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マンガ『青のオーケストラ』の、ちょっと違った楽しみ方

立ち寄った書店で、いつも楽しみにしているマンガがあったので、迷わず購入。

私はこのマンガのファンで、いつもワクワク、ドキドキ、ジーンと、心はジェットコースター状態になる。『青のオーケストラ』のことは以前、こちらにも書いている。

今回は、オーケストラ部の青野たちが、コンクールに出場というのが最大の山場。ここに至るまでの部員たちの葛藤や、悩み。そして演奏中の一音一音に命をかけて演奏する様子が、強いエネルギーで伝わってくる。

私も高校時代合唱部にいたので、このコンクール前の気持ちや、演奏中のピンと張りつめた会場の緊張感が痛いほどわかる。(マンガを読みながら、思わずコンクールで仲間と歌っている高校生の自分を思い出してしまった・・・)

今回の演奏曲は、

C・サン=サーンス作曲 「サムソンとデリラ」より 「バッカナール」

「バッカナール」とは「酒の宴」という意味。時は、古代オリエント。ペリシテ人の美女デリラが、敵であるヘブライ人の英雄サムソンを誘惑。捕らえられたサムソンを前に勝利の酒宴の席で、皆、喜び、踊る。そんな中、嘲笑され傷ついたサムソンは、強い怒りから超人的な力を取り戻し、最後は爆発させた怒りで、愛した者たちへも復讐する。

サン=サーンスの「白鳥」の美しく優雅な曲しか知らなかった私は、この曲を聴いてみることにした。マンガもいっしょに見ながら。

そうしたら、これが曲とマンガが見事にコラボ!

マンガからふと目を離した瞬間、なんと私の目の前に、本当に海幕(うみまく)高校のオケ部が現れたのだ!だから曲想に合わせて、青野たちの部員の表情や心の動き、演奏にかける熱意が手に取るようにわかる。それぞれの楽器から、最高のメロディーが聞こえてくる!すごい迫力!この感動!

作者の阿久井 真さんも、この曲を聴きながら、イメージをふくらませて描かれたのではないのかな。だって、人物たちが生きているもん・・と、一方的に思ってしまった。

実際に取り上げられた曲を聴きながら、マンガを読む(見る)のは、また違ったマンガの味わい方、楽しみ方ができる。なんか重層的、立体的に楽しめる感じ。新たな楽しみ方を発見して、静かに一人で悦に入っている。





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