「やりたいのにできない」という人でも、チャレンジが怖くなくなるラクな方法

ゴールデンウィーク前にあれもやりたい、これもやりたいと「やりたいことリスト」を作ったものの、安全な空間に慣れきった動物園のライオンのようにだらだら過ごしてしまい、ほとんど着手できてない…みたいなこと起きてませんか。

長期休み中だけではなく、「やってみたいな」と頭に思い浮かべながらも、なかなか1歩目が踏み出せない人が多いように思います。

何を隠そう、僕もそのタイプだったので、新しいチャレンジの難しさを実感しています。

この難題に対し、マンガ情報サービス「アル」をつくっているけんすうさんが素晴らしい記事を書いています。

けんすうさんのアプローチは、すごーく簡単に言うと「プロセスを細かく分けて、0.1歩ぐらいでいいから進んでみる」というもの。これはこれでとても有効なので、実践してみてください!

ただ、他にもやり方があるかなぁと思ったので、僕は別の方法について書きます。

人は”主観的”な達成可能性に大きな影響を受けてる

「やりたいことをやる」っていうのは、少し抽象化すると「やりたい」という目標をどう達成するかという話になります。

目標達成についてはいろんな研究がされていて、達成可能性が低くなってしまう原因は「なんとなくできないと思ってしまう」ことにあるみたいなんですよね。

人間は不思議なもので、「達成できる」と思いこんでいる場合は結果的に達成の可能性が高くなり、「できないかも…」と不安になっていると本当に達成しづらくなってしまうんです。

この現象がおもしろい形で表れた研究があります。アメリカ版のセンター試験(SAT)を受験した学生の成績と、そのほかの要因の関係性についての調査が2005年におこなわれました。

ある意外な要因が成績に大きく影響していたんですが、何だと思います?



実はテストの成績にもっとも相関していたのは「会場の受験生の数」だったんです。

ホントに!? って感じですが、分析まで読めば納得できるはず。

あなたが受験生で、今まさに試験会場に到着した瞬間を思い浮かべてください。もし会場が20人ぐらいしか入らない教室で、しかも受験生が10人でガラガラだったら「競争は激しくないから上位に入れそうだ」と無意識に感じて、きっと余裕を持ってベストが尽くせます。

一方で、甘いものに群がるアリの大群のように1000人ほどの受験生に囲まれてたとしたらどうでしょう。「こんなに多いと厳しいかもしれない」と不安になってくるはずです。実際の倍率(達成可能性)がどうかはわからないのにも関わらず。

「これは1問もミスできないぞ…(チラッ)アイツもうあんなところまで進んでる! やばい、急がなきゃ!!」なんて焦ってしまうような状況だと、たしかにベストな結果にはならなさそうですよね。

こんな風に目標の主観的な達成可能性が、結果に大きな影響を与えてるんです。つまり「やりたいことをやる」ができない人は不用意に達成可能性を低く見積もってしまっているんじゃないかと。

やる前から「ムリだ」と思い込んでしまうなんて、なぜか部屋の電気をつけないホラー映画の脇役みたいなもんですよ。明かりをつけたら何もないかもしれないのに、「暗いからムリだぁ(ブルブル)」って。

ただ、頭ではわかっていても乗り越えるのがなかなか難しいんですよね。なのでここからは対策について説明していきます。

目標の捉え方を“攻めタイプ”に寄せよう

目標の捉え方は大きく分けて2つのタイプに分かれています。1つは“攻めタイプ”、もう1つは“守りタイプ”です。

攻めタイプは結果として得られるものにフォーカスして、どんどん行動するタイプ。守りタイプは今あるものを大事にしたり、ミスを防いだりすることに意識が向くタイプ。

これらは生まれつきどちらか1つに決まっているわけじゃなくて、シチュエーションによって割合が変動するものです。やりたいことがあるのになかなか行動できないって人は、やりたいことを目の前にしたときに守りタイプになってしまうことによって、「こんなハードルもある、あんなリスクもある」と達成可能性を低く見てしまうんだと思います。

なので少しずつ攻めタイプに変わることを目指しましょう。

対策として手軽でオススメなのは「やりたいことによって何が得られるか」を書き出すこと。

たとえば、けんすうさんのように「卵焼きを極めたい」と思ってたとしますよね。

そしたら卵焼きを極めた結果、得られるものをイメージしてみましょう。

「毎朝おいしい朝食が低コストで食べられるかも」「卵焼き専門店をつくって儲けられるかも」「『”究極の卵焼き”パーティ』をやったら一気に交友関係広がるかも」みたいな。

こうやって「やりたいこと」の先に待っているいいことをイメージすると、どんどん前向きになって、すぐやってみたいなという気分になってくるはずです。

紙に書くだけでもいいんですが、マインドマップのツールを使うと整理しやすいし、過去のものを見返しやすいのでおすすめです。

(例)


↓マインドマップのツールは、このへんがおすすめです
Xmindの公式HP
mindmeisterの公式HP

結果ではなく過程にフォーカスするのも1つの手

もし「得られるものを書き出す」という方法でもなかなか踏み出せない…という人がいたときのために別の方法も書いておきます。

それは「過程を抽象化して、他のところでも役立つ経験にするんだ」と捉え直すことです。

「卵焼きを極めたい」と思ったら、卵焼きをうまく作る方法を調べたり、最適な道具を揃えたりしますよね。

こういった過程を抽象化するんです。

「(卵焼きの)情報を集めてから始めるよりも、まずやってみて足りない部分を補うほうが効率いいな」

「(卵焼きの)道具を初めて揃えるときはあまりこだわらず、わかるようになってからいいものに換えるほうがコスパいい」

みたいな感じ。卵焼きを極めようとしてたのに、会社の営業職とかでも使えそうな知見じゃないですか?

こんな風にして、「体験を抽象化すれば別の場所で活かせるんだ」と目標に至る過程を捉え直すと、「失敗するかも」という結果じゃなくて、価値のある過程にフォーカスできるので行動しやすいです。

もし途中で挫折したとしても、その過程で何かしらのスキルはレベルアップしてるわけですから、価値ありますよね。一石二鳥どころか、一石百鳥なんかも目指せるかもしれません。

どうやったらうまく抽象化できるのか、についてはSHOWROOMの前田裕二さんが『メモの魔力』という本にまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。素晴らしい本です。

<まとめ>
・ステップを細かく分け、0.1歩でも進んでみる(けんすうさんのやり方)
・「やりたいこと」の捉え方を変える
→結果として得られるものを書き出してみる
→過程を抽象化して、どこでも役立つ経験になるよう意識する

ぜひゴールデンウィークのうちに実践してみてください!

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今回の記事のように創作活動を後押しするような情報を「創作ハック」というマガジンにまとめています。

Twitterの反応とか見ながらnoteにまとめるか判断するので、「これちゃんと知りたい」と思うものがあればリアクションもらえると嬉しいです。

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