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思いがけない場所で日本語を学ぶ少年たちのことを、新聞記事で知った私の思い

「少年院だから日本語学べた」

先日、新聞の見出しを見て、思わず頭を殴られたかのようなショックを受けた私。
一体、どういうこと?

神奈川県横須賀市にある久里浜(くりはま)少年院。
ここは日本語ができない少年たちも、受け入れている。取材を受けた日本生まれの16歳の少年は、10か月ほど前にここへ来た時には、ほとんど日本語が話せなかったという。ブラジル人学校から日本の公立小学校を経て、中学2年の半ばから不登校。少年院に来て、「先生」(法務教官と呼ばれる専門の職員)から、「めっちゃ面白く、わかりやすい」授業を受け、科学者になりたい夢もできた。

2023年10月22日朝日新聞朝刊より一部抜粋・要約

「捕まって本当に良かったです」

この少年の言葉だ。
胸がえぐられるような気がする。あまりのことで、頭もくらくらする。
少年は、かつて海外ルーツの子ども対象の国際教室にも通ったが、先生が一方的に話し、プリントをするだけで面白くなかったという。

せっかくの学びの機会を、様々な要因でうまく成長につなげられなかったのが、本当に残念だ。

どこにも居場所のない寂しさ。日本で生まれていても、理解できない日本語。社会からのドロップアウト。

少年は自分の将来が暗く、どこまでも続くトンネルのように思っていたのではないだろうか。

それが、学校以外の考えもしなかった少年院という場所で、人生が変わる出会いがあった。
学びが、少年の心を開かせ、将来を見つめることができたのだ。もう、以前とは全く違う。
今は高い塀に囲まれた場所にいても、ここから無事出たら、明るく希望の光が輝く新しい世界に飛び立てるはず。自分の夢を実現させるために。

そしてここの「先生」たちも、一人一人の個性や興味に合わせて教えるだけでなく、時には勤務時間外にまで、少年たちの母語である中国語やポルトガル語も学ばれているという。

大変な努力で、頭が下がる思いだ・・・・
学ぶ少年たちに寄り添って、楽しく丁寧に教えることの大切さを、記事から改めて知った。同じ教える立場にいる私も、絶対忘れてはならないことだと思う。

記事を読みながら、一生懸命学ぶ少年たちの様子が目の前に浮かんできた。どうかこれからの新しい人生を、新たな思いで力強く歩んで行ってほしい。

一つの新聞記事から多くの学びや気づきが得られ、深く考えさせられた日曜日の朝だった。










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