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【わたしのイッピン】 -Ecoffee Cup-

先日、「リモート業務のお供に」と、とても素敵なカップをいただきました。

Ecoffee Cupエコーヒーカップ』という商品です。

使われている美しいデザインは、英国を代表するデザイナー、ウィリアム・モリスのもの。

ウィリアム・モリス

ウィリアム・モリス_イラスト

美しい植物文様で有名なウィリアム・モリス。
一度は目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

彼が活躍したのは、今からおよそ200年前。19世紀の英国です。
この時代、英国はまさに産業革命の真っ只中。ものづくりは、機械による大量生産へと移り変わっていました。
現代と違い機械生産技術はまだまだ未熟で、市場は安価だけれど粗悪な品で溢れ返っていました。

このままでは人々は手工業の大切さを忘れ、粗悪品に囲まれた生活を送ることになると危惧したモリスは、“生活と芸術の融合”を目指し、“アーツ&クラフツ運動"を興したのです。

・アーツ&クラフツ運動とは
19世紀後半、機械生産による粗悪な品が主流となった社会で、産業革命以前のように“職人による芸術的で質の高い日用品”の価値を求め、ウィリアム・モリスが興した運動。

アーツ&クラフツ運動の理念は、彼の作品からも“手仕事が生み出す美しさ”として感じられます。

今の私たちは、ハンドメイド品の1つ1つのちょっとした違いや、作家さんが持つ作品の風合いなどを魅力的に思うことがあります。
きっと、そうした感性もモリスが大切にしたかったことなのではないでしょうか。

Ecoffee Cup

  商品名:Ecoffee Cup -LILY-

いただいたカップのデザインは、モリスの“チューリップ&ウィロー”。
商品名は”LILY”となっています。
美しい模様に加え、完成一歩手前の下描きが覗いているところが、また心くすぐられます。

そして、このカップの魅力はデザインだけではないのです。
繰り返し使え、持ち歩きができるという今の時代にもピッタリなアイテムになっているのです。

Ecoffee Cupは“リユース”をコンセプトにした英国の製品。
素材は竹やコーンなどの環境に配慮されたもので、手に持つとプラスチックと違う温かみが感じられます。
そもそもの誕生のきっかけは、“世界の使い捨て紙コップの廃棄量問題"からだそうです。

”毎年、世界で3000億個以上の使い捨てカップが製造されていますが、リサイクルされるのはその2%未満です。”

引用元:「ecoffeecup」“よくあるご質問”
https://ecoffeecup.jp/pages/faq

“使い捨てコーヒーカップの使用時間は平均10分未満。しかも、リサイクルされるのはわずか1%未満だといいます。毎年、世界で1000億もの使い捨てコーヒーカップが、再利用されることなくゴミとして捨てられているのです。この驚くべき統計に、コーヒーを愛する者として、使い捨てカップをなくしたいという使命感から、創業者であるデビッド・マクレガン氏は、繰り返し使え、しかも、自然環境中で生分解されるコーヒーカップ「エコーヒーカップ(Ecoffee Cup)」を開発し、2013年にロンドンで販売をスタートしました。”

引用元:「BOQ ONLINESHOP」
https://boq-onlineshop.jp/?pid=150358819

このカップを使うことで、気軽に環境問題に貢献ができるとは嬉しいです。
ちょっと意識を向けるだけで、自分にも出来ることはあるのだと気付くきっかけにもなりました。

思ったこと

Ecoffee Cupもモリスと同じように、今の時代に対して“わたしたちが忘れてはいけない大切なこと”を、モノを通して伝えてくれる逸品です。
英国生まれのこの商品が、同じく英国生まれのモリスのデザインで彩られ、それぞれの理念が合わさったような気がします。

Ecoffee cupで一息
一息を入れるお供に。

早速、コーヒーを淹れてみました。
カップの中は素材を感じさせる生成りのような、やわらかな色合い。カップいっぱいまで入れると、400mlという大量容。仕事のお供に最適です。

何より一番嬉しいのは、視界の端にモリスのデザインが見えること。
仕事に疲れて視線を横にずらすと、青く美しい植物模様が目に入ります。“生活に必要なものこそ美しくあるべきである”というモリスの考えはまさしくだと思わせられます。

日常の中のちょっとしたところに、楽しさを見つけられる。
そんな、さまざまなシーンで活躍してくれそうなEcoffee Cup。
これから先、使っていくのが楽しみです。

✳︎ Ecoffee Cupはamazonでもお取り扱いがあります。

〉公式HP:Ecoffee Cup Japan




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