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霊長類学者が書いた文明社会啓示録 【新人読書日記/毎日20頁を】(29)

 「人間性はどこから来たか」、1-20頁、読了です。

 おそらく、「狼少年」のことを誰しも一度は聞いたことがあるでしょう。狼に育てられた狼少年は作り話ではなくて、実在すると信じる人も少なくないのではないでしょうか。実際、私はずっと信じ込んできたのです。とはいえ、本書の冒頭から、西田利貞先生は辛辣な言葉で、理性的な考えで反対の姿勢を示しています。著者は人間と動物の違いについて、まだまだ知る必要があると感じて本書を執筆したとのことです。

 西田先生は人間の本性を探るため、狩猟採集民や古くは類人猿の祖先をさかのぼり、霊長類研究成果と対照して、現代人とも見比べたりして、文明社会の啓示録にもあたるこの1冊を完成しました。本書は生態人類学の常識を広げる初心者向けの書物で、様々な側面から「人間性」を扱っています。本文では、「人類の起源」「社会の起源」「家族の起源」「文化の起源」「言語の起源」といった論題について語られています。これから逐次読みながら感想文を書いていきますので、お楽しみに!


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