【永久保存版】太る食品、痩せる食品 12万人のデータから分かった事実
今回は、多くの人が気にしている体重と食事の話です。
2011年にハーバード大学から報告された非常に重要な論文
"Changes in Diet and Lifestyle and Long-Term Weight Gain in Women and Men"
を参考に、
どういったライフスタイルが体重増加および減少と結びついているのかを読み解いていこうと思います。
結論
まず結論を欲しい方がいると思うので、食べ物と体重変化の関係を最初にお示しします。下のグラフは、論文の情報から私が編集して作成したグラフです。これが一番大事な図です!!
太る・痩せる食品ランキング
太る食品ランキング
・フライドポテト
・ポテトチップス
・砂糖入り飲料
・赤身肉(牛肉・豚肉)
・加工肉(ハム・ソーセージなど)
痩せる食品ランキング
・ヨーグルト
・ナッツ
・果物
・全粒穀物(玄米・精白していない麦・蕎麦など)
・野菜
結論を最初に書くと、上に書いた太る食品を避けて、痩せる食品を食べ続けると、体重は減ることが統計的に示されています。
論文の概要
この文献は12万人の食事/ライフスタイルを12-20年にわたって追跡し、体重増加および減少のデータを照合して、どういった食事や行為が体重減少に結びつくのかを精緻に検証しています。
健康で適正体重の人を対象にした3つの研究
・1986年から2006年に行われた女性50,422人分のデータ
・1991年から2003年に行われた女性47,898人分のデータ
・1986年から2006年に行われた男性22,557人分のデータ
から食事内容、体重変化のデータを引っ張ってきて、それを詳細に解析しています。
これほど大規模な研究は他になく、1300回以上引用されるとても重要な文献となっています。
これは観察研究である
この研究は観察研究なので、
「ヨーグルトを習慣的に食べることと体重減少に関係がある」
と言えるけれども、
「ヨーグルトには痩せる効果がある」
という因果関係があるかどうかは明らかではない。
因果関係は分からないけれども。12万人という大規模なデータなので、食事内容と体重増減の関係性は非常に信頼がおける。
だが、例えば精白穀物(白米・小麦粉・パンなど)を食べていた人は体重が増え、全粒穀物(玄米・蕎麦・ライムギなど)を食べていた人は体重が減っている。この比較には非常に重要な意味がある。
砂糖入り飲料や100%フルーツジュースよりも、ゼロカロリー飲料の方が体重を抑えることは言えそうである。
その他のライフスタイルとの関係
アルコール
アルコールは種類によって体重増加への影響が異なり、
蒸留酒 > ビール > ワイン
の順に体重増加に寄与した。
すなわち、ウィスキーなどを飲んでいる人の方がビール・ワインを飲んでいた人よりも太る傾向にあった。
喫煙
喫煙をしていた人は、タバコを吸わなかった人に対して平均2.3 kg体重が増加した。これはどの食事よりも多い量である。
タバコは肺に影響を与えたり、発がん率を上げるだけではなく、体重を増加させるにも効果があるので、健康上の観点でお勧めできない。
運動量
運動量を増やすと体重が減るということも分かった。アンケート調査の5段階評価で、運動量が前より増えたと答えた方は、変化がなかった方よりも0.8 kg体重が減少していた。
テレビ視聴時間
こちらは面白い結果であるが、テレビ視聴時間が1時間増えるごとに、体重が0.14 kg増える傾向にあった。
睡眠時間
睡眠時間は体重増加とU字型の関連を示し、夜間睡眠時間が6時間未満または8時間以上の場合に体重増加が大きくなった。
より詳細なデータを見たい方は原著論文へのアクセスをお勧めします。
健康的なライフスタイルは??
この論文から読み取れる健康的なライフスタイルは、
・ヨーグルト と 玄米蕎麦などの茶色い炭水化物を食べる
・ナッツ・果物・野菜を積極的に採る
・ポテト系はできるだけ控える
・睡眠時間は6~8時間
・タバコを吸わない
ということである。
これは12万人の健康的な男女の生活スタイルの追跡から裏付けられていて、どんな個人の感想よりも強いエビデンスである。
ということで、この表をたまに見て、健康的な食事につなげてください。
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