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京都便利堂ものづくりインタビュー

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手ごろな商品を通じて美術をより身近に親しんでいただきたい――。 それぞれの作品世界を大切に生かし、本当の良さを伝えられるもの そして日常のシーンで楽しくご使用いただけるものをと考…
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#文化財保護

便利堂ものづくりインタビュー第12回 後編

便利堂ものづくりインタビュー第12回 後編

答えをもって「ありのまま」を撮る

───本城さんが考える便利堂の写真というと?
「それこそ「ありのままを撮る」ことです。どういう風に撮るか、主観を持ちつつもそれは決して前に出さない。だからといって主観がなければ便利堂の写真は撮れないんです。ここはこんな風に表現しよう、油絵のタッチを出すようになどこだわりを持って撮影しています。修行ってそういうことなんだと思いますね。現場で先輩が撮る様子を見る。現

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便利堂ものづくりインタビュー 第12回 前編

便利堂ものづくりインタビュー 第12回 前編

第12回:本城克彦 聞き手・社長室 前田

環境が育んだ職人へのあこがれ

───本城さんは便利堂へ入る前から写真を勉強されていたんですか?
「いやいや全然。うちの家は昔、西陣でネクタイ織の会社をしていました。父や兄が図案を考え、デザインを起こし、織機で織った生地がどんどん仕立てに上がってくる。そこで家族が休みなく仕事をするのを目の当たりにしていたからか、一人前になるまでの厳しさも含めて、技術は苦

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便利堂ものづくりインタビュー 第11回

便利堂ものづくりインタビュー 第11回

第11回:尾崎正樹 聞き手・社長室 前田

「次どうするか」をいつも考える

───尾崎さんは便利堂へ入られて何年になりますか?
「2002年だったからもう19年ですね。僕はもともと音楽をやっていて、京都へ来たのは9割方バンド活動のためでした。だから便利堂へ入ったのは本当にたまたまです。ハローワークで見た求人の「美術関係」「美術系の出版」「印刷助手」の言葉に惹かれて電話をかけました。美術は好きで

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