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やさしい不登校入門 学歴ってなんだろう

不登校の敵、学歴とは何か?

ツイッターを見ると、みなさん不登校する・していることに対して不安を感じていますね。

何が不安なのかというと、マクロ的には、学歴への悪影響と、そこから生じる就職への悪影響、一生涯への影響についてではないでしょうか。

もし、不登校をしてもしなくても、行ける大学は同じだよ、と決まっていたら、無理せず不登校を選ぶのでは?

ではそもそも、大学ってなんでしょうか。

大学はちょっとしたチートと、面白いお友達との出会い

皆さんはチートという言葉を知っていますか?
ゲーム用語で、データをいじって自分を強くしたり、有利にしてプレイすることです。

スマホゲームなどをプレイしたことがあれば、一度は思ったことがあるのではないでしょうか。

でも、チートして自分がいきなり強かったら、ゲームはつまらなくないでしょうか?

ここでは不正にという意味ではなく、それチート並に強いよ!という意味で書きます。四大卒の方向けの文ではないので、容赦してね。

私は、中高一貫の私立に通い中学三年の時に7月と夏休みの8月、9月を不登校し、エスカレーター式で進学しましたが高校生になっても出席日数がギリギリで卒業し、東京農業大学の短期大学に入学しました。

その後はコールセンターに勤務しながらウェブ制作を独学で学び、派遣で広告代理店の企業や、大手シンクタンクでウェブ周りの様々な仕事に飛び回ります。(カッコよく言ってる)

総合力や企画力が認められ、時給が2200円程になった頃に、まだ居て欲しいというお願いを振り切り見切り発車で独立し、個人事業主として0円起業。

一人でやる大変さを思い知り、その後も度々条件の良い短期派遣の募集があれば飛び乗ることがあります。
派遣先を変えるごとに様々な経験が積まれるため、有用されますし、それをまたフリーランスの仕事に生かすことが出来るので、フリーランスと派遣の兼業は、停滞を防ぐ必要のあるIT・ウェブの業種でやっていく上では、良いことづくめです。(カッコイイ感じに言っている)

大企業、中小企業、小さな企業など、沢山の企業の中で実際に働いたことが、私にとっては何よりの財産です。

俺スゲーではなく何が言いたいかというと、そもそも農大の短大に進学したこととは関係のない働き方で非常に自由に無理なくやっているということです。

#やさしい不登校入門 シリーズでは、これまで、中高の時にあの本を読んでおけば良かっただの、コンタクトレンズをもっと早く入れておけば良かっただの、ああすれば良かったこうすれば良かったとばかり書いています。

ですが、MARCH周辺の大学に入ることが出来ていれば良かったのに、という気持ちはほとんどありません。

あるのは、受験をゲームとしてもっと挑戦すれば良かったな、という、あのゲームをやっておけば良かった、という程度の気持ちです。

あの頃は勉強に必死になることが嫌で、それに必死になったら何かを無くしそうに思っていた。

子供っぽいプライドかもしれない。

問題は、自分が必死になるべき対象を、他人や社会に決められてしまうことにあったのだと、今はわかります。

学歴や偏差値というものを、犯罪やいじめのように嫌悪していたわけではないし、興味はあったと思う。

けれど私の周囲全方位の学歴に対する必死さが汗臭くて、気持ち悪くて、血生臭くて、自分自身の持つ興味は掻き消されていました。

私はその周囲と、学歴コンプレックの親の必死感が嫌だったのです。

結局私は、自分が希望した3DCGの専門学校だけではなく、母親の強い希望で受験したいくつかの大学のうち、東京農業大学短期大学に入学します。

卒業してから農短大の学歴とは無関係に、大手ゲーム会社のコールセンター、カリスマ社長の居る中小ブラック企業のウェブ制作派遣、大手シンクタンクのウェブ関係などなど、色々な会社の方たちと働きました。

そこで見えてくるのは、MARCH周辺大を経た正社員の人々と、自分たち末端の非正規社員の違い。四大卒というステータスの意味です。

確かに、大手企業のホワイトな正社員たちは、ラクそうだなというのが正直な感想です。

楽に稼ぐことができそう。
四大卒を募集する企業、応募する人。
まだ多いですね。

でもどうでしょうか。

今時そんな風な募集をする企業ほど、下降の波にさらわれてしまっている。
近年日本の大企業がどんどん落ちて行った。
「良い四大卒を募集する」方法で「ラク」をしようとしたツケも存分にあると思います。

そんな潮流の中で浮上して成長しているのは、経験や知識を重視する企業です。

四大卒が優遇されるというのは、良い大学に行くことの他に、資格がなく、基準もなかった大昔の時代の遺物です。

お父さん、お母さんの世代ではまだそこから視野を広げられなくて、「良い大学」でないと不安なのかもしれません。

今は、様々な資格や検定があり、ネットを中心に色々な経験ができる時代です。

私は『MOS(Microsoft Office Specialist) Access』と『CG検定3級(文部省認定)』を持っています。大したことはないのですが、採用時には役立っていると実感しています。

私がこれから受けようと思っている試験を紹介します。

『論理文章能力検定』
『マナー検定』
『ウェブデザイン技能検定』
『情報処理技能検定』
あと健康関連の検定も受けたいな。

これは、今の自分がやりたいなと思っている試験というだけで、日本には沢山試験があります。

資格カレンダーhttp://www.shikakude.com/paje/calendar/10.html

進んでいる中高であれば、パソコン系の資格試験に向けた授業があるかもしれません。

独学で充分取得できるMOS(Microsoft Office Specialist)はいつも試験を行なっているし、アルバイトをする上でもデスクワークならば、MOSを持っていればなんだかんだ優遇されます。

学校で支援している検定試験以外にも、自ら勉強したい試験は、沢山の中から探すといくつか見つかるのではないでしょうか。

もし、あなたが大学に進まないでやっていく場合、無駄なコンプレックスを感じることがあるかもしれません。
検定や資格は自分に自信を付けてくれますし、文部省が後援している検定であれば直接メシになる可能性は高いです。

『マナー検定』なんて、仕事には直接関係ないけれど、自信を付けたいという理由で受けたいのです。
また、自分が人材採用する身だったら、若くて且つ『マナー検定』持っている人は欲しいと思うな。

私がそうしたように、派遣社員としてなら学歴を問われず有名企業や、憧れの企業に入れちゃう。
派遣は、勤務先からは学歴などの履歴をあまり見られないのです。
強い派遣会社なら、派遣先は職歴以外全然見ることができない。
職歴や資格だけを見て判断してもらえるので、派遣という勤務形態は中高で勉強や学校が嫌いだった人たちの強い味方です。

もしブラック企業に派遣されたとしても、派遣会社が一枚噛んでいるのでサービス残業をさせられる恐れはなく、無理を言われることもない
隣の席だった正社員の男の子K君は毎日サービス残業で、時給換算をしたら500円だったそうです。
派遣で時給1700円と残業手当をもらっていた私は、震えました。
派遣の私は技術特化要員だったけれど、それにしたってK君は仕事ができないわけではない。ちゃんと良い仕事をしていた。
労基法を守らない会社の正社員になること、正社員という言葉の怖さをその時思い知りました。

Welcome To Tokyo

ここに、正社員にこだわらなければ狙った職場で働けるように書きましたが、職場の選択肢については、地域差が大きいと思います。
私は都内近郊なので、選択肢が沢山ありますが、SNSなどを読むと他県ではそうもいかないのでしょう。

東京は派遣で色々な仕事を選べるのに、あなたの所はそんなに選択肢がないのかと、辛くなる。そして、東京へ来いよと強く思う。実家にいなきゃとか、そのために子供である彼ら自身の意思を犠牲にしてとか、信じられない価値観がまだ存在していて、そういった当事者の話を聞く度にもどかしい気持ちになります。
親は子供のために存在している、これは自然の摂理なのに。

そして大学へ行かず地方から上京した若い人たちは、東京で働いていても、実力に比較して自信がなさすぎる人が多いです。
もっと良い条件の職場に行ける能力があっても、良くない条件下で続けてしまったりする人たちを多く見て、またもどかしく感じます。
転職の相談に乗って、職務経歴書に書けることを沢山聞き出して、勤務先候補がブラックかどうか調べてあげて(7割ブラックなので3割を掘り出して)、次は条件の良い職場に行くことができたケースが3件はあります。一人は自分がMOSを教えて、検定に合格して希望の職場に行きました。
みんな本当に出来る人間なので、その後は実力を評価される職場で活躍できています。

このように、実力ではなくて自信の有無が、働く環境を狭めてしまうのでもったいないです。
だから、自信がなくて萎縮してしまわないように、興味がある検定や資格は、可能な限り取った方が良いということです。

文部省認定以外の資格や、国家試験以外を馬鹿にする人もいます。

でも、学びたいことを学ぶことよりも尊いことはないです。
学校に行ってずっと寝ているよりも、余程学びです。

大人気有名企業でもなければ、面接担当はその人が持っている検定や資格が文部省認定かどうか、あまり気にしません。

それよりも、面白い資格を持っていたらちょっと突っ込みたくなります。
話のネタがあることは、採用においては大きな強み。

一生自己紹介に使えるネタになるのだから、資格や検定の受験料とテキスト、合わせて1、2万前後も安いものです。

広告に掲載されている通信講座に注意

一方で合計10万円以上の通信講座の受講が必須な資格もありますが、それは私が紹介したい独学で受けられる講座とは異なり、専門学校の一種なので、折り込み広告の売り文句ほど気軽に受けるものではないと思います。

基本的に、本屋さんでテキストを売っている資格や検定が良いと思います。

本屋さんに並んでいる検定や資格のテキストを、パラパラめくるだけで良いのです。

オンナノコノシゴト

また女の子に注意して欲しいのは、「女でファッション販売に親しみを持っているのでアパレルの仕事をしたい」「女でネイルが好きなのでネイリストになりたい」と、自分が女だから、高卒だからとフィルターをかけていないかと言うことです。

ずっと正社員として雑貨販売員をしていて、店長になってもお給料もあまり上がらず、立ち仕事で体を壊しかけ悩んでいた友達がいました。

頭もいいし根性もあり、人間味がある。ずっと雑貨販売がしたいのか、転職をしないのか。
彼女のような人はオフィスワークも向いているし、店長として売上計算など表計算ソフトも使えていたのでそれだけでも重宝されるのに、そして出逢いもあるのに、と。
私は彼女の参考になればと、自分の経験を話しました。

それからしばらくして、彼女は、愚痴ばかりだった販売の仕事をやめ、有名企業に再就職して活躍。会社の支援でフィナンシャルプランナーの資格を取り、更には彼女が好きだった外資系会社にキャリアアップ転職。

今では、男性と肩を並べて稼ぎ、毎日楽しいそうです。

彼女は以前まで、女は男より仕事ができないもの、と、思い込んでいたそうです。
話を聞くと、以前はそう思い込んでいる女性ばかりの職場環境にいただけ。

自分自身が、男女が活躍する職場で働いてみて、それは思い込みで全くそんなことなかったと実感しているそうです。

接客販売は未経験者でも需要があり、非常に多くのことを学べる仕事で、私も本当に大切なことを学んだ職業です。

ですがそれがずっとやりたい仕事で今やるべき仕事なのかは、常に考えて欲しいのです。
一つの環境に慣れると、それが見えなくなりやすいです。
自分でも知らずのうちに伸びている能力を、見逃すことはもったいないことです。

女の子が多い仕事、ネイリストやアパレル販売員が、天職の人だっています。

でも、今の仕事で口を開けば愚痴ばかりでは、本当に天職でその仕事をしている人にも失礼。愚痴が多くなったら、なるべく早く次に進むべきです。

一箇所で2年は続けたほうがいいという嘘

そのほうが助かるのは経営者です。

環境が変われば、自分の能力に気付ける。
学歴を活かしていきなり大企業で稼げているという立場でないのなら、短期間で少し上の職場、もしくは業種が違くて斜め上ならもっと視野が広がって良いです。

新卒で大企業の良いポジションに就いて、ちょっと合わなかったり嫌なんだけど辞めるにはかなりのハードルがあるしデメリットも考えてしまう。

だけど、自分で条件のもっと高い面白そうな職場に、自分の経験を武器に次々に乗り換えて行ける身軽さは、学歴不使用者の一番の利点です。

10代で将来を決めてはいけない

中高で自分の将来を決めてはだめです。社会に出ることでやっと、外から見えなかった様々な仕事、やらなければわからなかった自分の能力がわかるのです。

決めていいのは、好きなこと、夢。
絵を描くのが好き、音楽が好き、スポーツが好き、ファッションが好き。

それは、「将来」にしてはいけません。「今」やりましょう。続けましょう。時間がなくても、少しずつ。そしてなるべく人に披露しましょう。

大切なのは続けることで、「好きなこと」でお金を稼ぐことに労力を裂かないほうが良いです。

もし、好きなこととは全く違う仕事をしていてもどこかでいつか、その好きなことが結びつき、開花するものです。

お金に変えやすい、イコール社会で役に立つ自分の能力は、社会、他人からでないとわからないもの。実は自分ではとても見にくいものなのです。

「今でしょ」の林修さんはあんなにインパクトのあるキャラクターでブレイクしましたが、昔は、自分のあるべき姿を周囲の人に聞いて回ったそうです。
だからこそブレイクしたんですね。

自分の能力を、自分でわかっているようでわかっていない。

そして、自分にできることは思うよりずっと大きく沢山あるのです。

**社会に出る上で一番の障害は、学歴が無いことではなく、自信の欠如。 **

その証拠に、私のこれまでの後悔は、「あのチャンスで勇気を出して入れば!」ということばかり。「学歴が高ければな〜」という後悔は、無くもないけれど、ちょびっとしかありません。
逆に、「あの時勇気を出しておいて良かった」と思うことが、楽しいなと思える今に繋がっています。

釣りに行こう

有名大学を出たら、親の自慢になって、有名企業へ就職してお給料も良い。

目の前にお刺身が並べられる。

でも、それは私の望んだことではなかった。

私はお刺身が食べたいんじゃない。
魚を釣って捌きたかった。

恐る恐る海に出てみると、沢山に生き物が居て本当に面白い。

だから私は、自分の今までの仕事にまつわる道のりに満足しています。

俄然、稼ぎにはまだ満足していません。もっと稼げると思っている。

ざっくりですが、ここまでが大学に進学をしなくても良い理由です。

次に、大学へ行ったら多分良い理由についても、読んでみて下さいね。


( #やさしい不登校入門 シリーズ色々書いてます)

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