見出し画像

戦争時代における一人の文化人、李清照【新人読書日記/毎日20頁を】(49)

尋尋覓覓,
冷冷淸淸,
凄凄慘慘戚戚。
乍暖還寒時候,
最難將息。
三杯兩盞淡酒,
怎敵他、晩來風急。
雁過也,
正傷心,
却是舊時相識。

滿地黄花堆積,
憔悴損,
如今有誰堪摘。
守着窗兒,
獨自怎生得黑。
梧桐更兼細雨,
到黄昏、點點滴滴。
這次第,
怎一個、愁字了得。

『聲聲慢』李清照(宋)

「中国ジェンダー史研究入門」、101〜120頁、読了です。

宋代の李清照が書いた詞は中国の国語の教科書に載るほど、文化面で認められています。戦争時代における転々とする身と淋しい心境を表す詞が代表的でよく知られています。内容からすれば、「閨怨」の枠に入っても良いようですが、実は本質的に違いがあります。良い教育を受けた、独立性を持つ女性が現実に対する「哀愁」にはジェンダーから逸脱するものがあり、感動的だと思います。


この記事が参加している募集

#読書感想文

188,902件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?