見出し画像

デザイナー 出口 愛里さん

La Colleは作品からは"作り手の想いを届けたい”という思いから、作家さんへのインタビューをしています。
今回は、千葉県の"ゲートウエイ株式会社"でデザイナー兼クリエイターとして活躍されている出口 愛里さんにインタビューをしました。

作家 出口さん
出口さん 近影

映画グッズのデザイナーをしています。

今の仕事をやる前は、アパレル職とフリーランスのデザイナーをやっていました。でも、自分の時間をうまく取るのが難しくなって、心身ともに疲れてしまったんです。
それで一度辞めて、今の会社に。今は好きなものが作れて、さらに時間も作ることが出来るので満たされています。

デザイナーとして、自分がデザインしたという付加価値をつけられたらいいですね。

マグカップ

例えば、なんてことのない一つのマグカップに私がデザインを施したことで、それを使った人の特別になる。そういったものを作りたいんです。

デザインを続けてきたのは、なにか1 つのきっかけがあったと言うより、色んなことを積み重ねてきたから。

子供の頃から絵を描くのが好きだったこと、学生の頃にみんなから絵やデザインを頼まれたこと、大学で芸術学科に進んだこと、近所のバーで看板のデザインを頼まれ、そこから依頼が舞い込んできたこと。
沖縄県の石垣島に移住した時には、これまでの経験を生かして島の皆にデザインでお返しをしたこともありました。

そういったチャンスポイントを1つ1つ拾ってきて、今の私があるんです。人が楽しんでくれると、私も楽しい。だから、ずっとデザインを続けています。

フリーランスでやっていた時、なんでみんなが自分に頼んでくるのかが分からなかった。でも、ある時にそれが自分の武器だってことに気づいたんです。

“私が私”だから、みんなが頼んでくれる。

だから、“フロントにいる自分”を大切にしています。この人に頼みたいと思ってもらえるように、人として“かっこよく”いれるようにと心がけています。

今の仕事で、後輩が私と同じように悩んでいたら、力になりたいと思います。

私から見える“その人の強み”があって、本人が気づいているようで気づけていない魅力がある。それは技術であったり、人柄であったり人それぞれ。

私のように強みを見つけられたらいいけれど、少しずつ一緒にやっていくしかないのかなと思っています。

今、人の上に立つ役職になって、ものを作るデザインとマネジメントは似ていると感じます。

1人1人の人生をデザインしているという点で、通じているなと思う。

だから、この仕事も楽しいです。

デザイナーはものをつくる仕事。
でも、無駄なものは作り出したくないという葛藤がある。
だから、“ものを作らないで供給できるサイクル”もしくは、“私が作ることで世の中が良くなるもの”を作りたいんです。

海のプロジェクト

今、考えていることは“海をきれいにするプロジェクト”。

大好きでよく行く石垣島。島自体が好きだし、島のみんなも好き。
前に島のおじいが言っていた「街も人も変わるけれど、このきれいな海だけは変わらない」という言葉が、ずっと印象に残っていて。海と、島の人たちの笑顔を守るために、私が出来ることをしたいと思いました。

私が作るものの先に誰かがいて、私が作ることで誰かに喜んでもらえるように。

私は、ずっとそんなデザイナーでいたいと思います。

“身近な美術”の情報の発信のために役立てたいと思います。