「コクヨの結果を出すノート術」を買いました
先日、ふらりと立ち寄った本屋で、ふと目にとまったのがこの本であった。
コクヨといえばキャンパスノートを筆頭に、オフィス家具や測量野帳などのフィールドワークノートを扱う会社で、そこの製品を愛用しておられる方も多いであろう。
紙好きの私としても、多様なノートを毎年のように出してくださるありがたい会社さんである。
そんな会社の「ノート術」。興味をそそられ早速購入。お値段890円プラス税なり。
家に帰り最近お気に入りのトレーシングペーパーでカバーをし、はじめのページを開く。余計な装飾のない前書き、簡潔な文章でコクヨ株式会社の紹介とこの本を出版した経緯が書かれている。個人的には、ノートって1年でそんなに売れているのか!と驚いた。
ちなみに皆さんは1年でどのくらいのノートが売れていると思いますか?気になる方はぜひこの本を手に取ってみてほしい。
さてここから次はもくじのページ。おおまかに三部門にわかれており、それぞれ方眼ノート・横罫ノート・無地ノートと紹介されるらしい。なるほど、種類ごとに分けられているので、自分の使っているノートに合わせて読むのもいいかもしれない。
私はどのノートも使うので順番に見ていくことにする。が、そのまえにノートを活用するポイントがちょこっとアドバイスされていた。ふむふむ、つまりノートを使う目的と得たい結果を意識して選んだり使ったりしてね、ということだろう。たぶん。
ようやくメインのノート術にたどり着く。丁寧にも、扉の所にこんなノートやアイテムがあると便利ですよ、と写真が載っている。
次のページからは見開きに一例ずつ左に写真・右にはその内容を補完する説明が書かれていた。なぜそのノートを使っているのか、どのように使っているのかがわかるし、とても分かりやすい。きちんと目的をもってこういうルールですよということがはっきりしている。そして写真のノートもすっきりしていてシンプルかつ分かりやすい。
読み進めていくとこれとこれは互換性がありそうだな、とかこれは写真や印刷物を使うのか、等々似ているものはあるがただ一つとして同じものはなかった。それが3種類のノート別に全部で100例も載っているのである。圧巻というほかない。まさしく、ノート術のみが集められているのだ。
そのうえ、こういう実用書にありがちなすべて自社製品でそろいます!みたいな言葉も写真も宣伝もなく、商品の名前もちょこっとだけ、なんなら他社製品も普通に例に載っている。
これには心から敬意を表したい。読者を第一に考えられた結果、読み物としても、ノート術のノウハウ本としても素晴らしい出来の一冊に仕上がっているのだ。しかもそのノウハウは実体をともなった実用的なものなのである。
こんな本に出会えるからこそ本屋通いはやめられないのである。そして、この本を作ってくれたコクヨさんと、出版してくれた三笠書房さんにも感謝している。
本は、誰かが作って出してくれなければ読むことはできない。ネット上で読める記事も物語も今の時代にはいくらでもある。しかし、多くの人が携わって「ある目的を持ち」・「情報を集めて編纂し」・「伝えるためにまとめられた」本には、それとは違う魅力があるのだと思う。
さて、こんなに面白い本をしまっておくのはもったいないので、もう一度読んでくるとしよう。それでは、またお目にかかることを願って。
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