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「キャリア・パスポート 」の指導法⁉︎

 どうも、Kohです!

 突然ですが、みなさん、「キャリア・パスポート」 って知っていますか?

「キャリア・パスポート 」とは


「キャリア・パスポート」とは,児童生徒が,小学校から高等学校までのキャリア教育に関わる諸 活動について,特別活動の学級活動及びホームルーム活動を中心として,各教科等と往還し,自らの 学習状況やキャリア形成を見通したり振り返ったりしながら,自身の変容や成長を自己評価できるよ う工夫されたポートフォリオのことである。

 ↑こんな感じですね。こんなものが、学年や学期の始め、行事の際などにあり、それらが、小学校から高校までたまっていきます。

 「キャリア・パスポート」は2020年の4月から始まっています。学校現場ではもうなれてきたのではないでしょうか。


「キャリア・パスポート」の指導法⁉︎

 その「キャリア・パスポート」に、指導法があるって知っていました?。下記がその指導法です。

その記述や自己評価の指導にあたっては,教師が対話的に関わり,児童生徒一人一人の目標 修正などの改善を支援し,個性を伸ばす指導へとつなげながら,学校,家庭及び地域における学びを 自己のキャリア形成に生かそうとする態度を養うよう努めなければならない。 

 つまり、ただ用紙を配って「キャリア・パスポート」を書かせるだけでは、いけないんです。子ども達との対話的な関わりが必要なんです。

「キャリア・パスポート」を書かせる際に話したこと

さて、ここからが本題。

「キャリア・パスポート」を書かせる際に、私が子ども達(小学校2、3年ぐらい)に話したことを紹介します。正解はないと思うので参考程度に。

①そもそも「キャリア・パスポート」って何のために書いてるの?


 そもそも「キャリア・パスポート」っていうものが何のためにあるのか、子ども達が分かっていないことがあります。「自分の夢を叶えるためのメモ」「将来、悩んだ時に見直すためのノート」「自分の成長を記録している」など低中学年には伝えると良いかもしれません。

 また、高校生まで今書いていることが残る、ということを伝えるだけでも子ども達の「キャリア・パスポート」に対する態度が変わります。将来のことを考えて書くようになるのはもちろん、字も丁寧に書いている様子でした。

②あなた達の(最終的な?)目標は何?


 これは子ども達の実態に合わせて話す必要があると思います。小学校1、2年生に「人生の目標は?」と聞いても、半数はポカーンとしているのではないかなと(笑)

 「将来なりたい職業は?」「○学期が終わる頃には、どうなっていたい?」「今、一番達成したいの目標は?」「できるようになりたいことはない?」など子ども達がピンとくる質問を投げ掛けます。

 あっ!って顔をしている子に思いついたことを発表してもらい、それを黒板に書いていきます。思いついていない子や何を書けば良いか悩んでいる子の例になるように。
 2年生から出たものは、

・テストで100点をたくさんとりたい。
・ばら九九ができるようになりたい。
・鉄棒や跳び箱で色々な技ができるようになりたい。
・空手で黒帯をとりたい。
・お金持ちになる。
・ダンサーになりたい。

などでした。

 そして出てきたことについて対話的に深めていきます。

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子1:「お金持ちになる。」
先:「どうしたら、お金持ちになれるの?」
子1:「お手伝いをいっぱいする!」
先:「なるほど(笑)お手伝いをするとお小遣いをもらえるからかな?」
子1:「そう!」
先:「いいね。人のためになる良いことをすると、自分にも良いことが返ってくるからね。それでお金を稼ぐのね。」
先:「子2さんは、どうしたらお金持ちになれると思う?」
子2:「ええっと、、、大学に行く?」
先:「勉強して、大学入って、自分の興味あることを学んで、それを生かして仕事をするって感じ?」
子2:コクッ(うなずく)
先:「そういうのもありだね。じゃあ、2年ではどんなことができるようになればいいかな?」
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 このような話をパラパラっと行いました。「お金持ちになる」だけでは、「キャリア・パスポート」に書きにくいですが、先生と子ども達で話しながら「お金持ちになるために、2年生の今、どう行動すれば良いか」を考えていく。聞いている子達もそれをヒントに逆算的に目標を考える、という流れもできます。

 話ができなかった子やまだ悩んでいる子には、机間指導の際に個別で話します。


③今の自分より成長するために

 「キャリア・パスポート」に書くことが、毎年、毎回同じではいけないのでは?と子ども達に話しています。これは、話しというより書くときの注意点のようなことですが。

 例えば、2学期に「テストの半分は100点をとることができた」のであれば、3学期は「ほとんどのテストで100点をとる」「算数のテストでは全て100点をとる」という目標になる、ということです。そのために、普段の授業ではどうするのか、宿題の取り組み方はどうするのか、という話しもします。

 つまり、以前の自分よりレベルアップするようなことを書いてもらうということですね。

 また、数字や頻度などを書くと具体的になるとも伝えています。「授業で発表する回数を増やす」という目標を立てている子には、「1日で何回発表すればいいの?」「1時間では何回?」というように聞いていくとより具体的な目標になります。その方が、振り返りもしやすいですしね。

 「元気に挨拶する」であれば、「自分から」ということを付け加えたりも良いでしょう。

おわりに

 「キャリア・パスポート」を書かせる際には、私はこんな感じで子ども達と対話的に関わっています。子ども達と将来について話す中で、私のキャリアについて語ったり、私自身のキャリアについて考え直したりと、子ども達と一緒にキャリアについて考えを深め、キャリアを積んでいっている気がしています。


 「キャリア・パスポート」について書いているうちに、悩みというか、私が知りたいことがいくつか出てきましたので、メモとして残しておきます。

・他の先生方は、どのように「キャリア・パスポート」を書かせているのか(もっと良い関わり方がありそう)

・「キャリア・パスポート」を始めた代わりに何か辞めたことがあるのか(授業や行事などカリキュラムをどのように変更したのか)


 何かヒントをお持ちの方は、教えて頂けると嬉しいです。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。 



参考:文部科学省Webページ
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/143/shiryo/1413594.htm




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