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【マーケティングトレンド】マンション販売のニューノーマル

2021年、丑年が始まりました。あけましておめでとうございます。kenjiです。今回はnote初めということで、昨今のマンショントレンドを概観したいと思います。ただし、あくまで肌感覚による主観なので、そのあたりご了承の上、ご覧ください。


●都心流出はあるか!?

昨年のコロナによるニューノーマールの波がマンション業界にも押し寄せ、色々な変化が起きています。そんな中、マンションデベロッパーにおけるマーケティングの最大の関心事は、「顧客はどこにいるか?」です。


なぜなら、そこによってプロモーションプランやクリエイティブ、さらにマンション企画などが変わってくるからです。


◎これまでは地縁者がメイン顧客

特に、50戸以下程度の小〜中規模マンションにおいては、当該マンションが位置する最寄駅を普段から使っている人がメイン顧客として6割〜7割程度を占めていました。残りの2割〜3割が、かつて住んでいた人や職場が近くなどの、場所を知っている人。よって地縁者がメイン顧客です。


考えてみると当然ですね。人生で最も高い買い物ですから、ギャンブルはしたくありません。そこでの生活がイメージできないと、なかなか購入に踏み切れません。


この顧客設定に基づくと、プロモーションプランは近隣エリアを中心とした絨毯展開となるために折込やポスティングでいかにエリア在住者に漏れなくリーチするか、が肝となります。


クリエイティブも、当該マンション立地を知っている人がターゲットのため、ある程度大味のエリア訴求でよく、それよりも間取りなどのプラン訴求の割合が多くなります。


というのが、過去記事でも紹介しましたが、新築分譲マンション販売におけるベーシックかつ王道のプロモーション展開です。


◎リモートワークが浸透!?

先ほども少し触れましたが、生活エリアというのは、その大部分を職場との距離が関係する人が多いと思います。そのため、通勤視点での住まい選び、がこれまでは主流でした。


職場への通勤の関係で今の最寄駅周辺の賃貸マンションに住んでいた人が、そこでの生活が気に入り、そこで新築分譲マンションを買う、というのがメインパターンです。


しかし、コロナの影響でリモートワークという言葉が広まったことで、住み心地視点での住まい選び、をする人が増えた気がします。


なお、敢えて「リモートワークが広まった」という表現ではなく、「リモートワークという言葉が広まった」という表現にしました。実際にリモートワークに舵を切る企業はまだまだ多くはなく、それよりも言葉による意識変化が住まい探しに影響を与えていると思っているためです。


◎価格許容度

価格については、変動要因が色々ありますが、ここで考察したいのは、顧客の価格に対する許容度の変化です。コロナの不安感が一気に広まった昨年においては明らかに財布の紐がかたくなりました。


そのため、新築分譲マンションの販売価格に反比例して顧客の価格許容度が下がりました。その結果、立地と相場との関係性が崩れ、地縁者の価格許容度を超えた物件が増えてきた印象です。


そのために、これまでの近隣地縁者に向けたプロモーションで近隣地縁者にリーチできたとしても、彼らは買ってくれない、ということが起こります。となれば、外に顧客を探しにいかないといけません。


●埼玉県が転入超過全国1位

このほど埼玉県が昨年の転入超過で全国1位だったらしく、転出元は東京が一番だったようです。とはいえ、埼玉県の南部に偏っているらしく、やはり東京への通勤は考慮していることがうかがえますが、価格的にも都心から衛星都市への人口転出がしばらく続くかもしれません。


●エリアから属性&志向ターゲティングへ

つまり、これまでエリア視点でのプロモーションでよかったのですが、これからは属性や志向視点でのプロモーションに切り替えていかなければならなくなりそうです。


そうなると、プロモーションプランやクリエイティブ、企画もそれに対応していかざるを得ません。


まさに新築分譲マンション販売において、ただいま顧客変化が起きており、マーケターとしてはこれまで以上にアンテナをビンビンに張らなければなりませんし、腕の見せ所といえる状況になりそうです。


がんばろー!!




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