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高校3年生にとっては勝負の夏が始まった

みなさまお疲れさまです。

夏休み、いかがお過ごしでしょうか。

さすがに今週からは夏休み期間に入ったという方がほとんどだと思います。

もちろん、夏期講習などをバリバリやられている方もいらっしゃるとは思います。

かくいう私自身もそんな1人だったりします。

先日から私もTwitterで「帰宅したら明日の教材研究で難関大の過去問を解かないと‥」というものも何度かさせていただきました。

でも、本当に大変なのは、受験する当の本人たち。

やっぱり生徒たちはそれなりに、緊張しながらもギアを上げているように感じます。

私自身はというと、もうかれこれ片手では足りないくらいの年数は連続で高校3年生の授業は担当しています。

これだけ経験を積んでいくと、やっぱり、どの程度のタイミングでどの程度の学力ならばどれくらいの大学に合格するのかというのも想像がつけられるようになってきます。

もちろん、予想がいい意味でも悪い意味でも外れることはあるのですが。

とはいえ、今日も高校3年生から夏休みの勉強のしかたについて、質問を受けました。

今日、質問に来た生徒は、悪くはないけれども、油断すると危ないかな、という感触でした。

どういうことかというと。

「この夏休みは、取り組みやすい単元から完成させていこうと思うんです」

というパターン。

自分が担当する教科・科目では、確かに完成させやすい単元があります(一般論ですが)。

単元の内容もそうなのですが、記憶に残っているということもあるのか、「高3で学習した単元」→「高2後半で学習した単元」という形で完成させていくパターンがたしかに多いです。

そのあとは、「高1で学習した単元」→「高2前半で学習した単元(実際ここが一番難しい)」という感じが多いように感じています。

同じように進めている受験生が多いように思います。

ただ、ここに少し落とし穴もあります。

一番難しい、高2前半で学習した単元まで手を回しきらずに、苦手を苦手のまま受験本番に突入する場合も少なくないのです。

7~8割方の単元を完成させてくると、どうしてもまだ間に合っていない教科のほうに時間を割きがちです。

また、最終的にはその単元が出題された場合は、それ以外の問題で得点すればよいという、いわゆる捨て問のような形になることも少なくないように感じます。

完成度合いと受験する大学のランクにもよるのですが、たしかにそれでも対応できる大学ならばいいでしょう。

ただし、難関大学を受験する場合は、苦手が多いとロクなことはありません。

そこで私は今日質問に来た生徒には以下のように伝えました。

「確かにその戦略は悪くない。世の中の受験生は大半が同じように考えていると思う。ただ、やっぱり自分でも苦手だと言っている高校2年生前半の単元を最後までやり残してしまうと、いい結果につながらない。自分を甘やかさず、苦手から逃げずに勉強しないと。だいたい失敗するパターンって何パターンかあるけれども、この『高校2年生前半の単元だけやり残す』パターンってギリギリ失敗する、惜しい失敗パターンでよくあるパターンだからね。気をつけてね。」

言われた生徒も、自分でもわかっていたのか、ちょっと納得したような表情で帰っていきました。

「あぁ~、やっぱり‥」みたいな感じです。

教員側は教員側で、生徒の状況を敏感に感じ取って声掛けをしている人が多いと思います。

モチベーション管理も大切な仕事だと思いますが、常に勇気づけ続ける、大丈夫、頑張れと言い続ければいいというものでもありません。

高校3年生であれば、ほとんど大人ですから、言わなければいけないことは(本人のメンタルの状況とかには配慮しつつも)伝えないといけないと思います。

最近、よく質問に来るようになったこの生徒は、少し不安感もあって、自分が安心したい材料、安心できる言葉をかけて欲しいような雰囲気を感じていました。

本当にそうなのかは本人にしかわからないのですが、こちらも甘い言葉をかけて、本人の油断を招くようなことはできません。

かなり微妙なバランスなのです。

本人の考えを認めつつ、一般論で補強しつつ、注意点を伝えて緊張の糸は緩めない。

‥うまく意図が伝わっていればいいなと思います。

頑張れ、受験生!


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