内容を話すべきだ」と言う話になりやすい。業務で達成する本来の目的とは違う施策になってしまいそうです。

もっと「感謝」を伝え合うための現状把握であれば、内容分析も良いかもしれません。ただ、感謝はスタンプなどでワークさせることも可能です。むしろ、その簡便さがビジネスチャットの良さでもあります。

こう考えると、なかなかどうして、内容分析は実務と施策を考えると優先度が下がってしまうのです。

よくある、内容分析のお問合せについても以下に記載します。
どちらも、弊社では別の視点から分析をして、データや施策をお出ししています。

文化やカルチャーの浸透は、言葉に表れるのか?

内容分析から導出することのメリットの1つに、こういった話を聞きます。
カルチャーや文化は、内容分析に入る前に、そもそも、お客様が考えるデータで何がみたいのか? と言う点ともリンクします。

「XXXX(会社のバリューに紐づく言葉)とたくさん言っていたらいいというわけでもない。行動がWayになっていることもあるから」
とは、お客様の言葉。

では、言葉の内容分析では見えてこない何かを、行動的に特定する必要があるわけです。
昨今、カルチャーの浸透はよく語られますが、浸透した組織では何が起きるのか? 特定の言葉を発する・・そんな風に設定して良いのか? まで問いを深める必要があります。

離職・休職しそうなどを、内容から判別できるのか?

離職や休職といった行動の予兆は、もちろん、チャットの内容から判別できそうな気もします。
例えば、ネガティブな言葉を発しているのではないか? そんな仮説です。
しかし、みなさん、業務でそんなにネガティブな言葉を発し続けているでしょうか? 
意外と、言葉には表れないのが、行動であり、離職・休職しそうな人をチャットの内容から判別するのは、効率的ではないし、難しいとも言えます。
もっと言えば、離職・休職している人の言葉や内容ではなく、行動の方が雄弁でもあるためです。
*弊社では、これらの判別は、別の手法で特定しています。

行動が語る、組織の状況を知る。

コミュニケーションは、動的なものです。内容を見ても行動が伴わなければ、組織に変化は起きません。
口ばっかり・・・・と言う人が、内容だけ見れば評価されることもあります。
たとえば「こんなチームにしたい、ここと連携して、こうしたい」と言っているマネージャーがいたとします。
この言葉だけを読み取っても、実際どうなのか? は見えません。組織で、言いっぱなしの人が評価されてしまう風潮も歓迎されないでしょう。

行動に目を向けて見ましょう。少しでも、動いていなければ、実現はできません。もしかしたら、こんなこと言っていなくても、言葉でのスポットが当たっていないだけで、既に動いているメンバーがいるかもしれないのです。

私たちのコミュニケーション行動データを使えば、「今は、この程度動けているけれど、もっとこういうアクションをとればいいね」と皆さんも、私たちもご提案できる。

行動を見た上で、内容が本当に必要なら考えれば良いのです。
内容から見ても、行動は見えません。
どちらを見たいか?

私たちは、不確実な世界にいます。
行動こそが、確かな足取りなのではないでしょうか。
そして、行動があることで、組織は何かしらの動きをもたらしています。

私は、このチャットのコミュニケーション行動の中に、組織のメンバーの意識や想いが詰まっていると思っています。
ぜひ一度、そのデータのパワーを皆さんとも共有できる日を楽しみにしています。

(記:ラボラティック株式会社:野口麗奈)


弊社のデータプラン・施策サービスは、こちらからお問い合わせください。