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ある時は古き良き時代の神戸っ子。ある時は4人のママ。ある時は東門街の片隅にいるいらん経…

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ある時は古き良き時代の神戸っ子。ある時は4人のママ。ある時は東門街の片隅にいるいらん経験多めのママ。幸せってなんだろね、て泣き笑いしながら飲めること、それが幸せだよ。

マガジン

  • ヤマイヲヌケテ

    鬱からの脱皮。 22歳で突然やってきた心身のズレ。 まだまだランニング中の わたしとあなたの蒼写真。 不定期更新ですが、週一回ペース予定です。

  • スナックカカオ

    ここは路地裏にある小さなお店、スナックカカオ。男についていらんことだらけを経験してきたママが相談形式でつぶやくで。 つらいことはココで流して行ってや。

  • Domestic Violenceを受け止めてきた貴女へ

    DVを知る人のために。不定期更新。 元DV自助グループ主宰、某NPO・DVカウンセラー、本人もDVサバイバー。 そこで出会った1000人以上の方の苦悩や涙、 自己体験からの小さなおはなし。

  • 猫が愛するまち、神戸。

    不定期更新。 路地裏の猫の視点で地元を語ります。

最近の記事

ばぁばになったママ。

ママにはな、 5人の子がいてるんや。 そのうちの一人は 生まれるホント少し前に いきなりお星になってしもうた。 その弟妹4人を育てて、 一番苦労を掛けたんが、一番上の娘や。 下の子らの手を引いて歩き 私が仕事の時は、 私の代わりに買い物と簡単な食事を作ってくれたよ。 その中で、反抗期も4倍キツい部分はあったが、私の1番の腹心であり親友だった。 一人で何もかも決めて、 県下トップの高校に入り、 大好きな語学を極めて国公立大学に行った。 一番苦労をかけた。 一番我慢をさせた。 ご

    • 深夜のピアノを弾くうさぎ

      「え、やだよ」 ユイはカズの提案に対して抗議した。 夜中に大学を探検してみないかという カズの悪戯心とわんぱく笑顔に押されていたのだが、ユイは怖いものや面倒なことが大嫌いで、バスタオルを頭から被って体育座りをしたまま動かなかった。 ユイとカズは同じ大学の同級生。 緑豊かすぎてアミューズメントなものは 全く期待できない町、いや村に大学は存在した。 1回生から交際が始まり、 3年目にして一緒に住み始めて半年が経つ。 「ええー、行こうやぁ、 な、ちょっとだけでいいから」 ちょ

      • ママの学び。

        2019年。 本当なら長女となる子の 遺骨の場所を探し当て、 ようやく見つけたのは近畿の端だった。 願主が元夫で、 元夫でしか私に願主権利移譲できないので 権利放棄の連絡を取りたいのに 連絡先が分からず、誰も教えてくれず 私の娘の小さな骨は 思い当たる節を全て 電話をかけまくるところから始まり 神戸からは程遠い岬の安置所に眠っていることをようやく突き止めた。 もう少しで「願主不詳」として 無縁仏扱いされる手前であり その場で事訳と身分証を提出。 娘の遺骨は私の元へと戻ったのだ

        • ママのお墓参り。

          ちょっとこの前 京都の木津川に用事があってね。 その途中に ママの大切な人の墓苑があるんだわ。 前に行ったのは長女が小さな頃と結婚前かな。 前夫さるちーと一緒に 報告と共に手を合わせに行ったよ。 次女の時は震災で避難所を転々としてたから行きそびれた。 もう何十年も来ていなかったけど 場所は覚えていたよ。 さるちーは元々はその墓苑を抜けたところの高層団地群に住んでた。 送電線が空を切り取る中で 夕日が照らす団地の公園のブランコに さるちーは娘を乗せてゆっくりと漕いだ。 私は

        ばぁばになったママ。

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        • スナックカカオ
          7本
        • ヤマイヲヌケテ
          3本
        • Domestic Violenceを受け止めてきた貴女へ
          4本
        • 猫が愛するまち、神戸。
          3本

        記事

          娘たち。

          はい、いらっしゃーい。 あら、はじめましてかな。 女の子二人? よく似てると思ったら姉妹なんだね。 一緒に買い物?あら素敵ねー。 二人は笑顔がよく似てる。 小さな頃は本当に良く喧嘩をしていて お互いが大嫌いだったらしい。 うんうん、よくある話。 本当のお父さんが亡くなったらしいんですよと言った。 あら、そうなの。 お葬式で見送ってきた? いや、呼ばれてないし。 もしかしたらもっと前から私らの存在は居ないかもねと 二人でキャッキャ笑ってた。 笑ってはいるが、どこか寂しそう

          娘たち。

          過去の日記(モラにさよなら)

          依存、に思う。 もう、これで何も心配ないんだよ。 一人で悩まなくていいからね。 無理して働かなくていいんだよ。 貴方は私が必ず幸せにしますから。 振り返れば なんて甘美な言葉だったんだろうと思う。 そして なんて無責任な言葉だったんだろうと思う。 今ならば思う。 その人の頑張りを自ら背負うことが その人を幸せにすることではない。 自分で背負うと言っておいて、 陰で愚痴を吹聴するのは愚の極みだがw 野の花は摘んではいけない。 そこでの掟があり、 そこでの調和や環境によ

          過去の日記(モラにさよなら)

          飲ま飲まイエイ

          今日はね、ママの独り言だよ。 だから面白くないから覚悟してて。 あー、もういいや、て戻るボタン押しても構わない(ボタンと書くところが昭和w) いっちばん最初に結婚した時の話だ。 さるちーと呼ぼうか。 さるちーはおんなじ文芸部でさ 当時から「良い文章かくじゃねーか」とマジで思ってた。ま、他にもとんでもない人もいたけど。 そゆひとは今はプロとして活躍してる。 たまにクスリ云々で捕まってはるけど、 色々心の中がイヤになってしまったりするんだろ。知らんけど。 3回生の時かな、「

          飲ま飲まイエイ

          嘘をつく男。

          コロン、とドアのカウベルが鳴る。 いらっしゃい。あら、はじめましてかな。 見たことない若い女性が二人。 場末のスナックには似つかわしくない 可愛らしい装いだ。 まぁお座んなさいなとおしぼりを差し出す。 二人はカシオレを頼んで、ため息をついた。 「実はこの店で2軒目で飲み直しなんです」 そう聞いてたら悪酔い防止に薄めに作ってあげたのに、あーららやっちまったよ。 髪の長い方の女の子が口を開いた。 「付き合って3年になるんですが、彼は愛してるって毎日のように言っ

          嘘をつく男。

          お前が悪い?

          いらっしゃい。 あらま、どうしたのその顔は。 頬を叩かれたん?旦那に? ちょっとおしぼりで冷やそか。 氷水で絞ったおしぼりを腫れた頬に当てる。 落ち着いてきたのか、彼女は口を開いた。 「あの…」 どないしたん? 「叩かれるのは私が悪いんです、お前が俺をイライラさせるんだ。て」 イライラって? 「彼が気分良い時間を私が壊すからなんです。 私が彼の気分に沿えない質問したり、何か失敗しちゃうから彼を怒らせてしまって」 だから叩かれるのは仕方ない、てこと? 「そうなん

          お前が悪い?

          運命ってなんやねん(モラ系)

          運命とかいう妄想を語り出す奴には マジで気をつけるんやで。 まあ、ウチの人生の中で一番キョーレツな男の話や。 ソイツとは幼馴染みでな。 とにかく学校での暴れ方や集団行動がぶっ飛んでる奴やったわ。 コイツの話なら腐るほどあるから、 今日はそん中のひとつな。 同級生なんだが、転校やら何やで途中で離れた。 とにかくあちこちでヤカマシイ人やったから記憶の端には残ってる。自己主張の塊やな。 30年くらい経って、ひょんなことから彼をネットサーフィンの途中で見つけた。 わー、変わって

          運命ってなんやねん(モラ系)

          スナック開店。

          はじめましてやね。 よう来てくれたね、て、どうしたんその顔! しんどいんやね、見たらわかるでそんなん。 ええから座り。 何があったんや? ああ、もう気の済むだけ泣いてええんやで。 うちか? ウチの名前はショコラいうんやけど しょこママでえーで。 お金は取らへんから 先ずこれ飲んで元気出し。 あんたの笑い顔がお勘定や。

          スナック開店。

          ビッグオーとの出会い

          そんな絵本があったね。 ロムロムロムと歌いながら 円は転がり 違うカタチと出会い 二人で足りないカケラを埋めて 二人で転がり前進していく。 しかし 足りないカケラも 自我を持つカタチであって それを自分に埋めて歌えるか、なんだよね。 自分の自我で相手を飲み込んだり 相手の喜びを吸い込んだり 強く咥えたら 相手が割れてしまったり 二人でうまく歌うことは難しい 同じスピードで二人が違うカタチだと認めて 二人で横並びに歩くほうが 二人で歌を楽しむことができる。 ひとはカケラな

          ビッグオーとの出会い

          ユーハイムコンフェクト。

          幼稚園の頃だ。 私は公共交通機関で通園していた。 湿っぽいバスの匂い、家の匂いを連れた服が鮨詰めで重なっている中 小さな私は見上げても下を向いても 酸欠寸前の気分の悪さと共にバスに揺られた。 20分弱。南蛮美術館というバス停で下車するころには小さな身体はヘトヘトだった。 制服のベレー帽を被り直し、 排気音を後にした時にいつも香ったのは バス停前のお菓子工場の匂いだった。 焼きあがったクッキーの香りは 少しだけ辛かったバスの中を癒してくれた。 クリスマスの頃には店先の大きな

          ユーハイムコンフェクト。

          小道の先の路地の砂利の

          私が少女時代を生きた昭和50年台から60年台。 神戸の小さな町のおはなし。 小さな私はいわゆるヤンチャだった。 「イカナゴの千年干し」と母たちに呼ばれていたほど、朝から晩まで外を駆け回り真っ黒に灼けていた。 近所の幼馴染が集まっては、 家の近くの側溝を下り、橋の下をくぐり、 どんどこと川を下っていく。 最後の橋をくぐった時に見たのは 海に沈む大きな夕日だった。 夕日なんか毎日見てるのに そこにいた5人のチビ軍団は 何も言わずにその風景に見惚れていた。 小さな頃の私たちは

          小道の先の路地の砂利の

          地元愛?

          地元愛、なんて自分には無いと思ってた。 なんて平べったくて ハコモノばかりがキラキラしていて 見栄をはる伊達モノばかりが良しとされる街。 ひともつくりものもね。 しかし自分が育てられ、人のぬくもりを キチンと教えてもらえたのも この街の路地裏である。 路地裏から見た神戸の優しさを 実験的に発信してみようかと思う。たぶん。

          地元愛?

          なぜ にげない〜DVを聞いた貴女へ〜

          DVに遭った人ならば分かるであろう。 勇気を出して誰かに相談すると この言葉が返ってくる。 「なぜ、逃げないの?」 そう思うのは無理もない。 生命の方が大事!逃げなさい!と。 それは正論すぎる正論だから。 でもね、それが出来ないくらい DVという支配下に置かれた人間の心は 既に囲われてしまってる。 子供のため、自身の無力ゆえ、 この先の生活の不安、動けないくらいの鬱 いろんな理由が足を停める。 言い訳ではない。本当にそうなんだよ。 既に正常な判断も物差しも壊され

          なぜ にげない〜DVを聞いた貴女へ〜